5.《ネタバレ》 深いようで浅く、浅いようで深いそんなお話でした。この映画でのアフリカに満ちている空気は死ぬほど怖ろしい。善人の大人が誰も出てこない映画だったように思う。「結局この世に善なんて存在しないんだよ。ケッ」と酔った金持ちがシャンパン片手に説教してくるような不快感。いや、映画自体は飽きることなく楽しめたんだけど・・・。 【りんす】さん [CS・衛星(吹替)] 6点(2009-08-21 12:29:39) (良:2票) |
4.《ネタバレ》 何か悲しいね。妻と子供には逃げられるし目の前で弟が蜂の巣にされるし親には勘当されるし。普通に観たら後味悪い映画なんですがそういう風に感じられなかったのはアンドリュー・ニコルの力量でしょう。このままニコラス・ケイジは一生武器売って死んでいくのか。ん~久々に戦争って誰が悪いのか考えさせられた。 |
3.「我々は必要悪なんだ」捜査官を前に言い切る主人公の台詞が印象的だった。悪を悪と断罪するのは簡単だが、どの国だって外交も貿易も、所詮は自国の利益を第一にやっていることだろう。人道支援などという言葉で飾り立てるのも結構だが、そんな人道行為だって利益優先で行われている。戦争や売春がビジネスにしてはびこり、結果それが国の利益を生むこともまた現実なのだ。こんな現実から目を背けて平和を説く国や人々の、なんと薄っぺらなことだろう。そんな哀しい現実を踏まえて、その上に立つ平和や人道を考えなければならない。人間の性善説を真っ向から否定した、価値のある映画だ。‥‥‥銃弾が作られ、人の命を奪うまでを追ったオープニングは秀逸。ここまで本編のテーマを象徴し、かつ観る側をその世界に引きずり込む、ショッキングで魅力的な映像は初めてだった。 【six-coin】さん [映画館(字幕)] 6点(2006-01-30 19:46:12) (良:1票) |
《改行表示》 2.《ネタバレ》 ひとつの銃弾が工場で作られ、戦地へ運ばれ、装填され、放たれ、撃たれ、殺される。この銃弾の生と死がタイトルバックに流れ物語は始まる。全て弾目線で語られるこの一連のシーンだけでも、観る価値はあると思う。ウクライナで家族が経営する飲食店を手伝う主人公ユーリ・オロノフはある日マフィアの抗争に巻き込まれた事から、銃に興味を持つ。この出会いが彼の運命を変え、そして武器商人として成り上がってゆく。その成り上がり劇の中に世界規模での武器やりとりが描かれていくのだが、それはそれはとても興味深い世界。しかし全体的にメッセージ性が強くかなり皮肉めいた印象を受け、もっと娯楽色を出してもいいと思った。 【カイル・枕クラン】さん [映画館(字幕)] 6点(2006-01-11 16:00:05) (良:1票) |
1.武器商人のお話。主演がニコラス刑事(ハゲ)だったので、またあっちょんぶりけ映画なのかなぁと思っていたんですが、アクションじゃなかっただけ良かったですね。淡々とした切り口でアレヨアレヨと話が進んでいきます。当然テーマは重いですよ。武器を売っても直接人は殺していない。外国に武器を売ることは法的には禁止された行為です。しかし、それで儲けているお偉いさんがいて許されちゃったりして…観ていてよくわからなくなってきました。なんでアメリカのガンショップは営業おっけー?って。アメリカ最悪とかそういうことが言いたいわけじゃありません(それは件のむさ苦しいブッシュ大嫌い監督が言うこと)。でも日本にだって包丁売る人だっているわけですよ。ま、包丁は人を殺すためのものではありませんが、それで死ぬ人がいることは事実。人を殺すわけではないけどパソコンでデータをやりとりするウィニーだってそうじゃない? 渡すのはダメ。だけど作るのは良い? 線引きが曖昧すぎますよ。正義と言うのは簡単。必要悪というのは詭弁? それは個人で判断することもあるし、しないこともある。誰かが決めるかもしれない。大勢に流されるかもしれない。それでも僕らがすべきことは善悪を簡単に決めることではなくて考えることじゃないかな。この映画は武器取引という限られたテーマだけどそれは全てに通じるような気がしました。 【ひろすけ】さん [映画館(字幕)] 6点(2005-12-22 22:05:59) (良:1票) |