5.(ちょい長め) 確かにエピソードがバラけてしまいオムニバス風になってしまってますけど、春夏秋冬それぞれに泣き所が用意してあって、これは見た目以上に巧みな構成だったと思います(これこそ「泣きのエンターテインメント」)。そして何よりも圧倒的なヴィジュアルの力。良く見れば意外と安っぽいCGなんですけど(これは多分DVD鑑賞の為。劇場ではそれほど目立たなかった筈)、映画である以上、見せないよりは見せてくれた方が絶対良いに決まってる。また、小雪や堀北真希さえも、ちゃんと昭和33年の人間に見える所こそ、最近の邦画としてはCGより凄い点かもしれない。デジタル技術を駆使して再現された当時の東京は、リアルでもファンタジーでもなく「記憶の中にある東京」。だからこそ多くの人が共感できたのでしょう(それに、現在の「ニーズ」にピタリと合致した)。そして私は、ハリウッド大作に影響されて「娯楽」と「特撮」にアレルギーを持つことなく育った日本の映画監督が、ようやく日本独自の「大作」を撮り始める時代になったことが感慨深いです。誰も見向きもしない様な作品を「芸術」と称して持て囃し、娯楽映画の作り手を育成してこなかったことによって誰も見向きもしなくなった「産業」が、いよいよ本格的に盛り返してきそうな予感を本作は抱かせてくれました、7点献上。 【sayzin】さん [DVD(邦画)] 7点(2006-06-28 00:04:26) (良:5票) |
4.物凄く予定調和! しかし裏を返せば観客のニーズを完璧につかんで「観たがってるモノを見せきっている」映画ともいえる。 この舞台になった時代を知らなくても、現代人が求めてやまない幻想の全てがこの映画にあるといっても過言ではないと思う。 あまりにも完璧すぎてあざとさはなぜか感じなかった。 よくできた優等生な映画。 【CBパークビュー】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2012-11-15 19:29:47) (良:1票) |
3.なかなか面白かったし感動する話だった。しかし続編製作決定にはアホかと、このまま終わっとけば良作だったのに・・・。もし続編が面白かったら2のレビューに謝罪文を書きますよ。 【8823】さん [地上波(邦画)] 7点(2006-12-04 02:59:54) (良:1票) |
2.何しろすごい人気でしたからねえ。一館だけですが、札幌ではいまだに上映されてます。早目に見ておきたかったんだけど…ちっくしょォ~。 さて、チケットを買うために並んでいた時のコト。朝一番の上映だってのに、二組前が50代くらいのおばちゃん一人なんですよ。「あーこりゃリピーターだなあ」と思って眺めてたら、おばちゃん半券落としちゃったんです。すかさず後ろにいた親子連れが気付いて、男の子が拾いました。立ち去りかけるおばちゃんに向かって、チケットを持つ手を90度に上げ、直立不動で「おばさん、落としました!」…今どきそんなガキがいるかよ…こっちの方が確実にリピーターだなあ…。親父さんの手が坊やの頭へ軽くポンと乗ったのも、見逃しませんでしたとも。 上映中のコト。シネコンではありますが、久々に「前から三列目」というかぶりつきの位置で鑑賞しました。同じ列には年配の上品な叔母様がひとり。未来小説、宅間先生の帰宅、お守り、サンタ…泣き所に来るといちいち身をググッと乗り出します。確実にリピーターです。だもんで、何も言われなくても展開が読めすぎ(笑)。いやブームに乗り遅れたオイラが悪いんです、自戒自戒。 上映が終わった時のコト。照明がついても観客が全然立つ気配がない。映画館のおじさんが入口を開けて、「ありがとうございましたァ」と声をかけると、やっと腰をあげるという有様の推定15名…おじさんわかってんじゃん。もしかしてここの館、リピーターだけのために今でも上映続けてるとか? 喫煙コーナーで一服して外に出た時のコト。札幌白石区の国道沿いの光景に一瞬、目が眩みました。街の中心から地下鉄で4駅ほど離れたギリギリ「郊外」のあたりなんですが、それでも風景が違いすぎた。木造二階建ての古臭い軒並みもなく、路面電車も三輪オートもなく、駄菓子屋もない、妙によそよそしい町並み。しばらくの間、本物の風景には見えませんでした。 オイラは先に『力道山』を観て「昭和30年代の仕掛け人の側」を知ってしまっている手前、リピーターにはならないでしょう。でも順序が違えば明日もここに来ていたかも知れない。この映画の力に騙される事はなかったけど、それが残念でもあり、寂しくもあり…。 ●6/4追記:リピーターになっちゃいました…しかも前から2列目…この館、もはや知った仲同士の楽しい空間と化しております。●DVD発売になったのにまだ上映してる…。 【エスねこ】さん [映画館(邦画)] 7点(2006-05-21 15:03:55) (良:1票) |
1.懐かしい情景と「カイ・・カン」の薬師丸ひろ子の母親ぶりに、時の流れを感じました。観終わって、現代の暮らしの豊かさと、人の心の豊かさが比例していない事を考えさせられました。それは、便利で豊かな事を当たり前ととらえ感謝の気持ちが希薄になっているからではないでしょうか。自分が9歳の時、母にプレゼントした掃除機を今も母は使っています。自分が両親から感じた、生きている事に感謝する、自然の恵みに感謝する、家族に感謝する、ご近所に感謝する、道具に感謝する等々感謝する気持ちを思い出し、我が子へ伝える事が自分の努めであると自戒をこめて思いました。 |