18.原作はしっかりしているし、角川30周年と言うだけあって実に豪華なキャストである。石坂浩二と加藤武の並びはそれだけでニヤッとしてしまうし、長女は松坂慶子でも十分だろうに更にその上の富司純子(藤純子)をもってきた所に邦画の歴史の奥の深さを感じる。今回、その昔の女優陣にどう松嶋菜々子が挑むかを期待していたのだが、正直出番の少なさにがっかりした。原作に忠実なのか知らないが、松嶋菜々子と石坂浩二の駆け引きがこれだけ少ないと流石にのめり込めない。完全にスケキヨ親子に主役の座を奪われている。そして、最大の不満は映像が明かる過ぎて、戦後直後のおどろおどろした雰囲気が全く出ていない点。金田一シリーズは戦争と階級社会という時代背景によって、狂っているとしか思えない殺人者の行動も何となく納得出来るのである。覆面を利用したトリックなどもそうである。その雰囲気を更に完璧にぶち壊したのが深田恭子、唯でさえ血色の良い顔なのに、あの”すっとんきょん”な喋り方はどうにかならなかったのだろうか。 【まさサイトー】さん [DVD(字幕)] 6点(2007-10-08 14:22:49) |
17.前作と同じ脚本を使ったセルフリメイクだけあって微妙に変更点があるだけでほぼ忠実に前作をなぞっているので初めて見る映画なのに前作を再見してる気分になったが元の脚本がいいからか期待しなかったわりには楽しめた。(それでもやはり前作に比べてインパクトは半減してる。)市川崑監督の金田一ものですべての作品において刑事役を演じている加藤武が今回も刑事役、金田一を演じる石坂浩二同様前作と全く同じ役で出ている大滝秀治や前作で犬神竹子、梅子を演じた草笛光子と三条美紀が別の役で出ているなど、明らかにオールドファンを意識したようなキャスティングが嬉しい。(存命ならば高峰三枝子も出ていたかも。)柏屋の主人を演じている木久蔵もどこか三木のり平を思わせている。そういう部分も楽しめたので評価はちょっと甘め。それにしてもこの映画でいちばん思うことは96年に映画化した「八つ墓村」で石坂浩二を起用できなかったのが市川監督はよほど悔しかったのではないかということ。 【イニシャルK】さん [DVD(邦画)] 7点(2007-09-25 12:28:40) (良:2票) |
16.市川崑監督や製作会社の意図はわかりませんが、同じ監督によるセルフ・リメイク。さて出来栄えやいかに?ほぼオリジナルと同じセリフやカメラワークそして石坂浩二の金田一とまるでリマスター版のような感じですが、悪くないのではないでしょうか?6点。 【SITH LORD】さん [DVD(字幕)] 6点(2007-09-09 20:13:55) |
15.旧作と見比べましたが、これはこれでいいかなという感想でした。 比較の客を想定してか、カットやセリフをビミョーに変えてますね。 松嶋さんの珠世もきれいで良かったです。 (背が高すぎる難点はありますけど) 時代ゆえか、スケキヨくんグッズなどが出ていることに笑いました。 まあ可愛くて好きですけど。でもまた作るなんて本当ですか? その時はもう石坂さんは無理かもですよ? 【ひろほりとも】さん [DVD(邦画)] 9点(2007-09-03 22:26:35) |
14.前作は見ていないので比較はできないが、それなりには面白かったと思う。リメイクなだけに新しさはなくあえて見なくてもよかったとも言える。 【HK】さん [DVD(邦画)] 6点(2007-08-04 13:23:03) |
13.楽しめた。だってストーリーや撮り方、音楽などあらゆるものが昔と同じなんだもん。旧作が好きならば、楽しめるのは当たり前。故に多くの方が感じられているように、何のために作ったのかが作品を見る限りは見えてこなかった。まっ確かに大野雄二のメインテーマや明朝体のタイトルバックには感極まるものがあったので良いんだけど、もう少し今の時代に訴えかける何かが欲しかった。それにしても、石坂浩二は老けませんねぇ。 【ドラりん】さん [DVD(邦画)] 7点(2007-07-23 23:55:43) |
12.石坂さんと加藤さん、そんで大滝さんは、30年前と同じ役柄で出てます。どういう風にリメイクされているのかな、と思って観てみると、なんとまぁ、脚本から撮り方から音楽から間合いに至るまで、なにからなにまで一緒じゃないですか。ちょっとだけ台詞と挿絵なんかで話を昔よりわかりやすくしてるぐらい。ここまで同じなら、なんでリメイクを撮ったんだろうという気もしてくるんですが、、、、。ただ昔のやつと明らかに違う点が一つ。それは「明るさ」です。明らかに、この作品はライティングが明るすぎる。言ってみれば今風になってる。昔のあの画面の暗さがないので、その分不気味さが軽減しちゃってます。それにしても、石坂さんはなぜ30年経っても髪の毛がフサフサなのか。これこそ最大のミステリーなのであります。 【あろえりーな】さん [DVD(邦画)] 6点(2007-07-22 23:12:23) |
11.このシリーズには数々のお約束があって、それはオープニングクレジットだったり、「解かったぞ」と全然解かってない加藤武が叫ぶ十八番のセリフだったり、お馴染みのキャスティングだったりするのですが、一番このシリーズを独創的にしているのは回想などで惨劇を見せるときの短いカット割だったと思うのですが、今や短いカットの連続は主流となり、もてはやされた感もある現代の映画環境において、まるで逆行するようにオーソドックスに撮っているように思えたのは今の映画に慣らされた私の錯覚だろうか。とにかくいかにも今風な映画ではなかった。そこに物足りなさ、あるいはリメイクの必然を疑問視する声があがるのだろうし、私自身も拍子抜けこそなかった(もともと期待してない)が、なんで?という疑問符が残る。美しい画が飛び込んでくるわけでもなし。斬新なセリフの重なりだけが妙に浮いていた。みんな歳をとったなぁという感慨だけじゃねぇ。あ、大滝秀治は変わってませんでした。ココはヨメさんといっしょに笑った。オリジナルよりも落ちてるとも思わないけど、オリジナルにはシリーズ1作目のパイオニアとしての価値があるので1点引いときます。 【R&A】さん [映画館(邦画)] 4点(2007-07-02 19:35:55) |
10.一族が帰ってきた。やはり今見ると地味で、陳腐な面(洒落なんて特に)が多いです。新しい場面も加えて欲しかった。しかし、あの名曲と日本風土を大切にした映像を見ると、オールドファンとしては実に嬉しいです。今回の3姉妹も好きですよ。富司純子ママは品格があり、ふくよかになった松坂慶子は艶っぽさが消えていない。石坂浩二と加藤武と大滝秀治は同窓会のようですね。皆さん揃ってちゃんと声のトーンが老けている。私にとって、金田一耕助は知性であり、自由であり、旅である。 【チューン】さん [映画館(邦画)] 7点(2007-02-18 19:18:39) |
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9.がっしりした池内万作といえども、 めっちゃくちゃしんどそーーなお姫様抱っこでしたねぇ。 お疲れ様です。かといって、珠世役は、 犯人か?と思わせる冷ややかさや三姉妹と渡り合える格も必要になるので 他に誰か、といっても思いつかないのが残念です。竹梅姉妹はもっと残念です(笑。TVドラマ出たらいいのになぁ)。それはまぁいいけど、 冨司純子と斧琴菊之助キヨのお(おお?)芝居には 「よっ、音羽屋!」と掛け声しよかと思いましたがな。まぁ美形なのでこれまたええけど(笑)。軍服姿で母の前に立つシーンには場内(母親軍団)涙、涙でした。 前作があるだけに出演者の皆さんは相当プレシャーかかってたでしょう。 (ラッキーな三谷幸喜氏は除く。笑) /うーん、こういうお話でしたか。(←遅いっ)。前作はラスト(だってTVでよくやってたから∴犯人だけ知ってた不幸な私。。ってキャスティングでバレバレやけどさ) 以外ほとんど見てないという変わった私ですので新鮮に見れたほうだと思います。 (その後、’76版見て感動することとなる) 本作はお正月映画向きにサラッと流した感じがいたしました。 個人的には脇で安心な石倉鑑識、尾藤イサオ刑事、 それから三姉妹の大島より高価そうに見える、紫檀か黒檀かしりませんが、あの箪笥一本に+1点であります。(呉服屋さん、家具屋さん、違ってたらすみませんです。m( _ _)m) 【かーすけ】さん [映画館(字幕)] 6点(2007-01-24 15:41:38) |
8.死体を発見した人達のオーバーなリアクションが笑えたけど 映画自体は可もなく不可もなくといったところ。 後半の種明かしの部分はやや冗長で退屈してしまいました。 【ぎぶそん】さん [映画館(邦画)] 6点(2007-01-18 15:37:48) |
7.フカキョンのはるに物申す!坂口良子版の良さが全部死んでいる。これはもう彼女が悪いというよりもキャストミスと吐き捨てるしかない。それから松嶋珠代も不足はないが、島田版の神々しいほどの清楚さや佐清を密かに思う気高さは感じられなかった。前作よりも大分説明的ではあったが、それでもわざわざ手の込んだこの映画の見所、逆さ吊り水死体の存在を納得させるものはなかった(笑)佐清のラテックスマスク演技は不気味さを助長していて良かった。今でも口を動かすシーンを思い出すと身震いがする。あと等々力警部のしゃべりが前作よりも数テンポ遅れ気味だったことに時代の流れを一番感じさせた。主役のはずの金田一さんは可もなく不可もなくといったところ。不可じゃないぶん石坂さんは凄いということか・・・。 【りんす】さん [映画館(邦画)] 6点(2007-01-07 20:56:06) (良:1票) |
6.戦前、戦中、戦後そして平成と時代を見てこられた91歳という市川崑監督の目に、今という時代はどう映っているのでしょう、そんなことに思い巡らさずにいられません。親が子を虐待する、または子が親を殺す今という時代、虐待された子が成人になり虐待を次世代に引き継いでしまう負の連鎖…。横溝先生が原作を書かれた頃と、時代の様相は変わり果ててきています。そして30年前、監督は「犬神家の一族」を「親子の絆」を主軸に据え家族愛の物語として創り上げられた。戦争を含めた人間の欲望によって歪められた絆を断ち切ろうと悶え苦しみ、自分の子には幸せをと切望する美しくも哀れな群像がそこには描かれておりました。そんな監督だからこそ尚更、現代ほど「親子の絆」が病んでいる時代はないと見えていることでしょう。監督の心の痛み、張り裂けそうな思いを強く感じるのです。だからこそ、ご自身の最後になるかも知れない作品に、「犬神家」に再度挑むことを決意された、この作品のメッセージが再びこの時代の人々へ届くことに賭けられたのだ、と。これは今現在というこの瞬間に〈生きている〉映画だ。そういう意味で、30年前の作品とは全く別物。この作品には市川崑監督の映像作家としての強い使命感、そして良心、誠意が溢れているのです。 【BUNYA】さん [映画館(邦画)] 10点(2007-01-03 02:05:45) (良:1票) |
5.まったく前作を見ず、原作も知らないので、ノリで見に行ったクチです。大それた事は言えませんが、松嶋奈々子が良かったと思う。ミステリアスな謎の美女。しかし事件が解決して金田一氏のところへ見送りに行った姿が、妙に幼くみえ、やっと本当の彼女を見る事が出来たように思う。人間らしく見えたとゆーか。ラストのシーンが一番好きですね。主役がいないけれど、見送りに来た人たちは、いい人ばっかり集まっていて。そもそも「犬神家の人々」って濃すぎるっ!みんな人間だけど、人間らしくない!妖怪じみた感じがするし。そこがミソなんだろうケド。しかし「犬神家」ってこーゆーお話だったのね。有名なあの足はそーゆー意味だったのか…。いつ出てくるのはドキドキ、ワクワクでした☆ 【西川家】さん [試写会(吹替)] 5点(2007-01-01 19:58:43) |
4.市川×石坂の組み合わせで金田一を再び観れただけで満足かな。話題づくりで起用したと思われる松嶋菜々子が浮いているのは皮肉か。それ以外は無難な配役。昭和はゆっくり喋るのがデフォらしく、なるほどなぁと思いましたね。 【ロカホリ】さん [映画館(邦画)] 6点(2006-12-30 02:05:28) |
3.映画監督・市川崑、91歳。 はっきり言って、ただそれだけで、日本の映画界における至宝であり、伝説である。 その大々巨匠が、再びメガフォンをとる(この言い方ももはや年季を感じる)。しかも撮るのは「犬神家の一族」、主演は30年前と同じ石坂浩二、否が応にも驚きと期待が膨らむというもの。
実際、映画の内容がどうであれ、齢90を越える“生ける伝説”が撮る映画である。それがすべてだと思わざるを得ない。 そうして生み出された稀代のリメイクは、30年前のそれと同じく、衰えを全く感じさせない日本のミステリーの礎とも言える物語の見事な“再現”だったと思う。
ストーリー構成、キャラクター造形、シーン設定などそのほとんどが30年前のそれと、ほぼ狂いなく描き出されていることは、新しさには欠け、物語としての驚きはあまりない。
が、それでも観客を引き付けるのが、この物語の魅力であり、描き出した市川崑という映画人の絶対的な“力量”だと思う。 【鉄腕麗人】さん [映画館(邦画)] 7点(2006-12-24 02:28:53) (良:1票) |
2.オリジナル版と比較した評価しかできませんが‥ キャストも、松嶋菜々子以外は当たりだったと思います。 特に松竹梅三姉妹は、オリジナルとはまた違った個性があって良かったです。 松坂慶子が太りすぎなのも、あれはあれで^^ 奥菜恵や木久蔵、中村玉緒、尾藤イサオなどの脇役も味があってよかった。
何より深田恭子のはるが可愛かった。 坂口良子のはるのほうがキャラ的には好みですが。
しっかしキャスティング以外ほとんど変わっていない。 市川監督なりの、現代風なアレンジを期待してたんですけどね。 ラストシーンは結構感動しました。 【彬彬】さん [映画館(邦画)] 7点(2006-12-21 09:47:35) |
1.あんなクルーザー、昭和22年にはないだろー スケキヨがアイドル化されているのはなかなかいいことだと思います。 【no_the_war】さん [映画館(邦画)] 8点(2006-12-18 23:02:37) (良:1票) |