5. プール断念ゴリラのガッツ石松、 腰抜けゴリラの大地康雄、 肩パッドゴリラの渡辺哲と 三人のゴリラ俳優の起用が適材適所の場所でズバリはまる。 暴力団メインの話でなぜにこんなに楽しめるんだろう さすがの伊丹さんですね。 シッペ返しは高くついたが、私らはあなたのその偉大な功績に拍手を贈る。 【3737】さん [DVD(邦画)] 9点(2013-02-15 23:48:46) (良:1票) |
4.ヤクザ映画ていうとどうしても暴力だけを売りにして、ヤクザそのものの本質というものをきんちと描かない監督が沢山、いる中で、やはり伊丹十三監督は何かが違う。単なるヤクザ映画にしてない。ヤクザそのものの恐ろしさと弱さとの両方をきちんと余すことなく描いている点がこの監督の持っている才能であり、人間観察の鋭さというものをここでもまた感じることが出来る。どんな内容、どんな題材の映画でも伊丹十三監督という人は映画というものの強さ、利点を大いに生かして観る者に映画監督とは何なのか?映画に対して常に全力で撮っているというものを感じるさせるのである。正に映画に命をかけて撮っている。健全な一般市民を金の力や暴力によって脅かす存在であるヤクザ、暴力団と言われる人達、そんな非人間的な者に対し真っ向から立ち向かって見せた伊丹十三監督の心意気は賞賛に値する。 【青観】さん [DVD(邦画)] 8点(2012-05-22 22:46:08) (良:1票) |
3.伊丹監督の情報映画というか、手口紹介映画というか、“現場主義”がよく表われた作品。こう複雑になった社会では、背景を分析していってはキリがなくなってしまう。そこで何事かが起こっている現場だけに好奇心を絞り込んでいく。現場のレベルでナマなものだけが、現代では確実な手応えを与えてくれるもので、そこに固執しよう、と割り切った姿勢が感じられる。暴力団と警察と企業、それらの関係を構造として見、解剖していくのではなく、それらが接触する面だけを剥がしてスクリーンに広げていく。暴力団と警察の背後にある政界での癒着などには思いを馳せず、このホテルのロビーだけの限られた中での正義を描く。もちろんこれは大きな弱点で、社会を捉える映画として最も重要である批評性を捨ててしまう訳である。でも、この世の中を大局的に分かったように扱うよりは、まず確実な部分だけでつかんでみたい、という作者の姿勢も尊重してみたいのだ。大局的な論は、突き詰めると抽象性の幕によって時代との間に境が作られてしまっているような感覚が残る。この幕に対するいらだちを監督は強く意識していたのではないか。日本の社会派映画の、とかく大局の論に走りがちな欠点を、もしかすると乗り越える役割りを担うのではないか、とこのころの伊丹監督には期待してたんです。手口の陳列として面白かったし、いつもながらの過剰なサービス精神にはゲンナリさせられるところもあるが、「暴力団は他人に屈辱を与えるから嫌だ」ということはあまり日本の映画ではちゃんと描かれてこなかったことで、そこを買います。仁侠映画好きな私が(フィクションと割り切って楽しんでるんですが)時々思う後ろめたさを贖罪する意も込めて。 【なんのかんの】さん [映画館(邦画)] 7点(2009-12-23 12:08:42) (良:1票) |
2.ミンボー(民事介入暴力)担当の女弁護士が主役の民間人対ヤクザの話。キャストよし、音楽よし、テンポよし、笑いよしでとにかく面白い映画。ただ、民間人相手に金をせびるセコすぎるヤクザが敵なだけあって、敵キャラが安っぽくて頭悪すぎて負ける気がしないところが難か。ヤクザってあんなに暇なのか。ヤクザとはかかわりたくない。 オープニングのかっこよさは神懸かってます。 【すべから】さん [DVD(字幕)] 8点(2008-10-09 15:11:01) (良:1票) |
1.今まで誰も描いてこなかった日本の社会の裏模様を描き出すのが伊丹監督の得意とすることであるが、誰も描いてこなかったということは、それだけ映画にして面白い要素が少ないということで、そういう題材をこれだけのエンターテイメント性とドラマ性に溢れた作品に仕上げるというのは、やはり物凄い手腕であったと言える。 【鉄腕麗人】さん 7点(2003-10-17 14:31:10) (良:1票) |