7.興行収入が少なかろうと、凝ったCGがなかろうと、全米が震えなかろうと素晴らしいものは素晴らしい。タイムループは出来なかったけれど、自分も確かに泣いて、笑って駈けてきたあの頃の一ページが否応なしに思い出された。また、声優陣も見事なまでにキャラクターと一心同体となっていて、その場その場の心模様が手に取るようにひしひしと伝わってきた。 人は皆、現在を積み重ねて生きている。楽しいことも、苦しいことも、悲しいこともその全てを受け止めて明日に向かって歩いている。大人社会にまみれ、どこかひねくれたかけた自分にとって、主人公のひたむきな純粋さ、真っ直ぐさがとても輝いて見えたのと同時にとても羨ましくもなった。 ルパン三世「カリオストロの城」の感動から十数年、このレビューで10点をつけられる映画にはもう出会わないかも・・・と思っていたが、奇しくも同じアニメであの時と同じような「爽やかな感動」を今日、得ることが出来た。人それぞれ好みはあるでしょうが、もっとたくさんの人にこの映画を観てもらいたい。きっと「来てよかった」と思ってもらえると確信できる、そんな作品です。 【なったん】さん [映画館(邦画)] 10点(2006-08-25 01:19:54) (良:2票) |
6.《ネタバレ》 素晴らしい 傑作! 【ぺぷとりじ】さん [映画館(邦画)] 10点(2006-08-22 20:49:27) (良:1票) |
5.期待して期待以上。「耳をすませば」に9点入れたからには10点しかない。黒板の落書きはストーンズの「Time waits for no one」を主題歌にするかという冗談に対して(°Д °)ハァ?だそうな。 【stratos】さん [映画館(吹替)] 10点(2006-08-19 23:25:02) (良:1票)(笑:1票) |
4.《ネタバレ》 原作タイトル「時をかける少女」の「かける」は「翔ける」のか「駆ける」のかはたまた「架ける」のか?って解釈は色々できそうですが、今回は見事に「駆けて、翔ける」で勝負に出ました。巻き込まれるように受動的に時をかけていた芳山和子さんと違い、今度のヒロイン真琴は積極的に時を翔けてゆきます。最初はひたすらいたずらに浪費しますが(プリンのために何度も、なんて・・・)、やがて大切なものを守るため、貴重な時間を守るため・・・。若さ、青春、恋、そういう気恥ずかしさを覚えるキーワードが、もう真っ直ぐに突っ走ってスクリーンに叩きつけられ、一度だけの若い日々の時間を大切にしようね、ってメッセージがなんの抵抗もなくストレートに素直に爽やかに、こちらに入ってきます。作画、声、美術、音楽、そして演出の、なんて見事なハーモニー。アニメならではのスピード感と表現の豊かさに溢れ、コミカルで弾んでてパワフルで、そして別離のあとのラストシーンすらもキーワードになっている無限の空を見上げてあくまで前向き。大林監督版のしっとりとした切ない物語とは、同じ原作を起点にしながら全く違った世界になっているのですが(唯一、実験室に入る1カットだけが、大林監督版とそっくりだったりして、オマージュ?って思いました)、私の中で「安易に他を認めてたまるか」くらいに神格化された大林監督版を凌駕してしまうくらいに大好きな映画になりました。最近不幸な生い立ちのアニメ映画を何本か見たので、見事に幸福な成立の仕方をしているこの作品を見て、心が浄化されるようですらありました。 【あにやん🌈】さん [映画館(邦画)] 10点(2006-08-07 00:05:10) (良:4票) |
3.《ネタバレ》 人は一生の内、一体どれくらいの出会いと別れを経験するのだろう。 その中には、好きだった人や大事な人とも否応無く別れがやってくる事だってある。 「又、連絡する」「手紙書くよ」。ひょっとしたら最後かもしれないと思いつつも、ほんの少しの“希望”を込めて最後の言葉を交わす。 「未来で待ってる」。この言葉には“(絵を)待ってる”と“(君を)待ってる”の2つの意味に取る事が出来るが、前者はいいとしても後者に関しては叶うことは最早難しく、永遠の別れとなるあの場面では似つかわしくない。 とすれば、恋心が芽生えていた2人にとってこれほど儚く、ある意味残酷な別れの言葉は無いだろう。 なのに真琴(と観客である僕)にとってあの一言があれほど前向きで、希望に満ちた言葉に聞こえたのは何故だろう。 “別れの言葉”とはある意味、2人だけが共有する「約束」である。2人がその「約束」を大事に想い、信じる事が出来ればそれが実現するかどうかはそれほど意味が無いのかもしれない。 おそらく真琴はこれからの人生の内、何度も「約束」を思い出し、優しさや勇気を貰いながら前を向いて走っていくのだろう。“恋をする”とは、相手だけではなくその時代や空気、そして恋をした自分をも好きになる事だと思うから。 ― 良い映画を見せて貰えた。ビデオを含めれば数多くの映画を見続けてきたがこれだけ心が揺り動かされたのは何時以来だろう。公開すら知らない人が多いのが残念だけれども、今の邦画界においての最高級の作品が、たまたま手垢にまみれたタイトルでありアニメであったというだけだ。注目度がほとんど無い事はこの映画の責任ではないし、それがこの映画の評価と繋がることもない。それは見た人が一番よく分かっていると思う。 【よねQ】さん [映画館(邦画)] 10点(2006-07-29 19:32:05) (良:6票) |
2.《ネタバレ》 わざわざ雨の中映画館に行ってよかった。そう思える作品。タイムスリップ、野球、夏という個人的に好きな要素が入っているだけでも良いのに、ストーリーもよかった。正直最初はどうかなーと思ったけど、観た後は爽快な気分になった。青春ていいなーと思った。 【十人】さん [映画館(邦画)] 10点(2006-07-28 03:54:57) (良:1票) |
1.すごい!最高!いったいなんでしょうか、これは?観終わった後の爽快感はあの「ショーシャンクの空に」以来だったか。いや、正直それ以上だった。とにかく脚本が素晴らしい、声優じゃない役者による声の演技も過去に例が無いほどに全体的に成功している。最初は作画がかなりシンプルで「へ?」と思ったが(背景は素晴らしく緻密できれい!)、昨今のリアル作画主義に私も毒されていたようだ。この映画はこのシンプルな作画が本当にいい。見ていく内に心底そう思った。とにかく笑える、切ない、そして泣ける。号泣では決して無いけど、私自身は本当に気持ちのいい涙を流させてもらった。キャラの魅力もなんじゃこりゃ?っていうくらい生き生きしている(笑)。観ていて本当に気持ちがいい。正直、ここまで心を奪われた映画は少なくともアニメでは無かった。本当にずっと無かった。昨今の大作主義の、期待はしても結局満足が得られる事がなかった、某スタジオの作品よりずっと良かった。エンディングがまたいい。思わずCDを買ってしまった。様々な面で本当に自分的に心から納得の10点満点です!!DVDの発売まで正直待ちきれないので、近々3回目(笑)を観に行きます。 【はむじん】さん [映画館(邦画)] 10点(2006-07-28 02:20:11) (良:2票) |