5.オカルト・ブームに乗って大ヒットしたR・ドナー版が存在している以上、オリジナリティという観点からすると、本作はかなり損をしている。もし、オリジナルがなければ、もっと話題にもなり評価されて然るべき作品である。それほどに充実した内容の作品となっているのだから。しかし、J・ムーアという人は、そういった損な役回りにはまるで関心が無いかのように、“オレ流”を貫き通す。まさに“リメイクだったらおまかせ”と言わんばかりである。そしてオリジナルをものともしないバイタリティ溢れる若々しい映像で、水準以上の作品に仕立て上げてみせた。本作を観て、改めて彼の手腕は本物だったと確信できた。彼の作品を誉めそやすからと言って、決して贔屓の引き倒しではない事は、よく観れば分かること。より練り上げられ、スリム化された脚本により、展開がシャープでより分かり易くなり、また前作で多くの指摘を受けていた例の、二階のベランダから落下した妻が、病室の窓から再度落下して死に至るというシーンなどの、見た目の派手さ重視による不手際も、より自然な形で巧みに処理され、より恐怖感を盛上げている。前作でも話題になった、それら“殺しのテクニック”も、CGや新しい撮影技法でヒネリを効かせてあり、スタイルは同じであってもテクニックが違うことで、そういった不自然さを払拭するかのような踏襲のされ方をしている。また、主人公夫婦が悪夢に苛まれるシーンに、独自のケレン味を色濃く出す事によって、纏わりつくような恐怖感をも生み出している。ただ、彼らにネームバリューが伴っていない事で、小粒な作品という印象は拭えないが、しかしそれこそがキャスティングの妙と言うべきであり、M・ファローの怪演をより際立たせたという点では、それも計算の内と見るべきだろう。彼女の過去の作品歴からくる印象からは想像できないほどインパクトがあり、彼女の持つミステリアスな雰囲気がまさに功を奏したと言える。どちらかと言えば、正攻法の演出(しかできない?)のR・ドナーに比べて、J・ムーア監督は事程左様に実に器用な人で、自らの有りっ丈の才能を縦横に発揮して、リメイク作品群を立派に成立させ続けている。リスクに決して臆することなく、果敢に挑戦する意気や良しで、これからもこの若きディレクター(創造者)を応援していきたい。 【ドラえもん】さん [映画館(字幕)] 8点(2006-06-28 23:32:23) (良:3票) |
《改行表示》 4.《ネタバレ》 現実に存在してしまってる「リメイク作品」。 世に出ている以上「存在を消せない」のはもう当然である。 ならば、存在を否定「できない」また、「しない」のを前提とし、 「新しい価値観を容認」し、「良い所を探す」事は必要ではなかろうか。 そういった意味であれば、否定されるべき作品ではない。 「リメイク作品」とは「前作のルールに乗っ取る事が前提」では無いのだから。 そういった事を自分に言い聞かせ、作品を観た。 俺様ちゃん自身の不満点も無い訳じゃなかったが、全体的にテンポが良く、演出も嫌いじゃなかった。 ただ、前作を見てしまってるのでストーリーラインが忠実すぎて、斬新さが無いのは否めない。 「最初と最後」とか「抑えなきゃいけない箇所」はしょうがないにしても、もう少し変化があっても良かったと思われる。 例えば、惨殺の順番&手法まで一緒にする事は無いかなーと思ってみたり。 意外な所で、子供は流産しないで産ませてみるのも悪くない気がするんだけどね。 なんか、人に死の予兆(オーメン)が奔る時、必ず「赤」が効果的に使われてたのも印象的。 俺さまちゃんも【ドラえもん】さんのレビューに賛成で、この監督はセンスあると思う。 オリジナルを崇拝してる俺様ちゃんでも「あ、上手いなー、こっちの方が【この映像】は好きかなー」と思えたシーンも多かったし、これから先が凄く楽しみな監督だ。 好きじゃない箇所があるとすれば、最初のバチカンで教皇(かな?)に予言の説明をするところ。 あれ、何かチープなTVゲームの導入部とか科学特捜隊の作戦会議みたいでクサかった。(滅) もうちょっと壮厳的というか、神がかり的な宗教絵図で演出して欲しかったなー。 あと、最大のポイント!! ダミアン役にはね、絶対外せないポイントがあるんだ!! 「唇がキリリと細い事は大前提」にしなきゃ!! 間違ってもポッテリしてたりしちゃダメだよッ!半開きなんかモッテノホカッ! …音楽、やっぱ前の方がイイね。(どないやねン、俺!) 【映画の奴隷】さん [DVD(字幕)] 7点(2006-12-08 03:04:41) (良:2票) |
《改行表示》 3.《ネタバレ》 比較評価です。まずダミアン、全然ダメダメ。オリジナルのダミアン坊やが恋しくなってしまう事間違いないでしょうや。彼に勝る悪魔っ子はきっとこの世に存在しない。よってこのリメイク版がどうのこうのというよりも、オリジナル76年製の評価がうんと高くなってしまう事間違いないでしょうや。 あと山犬、確かシェパードになってましたか、あんなんではダメダメでしょうよ、本来ならもっとブサイクで ほんとに山犬って感じの山犬だったんだから ほんとに不気味な犬公だったんだから。 あと乳母、凶暴さって点ではイーブンなんですが、なんせ今回ママの殺害手段が 気に入らない。だって本来ならば、ママは病室の窓から突き落としてズドーンと救急車の上で即死って事だったでしょうが、それが私の幼い時の心に残っていた最も恐怖のシーンだったのに それをなにさあんた勝手に注射器なんか使ってさ~ 今どきの殺害手段に勝手に変更したりなんかちゃってさ~ そこがかなりの不満でしたね。まあさ、いいけども。 でもって最後にあと主役、全然ダメです。オリジナルの山崎努には到底及ばないでしょうや、やっぱりダミアンのオヤジはあの歪んだ顔でなければ悲壮感が伝わってこないのですってば うむ残念。 でももし比較なんてしなくてみれたのならば、これはこれで面白いかったのではないでしょうか とっても綺麗に丁寧には作られてはいましたし、ダミアンと山犬の関係なんてのも結構判り易くはなっていましたし。あとは例の音楽ですね あれが聴けなかったのが非常に残念ではあったのですが、 つい懐かしさで居ても立ってもいられなくなってオリジナルの音楽聴く為オーメン借りて来てしまったし。そんな意味では一部のところでオーメン復活を微妙に盛り上げてくださった事ですし。 【3737】さん [映画館(字幕)] 7点(2006-08-13 14:23:41) (良:2票) |
《改行表示》 2.《ネタバレ》 行って来ました 首吊りぃの、串刺しぃの、クビチョンパなどありましたが、如何せんオリジナルと比較しちゃうものだから淡々と観てしまいました そして、あらためて前作の“ジェニングスの首チョンパ”は名シーンだと認識させられました(^^; 06/06/06の書き込みと06/06/06の半券は初日カバーで大切にしたいと思います 点数はやはり“6”しかないでしょう♪ 【栗頭豆蔵】さん [映画館(字幕)] 6点(2006-06-06 23:19:50) (笑:2票) |
《改行表示》 1.悪くないですけど、オリジナルの方が好きです。 車が燃える爆破シーンや首吊りのシーンで靴が脱げて瓶が割れるなど、全体的に派手というかスタイリッシュというか洗練されてる感じがしました。バイオレンス系の映画であればグロさが薄れ見やすくなるのでしょうが、オーメンでそれをやると肝心の怖さが薄れてしまうような気がしてしまいました。 キャスティングはミア・ファローやX-MEN ZERO でセイバートゥース役の人が出ていたり、オリジナルでダミアンを演じていた子が出ていたりと4よりは豪華です。ただし、お父さん役はセイバートゥース役やっていた人はグレゴリー・ペックに比べればどうしても見劣りしてしまいます。 とはいえ、十分楽しめました。公開当時は駅とかにポスター貼ってましたのを覚えてますが、全然興味ありませんでした。本当は6点ぐらい上げたいのですが、オリジナルに6点付けてしまったので5点です。 【映画の夢】さん [インターネット(字幕)] 5点(2019-06-20 23:40:00) (良:1票) |