5.いつものぶっきらぼうな・人物にしか興味を示さないカメラワークは同じで、主人公が盗んだ箱を河に投げりゃ、カメラは箱を追いたくなるだろうに、投げた当人から離れない。箱を追わない。やたらカメラを振り回されるよりは嬉しい。救いようのない奴に救いはあるのか、という話で、ブニュエルの『忘れられた人々』に比べると詰めが甘いようにも思えたが、重いテーマではある。子供を売ったら妻にダメージがいくか、なんて考えっこない人物。弟分とオナラしたとかじゃれ合ってるのが似合いの人物。そいつが冷たい水に漬かって、弱って、逃げないでとか言われて、変化したのか。ワルに毎週金せびられるのに疲れ切ってもいた。分かりやすい理由は与えてくれない。ただぶっきらぼうなカメラが見たものだけを提示される。淡々と警察署へ面会に行くあたり、いい。 【なんのかんの】さん [DVD(字幕)] 7点(2013-10-06 09:16:03) |
4.これはすごいな。何の飾り気もないくせに最後まで魅せられた。相当暗いし、共感できる登場人物なんて皆無なのに、「で、次はどうするんだ?」という好奇心が先行した。あまりこういう社会派の映画は見ないので評価の仕方は正直わからないが、監督の力量は大したものだと思った。 【馬】さん [DVD(字幕)] 7点(2007-05-26 15:53:13) |
3.この映画を素直に面白いと感じたのは自分が成長したからだろうか?2年以上前にロゼッタを鑑賞したとき、その淡々とした内容に退屈せずにはいられなかった。しかし同時にダルデンヌ兄弟にとても大きな興味をもった。この映画も淡々としているが、退屈には感じなかった。演技に迫力があり、まるでドキュメンタリーを見ているような錯覚に陥るほどである。(赤ちゃんがあまりに泣かないのは違和感あったが)今度はロゼッタも再鑑賞したい。 【こまごま】さん [DVD(字幕)] 7点(2007-03-24 00:43:30) |
2.フランスの文芸映画は私には肌に合わないものが多く、この映画も観るかどうか躊躇しましたが、これは楽しめました。なんか、妙に現実的というかシュールなんです。特にスクーターでひったくりを犯した後の逃亡劇の一コマ一コマがよく出来ている。オーシャンズ11や24なんかを観ていると、映画の世界だなぁ、テレビの世界だなぁって思うわけですが、この映画はとことん現実的。まるでドキュメンタリーを観ているかのような、ある意味「映画らしくない」ありきたりのシーンの連続なのですが、それでいて退屈しないのが凄いわけです。唐突な終わり方にも意表を突かれました。 |
1.男と女って…。 【たま】さん [映画館(字幕)] 7点(2005-12-28 19:41:21) |