5.題材から、これならスコセッシも本領を発揮できるんじゃないかと、期待半分不安半分で鑑賞。オリジナル版を観ている者はまずマット・デイモンがアンディ・ラウのように「善」と「悪」の間で、いつ揺れ動くのかを待ち、結局ただ保身のためだけに行動することにがっかりするだろう。でも個人的にはそんなかっこ悪くてドラマチックじゃない脚色が気に入った。スコセッシをちょっと見なおした。 でも期待するものでもなかった。銃撃戦で『マイアミ・バイス』を思いおこした。『マイアミ・バイス』を彷彿させたのではなく、マイケル・マンならもっと派手でかっこいいシーンになったのにと思った。しかし『ゴッドファーザー』をリアルじゃないと断じたスコセッシなら当然ともいえる。じゃあ、『グッドフェローズ』のギャングの恐怖を、『タクシードライバー』の撃ちあいの衝撃を再現できたのかというと全くできていない。一方でディカプリオもニコルソンもかっこいい。でもそのかっこよさを前面に出さない。なぜならかっこいいことはリアルじゃないから。でもかっこいいではないか。ものすごく中途半端。スコセッシは観客に受け入れられる映画を研究していくうちに自分本来の持ち味を忘れてしまったように思う。と書いたがスコセッシに過剰な期待をしなければけっこう楽しめたような気もしないでもない。 【R&A】さん [映画館(字幕)] 6点(2007-02-05 12:05:12) (良:3票) |
4.《ネタバレ》 韓国映画「インファナルフェア」のリメイクだが、オリジナルと比べると落ちる。だが、登場人物がもったいないくらいにあっさり殺されていくので目は離せない。時代劇の大仰でもったいぶった殺され方とは対極。頭にズドンと一発で仕留めるところがスコセッシ流なのかクールでリアル。 【飛鳥】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2015-11-08 23:23:36) (笑:1票) |
《改行表示》 3.途中まではなかなかよかったと思うけど、 CITIZENを見つけて出ていくディカプリオのシーンあたりから あれあれという感じになってきました。 屋上に現れていきなり暴走するディカプリオも品がない。 無間道を観ていないのにこれでオリジナルをどうこう言ってる レビュアーが多いのが一番むかつきます。 ニコルソンが相変わらず悪魔だったのがせめてもの救いで、 あとは全然だめ。 なぜ女医はなんにも告発しない? 【Skycrawler】さん [DVD(字幕)] 6点(2008-09-09 01:39:08) (良:1票) |
2.オリジナル三部作と比べるまでもなく、出来はイマイチだと思います。キャスティングに関して言えば、最大の敗因はやはりJ・ニコルソン。オリジナルのサムの貫禄や奥深さなど微塵も感じさせず、ただの危ないオッサン。『インファナル・アフェアII 無間序曲』のラストに涙した自分としては、あの「軽さ」に違和感を感じずにはいられません。違和感といえば、この物語を「ビリー~コリン~フランク」の三本柱の話に変更した点。オリジナルでは「ヤン~ラウ」の話と同様(むしろそれ以上?)に「ウォン~サム」の話が重要だったのだが、本作ではあっさりと後者を放棄してしまったため、警察vsマフィアの対立構造が弱くなっただけでなく、潜入捜査官としてのビリーの苦悩が十分伝わらなかったような気がします。香港返還という時代の変化さえも味方につけたオリジナルの完成度と比較するのは酷かもしれませんが、どうしてもオリジナルの上っ面だけをなぞった二番煎じの印象は払拭できないです。 【とかげ12号】さん [映画館(字幕)] 6点(2007-08-05 15:56:52) (良:1票) |
1.《ネタバレ》 国が違えば文化も異なる訳でリメイクというよりスコセッシ監督がプロットだけを借りて翻案したという感じでオリジナルより娯楽性が高まっています。ビリーが棒?でイタリア系マフィア?を突くシーンや血がドバッと出るバイオレンス描写はゾクゾクもので凄いです。役者も皆それぞれ味が出て良かったですし、つまらなくはなかったのですが…振り返ってみると消化不良な点が多いです。最も気になるのは人物描写で、まずレオ演じるビリーが最初の面接シーンから屈折しているキャラクターなので潜入により苦しんでいく過程が明確ではないこと。というより時の流れそのものがあまり感じられず新入りの彼が何時の間にコステロと千万人に一人のフレンチと三人で車に乗るようになったのか不明なのです。人格にしても天才とか頭が良いとか言葉が並び立てられるばかりですし、己を偽る囮捜査や複雑な家族構成による苦悩より死と隣接している恐怖の方が大きくビリー独自のバックボーンが生かされていないように思えます。そしてジャック・ニコルソンも当然、圧倒的なのですが決してベストではないと思います。例えばビリーの手を靴で撃ちつけるシーンなどもっと迫力のある芝居が出来るのではないでしょうか。むしろ最初にビリーに凄むレイ・ウィンストン演じるフレンチを方が、デフォルメチックなコステロとは対照的に深刻で加減を知らず際限がない感じがして恐かったです。それからオリジナルにはないディグナムというキャラクター。わざわざ登場させたにもかかわらずこの人物の描写も希薄なのです。もちろん警察と犯罪者の境界線を不透明にしていたり最後に重要な役割を担っていますが、相当ユニークと思われる彼の人格は乱暴な面以外は一切描かれておらず掴み難いのです。というわけで、どのキャラクターも複雑で特殊と思われるのに何だかとっても薄味な印象しか残っておらず、結果、作品としての印象も今一つなのです。 【ミスター・グレイ】さん [映画館(字幕)] 6点(2007-02-05 17:54:20) (良:1票) |