7.《ネタバレ》 正直、「退屈だなあ」と思って見ていたが、ラストでオチが明かされたところで、すべてがひっくり返った。いきなり好きな映画になっちゃった。このオチは秀逸。途中、「おかしいな、納得できないな、ダメな脚本だな」と思っていた要素のほとんどが、オチがわかったところで合理的に解決する。その爽快感がすばらしい。残りのいくつかの要素は矛盾したまんまだけど、それを差し引いてもいいくらい。ポイントは、なぜ島民は「サイレンが鳴ったら外に出てはならない」という掟を作ったのか。その真相にグッと来ます。こういうの、好きです。まあ、ある意味、オチだけの映画とも言えるけど。「シックスセンス」や「輪廻」は映画の最初でオチが全部読めて、すごくつまらなかったけど、「サイレン」のオチはまったく読めなかった。ココリコ田中が「サイレンなんて鳴ってない!」って言うところで、背中がゾクゾクっとした。 【コウモリ】さん [地上波(邦画)] 8点(2008-03-31 11:33:45) (良:1票) |
6.《ネタバレ》 タネが明かされた瞬間は、正直ガッカリしました。何だ、結局妄想オチかと。でもエンディングを見ているうちに、考え直しました。鉄塔から落ちるまでに市川が目にしていたものは、全て手帳に感化された妄想との解釈が可能です。だだし、4回目のサイレン後の行動は、それでは説明がつかない。彼女が手帳の続きを見ていない以上、殺戮を始める必然性がありません。別の要因があるはずです。目まぐるしいカット割りのエンドクレジット。その中で異質だったのが『人魚伝説』のくだり。島民が人魚を食べて不老不死になった御伽話が,再度強調されます。人魚は英語で「SIREN」。人魚伝説は本物だった。市川(阿部)は、殺された人魚に成り代って、島民(の末裔)に復讐を果たしたという見方が妥当でしょう。赤い衣をまとった高橋真唯は人魚の霊。彼女の姿を目にしているのは、島外者である森本と市川だけです。それなら辻褄が合う。ただ腑に落ちないのは、高橋に足があったこと。それは人間である証。では伝説はデタラメなのでしょうか。いや全てがウソとは思えません。島民が若い女性をなぶり殺しにした事実はあったのかもしれない。島には偶像崇拝の風習があります。流行り病が引き金となって、集団凶行に及んだのではないか。魔女狩りと同じです。鏡に映るとDOGはGOD、LIVEはEVILに見えるように、島民の目に彼女はどう映ったのか。自分たちの行動を正当化するために人魚伝説は生まれたのだと思います。惨劇は人魚の呪いではなく、少女の恨みによって引き起こされた。彼女にしてみれば、島民は全て化物に見えたでしょう。断末魔に耳にしたであろう“サイレン”は、民衆の狂気の叫び声か。終始物悲しい表情の彼女が一瞬だけ浮かべる笑みに、震えます。 【目隠シスト】さん [DVD(邦画)] 7点(2007-07-04 19:06:55) (良:1票) |
5.◆監督がなぜSIRENという題材をベースにしてこのような作品を作ったのか、私には理解することができません。SIRENファンにとって、もっとも押さえておいてほしかったのは、逃亡です。最初にあまり意味のない、ただ観客を驚かせるだけの演出を繰り返すよりも、中盤の敵からの逃亡のシーンをもっと描いてほしかった。SIRENの画期的な点は、無力な人間が、頭をフル回転させて、使えるものをすべて使って、敵を陽動し、時には叫びたくなるような衝動を抑えて息を潜める、といった胃が締め付けられるような緊張感・恐怖を演出したところにあります。そのようなSIRENの本質を、本作品はほとんど表現していなかった。◆もちろん、オリジナルとはまったく路線を変えるという趣旨ならば、それも理解できる。しかし、本作品は携帯電話を使って陽動を行うシーンのところで、中途半端にその恐怖を表現している。ということは、監督も少しはSIRENを意識していたことになり、それがくやしい。気づいていたならば、もっとそこをつきつめて表現できる余地があったわけだ。◆また、ミーハーかもしれないが、SDKを何らかの形で登場させてほしかった。SDKを出せば、それだけで観客の評価を1点は上げることができたはずだ。◆どんなに秀逸なオチであったとしても、どんなに奇妙な音響やカメラワークが斬新だったとしても、SIRENという作品をベースに行うのであれば、もっと逃亡の恐怖を突き詰めてほしかった。◆今までで最低の3点を献上させていただきたい。 【もりたろう】さん [DVD(字幕)] 3点(2007-04-15 00:14:56) (良:1票) |
4.《ネタバレ》 オチが全て。アホか・・・ゲームの設定を根底から覆すんなら、題名使わないでよ!せっかくゲームはすごく怖いのに・・・。 【チャコ】さん [映画館(邦画)] 0点(2007-01-31 10:30:58) (良:1票) |
3.《ネタバレ》 とにかく分かりにくいのがこの映画の欠点だと思う。まず、これは妄想オチだけでは片付けられないことが注意するとこだと思います。・島民を恐れさせるのは人魚。・人魚は赤い布を巻いた女性。・市川が残された手帳で3度目のサイレンのことまでしか知らないのに、ラストのサイレンでココリコ田中が持っている手帳の4度目の殺戮行動を起こすことは、妄想オチとしてだけで捉えると考えにくい。・・・以上より、・阿部と市川は人魚に魅入られた(精神に入り込みやすい人間を襲うようだ)。・「サイレン」は人魚に魅入られた人間が聞かされ、人魚により一連の事件が起きた。・つまり伝承にある人魚の復讐劇が繰り返し行われている。・・・こんな感じでしょうか?ただ、1.島民に不死者はいるのか?2.序盤で食事場の荒らされた形跡のないことから、島民の人魚対策は、魅入られた人間を4度目のサイレンまでに捕獲(保護)することなのか?(魅入られた人間にはゾンビ集団に見える)or3.島民は一斉に消失したのか?もしそうならその方法とは?など、分からない点も多く消化不良ではあります。総じて、個人的に期待していた程ではないけど、楽しめた映画でした。音に関しては、DVD鑑賞だったので、専用スピーカー(dts)でも懲り方は分からなくて残念でした。 【ぶるぅす・りぃ。2】さん [DVD(吹替)] 6点(2006-09-17 21:55:24) (良:1票) |
2.《ネタバレ》 ヒロインたちとその家族を凝視する島民。まさしくあれは商店街を歩く山田奈緒子とそれを指差す通行人。阿部寛が残したメモ帳?そしてその内容。字がデカイ!とても読みやすくて観客に親切!これは明らかに日本科学技術大学教授上田次郎の『どんと来い、超常現象』。 とにかく見ている間、ぼくの頭の中では「ち~ん」とか「ぼ~ん」とか『トリック』の効果音が鳴りっぱなしでした。間違いない!これは明らかに堤幸彦作品である。 【カズゥー柔術】さん [映画館(邦画)] 4点(2006-03-02 12:32:35) (笑:1票) |
1.《ネタバレ》 正直馬鹿馬鹿しい。色々なネタと伏線、不条理、好奇心の種を振りまく、高まる緊張感、緩やかな中弛み、弛緩・・・。で、結局何も解決せず、総て投げ出してたオチ。もういいよ・・そーゆー無責任は、正直あきれ果てました。高校の映画部に金渡して作らせてももう少しマシな作品になるんじゃないかと思わせる出来。オチの後の完全な蛇足は、ココでこんなん入れたら面白いんちゃうの?といった感じで、まるで素人の脚本。総ての場面で独創性が感じられず、継ぎ接ぎにした別作品を酷く劣化させたようなシーンばかり。テンポが悪く中弛み、集中し続ける事も困難です。役者にしたところで完全にフィルムから浮いてる感じがして見ていて辛い。全方位何たらという音響効果も別段普通の映画と変わらない。まぁとにかく、いい加減に○○ならどんな不条理な事でもOKなんてネタやめませんか?!がまぁ、森本レオの顔にはビックリした。 【ちょび】さん [映画館(字幕)] 3点(2006-02-13 13:39:06) (良:1票) |