7.この話にデ・パルマというのは最高の組み合わせではないでしょうか。性と殺人が密接に絡み合うというテーマはこれまでのデ・パルマが執拗に描いてきたものだし、残酷でドロドロしてるんだけどなぜか上品という風格もデ・パルマでこそ出せる独特の味わい。この話をもっともうまく見せられる監督はデ・パルマであり、またデ・パルマの才能をもっとも発揮できるのはこの話であり、両者にとって理想的な出会いであったと思います。正直、この映画の脚本自体はそれほどクォリティが高くありません。まず話が入り組みすぎてわかりにくすぎ。かなり映画を見慣れており、映画文法やデ・パルマの手法を正確に把握できる者ですら、最初から最後まで集中していなければ理解できないほどわかりづらいというのは映画の脚本としては致命的。一般の観客では到底理解不能な話になっているのはさすがに問題だと思います。また、それほどわかりづらい話でありながら、謎解きの興奮が薄いのも映画の脚本としては失格。見ている人間の頭をさんざん悩ませながら、結局謎のほとんどはセリフで語られてしまいます。もっと動きのある謎解きにしてくれないと、映画でやっている意味が半減します。そんな完璧とは言えない脚本なのですが、かなり良いメンバーが集まったおかげで謎解き以外にも見るべき要素が加わった結果、映画としては救われたと思います。時に過剰に感じられるデ・パルマのテクニックがこの映画の雰囲気には良く馴染んでいて、饒舌なテクニックにより業の深い話を効果的に見せると同時に、テクニックにはある意味機械的な感触があるおかげで、必要以上に陰惨さを感じさせず話の風格を妨げさせないという、相反するふたつの効果を挙げているのは驚きです。また、ジョシュ・ハートネットとスカーレット・ヨハンソンのふたりが期待以上に良く、このふたりが出ているだけで画面が引き締まっていました。ヒラリー・スワンクに絶世の美人の資産家令嬢をやらせたのはミスキャストでしたが、確かに彼女の演技力にも見るものはあり、そこに期待してのキャスティングだったのだろうなと思います。そんなわけで決して完成された映画ではなく、見る者がどの要素に重きを置くかで評価の大きく変わる映画ではありますが、私としては大いに評価したいと思います。 【ザ・チャンバラ】さん [映画館(字幕)] 8点(2006-10-28 15:22:31) (良:3票) |
6.たしか『ブラック・ダリア』を観ているはずなのだが本当にそうなのだろうかとマジで疑い出したときに、死体発見前のビルをまたぐ長回し登場にデ・パルマの作品であることには間違いなさそうだと胸を撫で下ろす。とは言うものの、惨殺死体の謎は最後に解き明かされはするものの、その過程はほとんど描かれず、画面はひたすらボクサーあがりの二人の刑事の友情と確執を映し出す。そこになんとも謎めいたワケあり風な美しい女が割って入るのだが、この謎めき具合が事件に絡む女たちを差し置いてピカイチ(主人公が下着姿のその女を見てしまうシーンのなんともいえない謎めき具合!)なもんだから、事件の結末のほうに興味がいかないのだ。だいたい事件の真相にしたって相棒の真相にしたって全部手短な説明で済ませちゃうんだもんなあ。階段での影とか落下シーンとかはあきれるくらいに凡庸なのだが、ここはあいかわらずのヒッチマニアぶりに笑ってあげるところだろう。 【R&A】さん [DVD(字幕)] 5点(2007-12-17 14:43:23) (良:1票) |
5.《ネタバレ》 時間を返せ~って言いたいくらい面白くなかった。な、なんなんだ、これは…。もう少し、内容的に深みのある話にして欲しかった。もう予告に騙されないぞ。 【maru】さん [DVD(字幕)] 3点(2007-08-26 11:30:50) (良:1票) |
《改行表示》 4.《ネタバレ》 デパルマというのは、ムラのある監督さんだ。 「カリートの道」の完成度を思うと、同じ監督さんの作品とは、にわかに信じ難いものがある。 しかし、「カリート」という金字塔(あくまで私の中での)があるデパルマだが、多くの失敗作も同時に有する。…ファジー(これ死語かな)な人だデパルマって。 で、「ブラックダリア」を見ていると、次のような言葉がずっと頭にこびりついて離れない。「…何か、だまされてる?何か、ごまかしてる?」 なんだかわからないが、「何かを意図的に省略してる」の感じがつきまとった。何だかわからないが。 でまあ、簡単にいうと「みんなウソをついてる」映画で、「特に女のウソは二重三重ですごいよね」であり、しかし、正義漢ぶっているブライカートだって、八百長試合をしているのだから、同じ穴のむじななのであった。 リンスコット家の異常さが印象に残る。一歩踏み込むと、そこは遊園地の「びっくりハウス」状態であり、完全に「常識が通用しない」その空気、相当に息苦しい。それをデパルマは速いテンポでサラッと見せる。うまい。 ヒラリー・スワンクがエロく見えないのは当然だが、不思議なことに、ウッディ・アレンの「マッチポイント」では、あれほどエロかったスカーレット・ヨハンセンが、全くエロく見えなかった。…やっぱり、料理して家で待ってたりすると、エロさが失われるのではないだろうか。ヨハンセンに料理。有り得ない。 ヒラリー・スワンクのマデリンというのが、登場した瞬間から「年増のスキモノ女」としか思われないのであるが、なんだなんだ、お嬢なうえ美女だったのか?言われないとわからないが、そんなでいいのかな。相当無理している感じはあるが、妙な妖気は感じた。 どうにかしてほしいのは、アーロン・エッカートだ。…なんか、本人はデニーロさんが入ってると勘違いしているのじゃないか?確かに遠目に見れば、見えないこともないが…私はこの俳優さんはダメだ。これぽっちも興味を持てない。なんか、「薄い」んだよなあ。 最後に、ジョシュ・ハートネットだ。「尻」だ。いやー、よく披露したよなあ、後姿の思いっきり無防備な尻を。ジョシュ・ハートネットの尻解禁が、最も収穫だったかもしれぬ。 【パブロン中毒】さん [DVD(字幕)] 6点(2007-06-08 22:42:40) (笑:1票) |
3.・・・ジョシュ、大丈夫か?ヒラリー・スワンクが珍しく女・女している。でも横で見てたまったく映画を見ない友人が「この人グリーンゴブリンの人?」ってボソッといいやがってからは、もう私の中で彼女は女性でも人間でもなかった。 【マミゴスチン】さん [DVD(字幕)] 3点(2007-05-20 07:52:15) (笑:1票) |
2.みんなタバコ吸いすぎ。 【えいざっく】さん [映画館(字幕)] 3点(2006-11-04 23:37:55) (笑:1票) |
1.《ネタバレ》 ん~‥。全体的に漂う古臭い感じがとてもヨカッタと思う。役者さんもその世界にどっぷりはまってたし。ただ,ストーリーはどうかというと,あんまよくわかれへんかったってゆうのが本音やな‥。それが少し残念やヮ↓誰一人として感情移入できんかったしな。1つ言わせてもらうなら,最後らへんジョッシュがヒラリーに「ここ最近,俺は何回銃をぬいたかわからない。」(ごめん!ちゃんと覚えてへん!)ってゆうやん。んでヒラリーを撃つんやケド。そこで小星はすかさずつっこんだ!!大阪の血が騒いだ!!「いやっ、ズボンを何回脱いだか、そっちの方がわかれへんからーっ!!」 【小星】さん [映画館(字幕)] 4点(2006-10-29 01:12:53) (笑:1票) |