《改行表示》 5.ディテールに拘った緻密な映像、背景や空の色にまで主張をかませる画作りには感心させられるが、それで満足しているような印象。 最近のアニメに多い、背景など無機物の描画能力が向上したたのは良いが、人物の表情などはどうしてもリアルではない、それをすると気持ち悪くなるからだが、そこを上手く処理してアニメにしか出来ない、観る者の想像力で補うストーリーを作らないとアニメの良さが活きないと私は思う。 つまり、この話は実写で良いのだ、CGを使って幻想的なシーンを盛り込み、カメラを振り回せば、普通に染み入る映画が出来ただろう。 ラスト、山崎まさよしの曲に合わせて短いシーンを繋いだプロモーションビデオの出来の良さに確信した。ストーリーも演出も映画の評価を上げるには至らない。 この監督の作品は初めてなのだが、まだまだ若い才能なのだとしたら今後に期待。 【カーヴ】さん [DVD(邦画)] 5点(2011-11-21 09:52:25) (良:2票) |
4.音楽は物語を際立たせるためのアイテム。料理で言えばお皿です。良いお皿は料理を美味しくします。でも『秒速5センチ』では、山崎まさよしの楽曲が主役でした。『One More Time~』を愛でるために物語が盛られているような。本作がプロモーションビデオといわれる所以です。コース料理の1品目、2品目と料理の味を吟味していたところ、メインの3品目で皿が主役の料理が出てきたらどう感じるか。そりゃ戸惑います。あるいは皿に負けぬ料理だったら気にならなかったかもしれない。『One More Time~』が本作のために書き下ろされた楽曲ならば監督の手柄だったのですが…。新海監督の描く世界はポエムなので、好き嫌いが分かれてしまうのは仕方がないところです。 【目隠シスト】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2010-12-12 19:29:00) (良:2票) |
3.《ネタバレ》 「ねえ、知ってる?桜の花びらの落ちるスピードって、秒速5センチメートルなんだって。まるで雪みたいだよね。来年も一緒に桜、見れるといいな」――。小学生のときに出逢ったタカキとアカリ。クラスのみんなにいまいち馴染めなかった2人は、いつも一緒にいる大の仲良しになっていた。だが、親の都合による引越しで2人は離れ離れとなってしまう。それでも頼りない糸に縋りつくように彼女と文通を重ねたタカキは、中学生になると意を決して彼女に逢いに電車へと乗り込むのだった。でもその日、雪は容赦なく降りしきって……。美麗な映像でもって、無垢な心を持った少年少女の初恋物語とその後を、山崎まさよしの名曲をバックに描く短編連作アニメーション。普段、こういういかにも爽やかそうなアニメってあんまり観ないのだけど、なんだか心に残る印象的なタイトルと「外国人がいま大注目の日本のアニメ」というビデオ屋さんのポップに惹かれて、今回レンタルしてきました。なんだけど、いやー、まさかこんなに「恋に恋する女子高生のこっ恥ずかしいポエムのような世界(に憧れる童貞男子の妄想のような世界)」が延々と繰り広げられるとは(笑)。それでも、そんな青臭い恋物語をこれでもかという青臭い情熱でもって創り上げた第一話は、その無駄を削ぎ落としたシンプルなストーリーと精細に描き込まれた美しい映像と相俟ってけっこう良かったです。まぁかなりこっ恥ずかしいけど、これはこれでアリなんじゃないかと思って第二話、第三話と観進めたのだけど、主人公の年齢が上がると共にどんどんと作品のクオリティが下がっていくのが玉に瑕でしたね、これ。ジブリの『耳をすませば』でも実感したことだけど、こういう妄想一歩手前の胸キュン初恋映画は中学生までが限界っす。だって、好きな人に告白する勇気を得るためにサーフィンで大波に乗ることを目標に頑張る女子高生って、実際に居たらキモ過ぎてもはやコントっしょ(笑)。それにこんなに性欲のない男子高校生なんていねーよ!!というわけで、第一話7点、それ以外4点で、間を取って5点っす。 【かたゆき】さん [DVD(字幕)] 5点(2014-10-18 00:21:41) (良:1票) |
《改行表示》 2.ネタバレとは言えない程度に最初のシーンを紹介すると、ヒロインが突然主人公を誘うように走り出し、踏切ごしにブリッ子的ポーズをとりながらブリッ子的声でこう言う。 「来年も一緒に桜…みれるといいね」 …ウゲー、と思った。このクッサいシーンを白けた顔で見ながら私はこの映画のすべてが分かったような気がした。そして我慢しつつ視聴して、この予感が当たっていた事を確信した。例えるなら自作の黒歴史ポエムをウットリしながら朗読してる人を見たような気分。顔を背けたくなるような恥ずかしいシーンとセリフのオンパレード。加えて背景見せたげに無意味にポンポン切り替わるカメラ、死んだ魚のような目をしたキャラクター達、気持ち悪い声優の演技にうんざり。思い出語り的進行とはいえ心情を口で説明しすぎてるのも☓。見所として挙げられる背景も確かに綺麗なのだが、配色と光を誇張してリアリティがなく、綺麗に描きすぎていると思った。正直シネマレビューで酷評する気マンマンで見ていた。 が。観終わった後に妙な感情が湧いてきた。学生時代の事を思い出しながら自分もあんなだったなあと、ちょっとした感傷に浸った。綺麗なだけに見えた背景も、そういや思い出の中の風景ってあんなだよなあと評価が変わった。内容にしろ風景にしろ、自分の思い出とリンクして、何かいいものを観たような気がするのである。不思議だなと思った。 が、やはり観てる間苦痛だったのは間違いないので、この点数にした。大変惜しい映画だと思う。どっかで見聞きしたような表面的で薄っぺらい「カッコイイ」「キレイ」「感動的」な表現を捨て、真正面からモノを捉えて映画を撮って欲しい。 【sinbo】さん [DVD(邦画)] 5点(2011-07-06 10:01:15) (良:1票) |
1.3話構成の第1話をyahooが無料で放映してましたよね。アレを観たんですが、ちょっと泣きそうになりまして。『ああ、僕もオッサンになってしまったなぁ…』なんて思っていたわけです。続きが観たい、観たいということで、本日やっと観てきました。映画は『ここで終われ!ここで終われ!』と思ったところで終わりました。なんかもう『ヒャッホウ!!』って感じです。うん、それだけ 【ようすけ】さん [映画館(字幕)] 5点(2007-04-14 21:10:13) (良:1票) |