5.この映画は現代に生きる女性のリアリティーがつまっています。この4人の女性、それぞれが少しバランスを崩している。でもみんなそれぞれに魅力的。彼女たちは時に弱く、ずるく、かっこ悪い。そしてさみしい。そういう人間としてマイナス要因であるものでも、人間としての魅力だったりするんです。それは彼女たちが、それでも自分に素直に生きていくことを守っているから。自分の大切にしているものをきちんと見失っていないから。世の女性、みんな少なからず、この4人のような感情は経験があるはず。この映画を見て、共感できる女性は少なくないと思います。現代をしたたかに生きる女性に贈る、応援歌のような映画だと思いました。 【ぷりんちょう】さん [DVD(邦画)] 8点(2008-12-08 21:26:01) |
4.妙に生々しい描写というか、今を生きる女の実態を淡々と描いている。 と同時に同じときを生きる男どもの実態も暴いている。 かなり痛々しい気分にもなるけど、でもこれが現実なんだろうな。 夢物語を語る映画も良いけど、こういうのも存在感があっていい。 淡々とと書いたが話の進行がとにかくゆったりしている、でもこれも現実に合っているか。 出演者がみんな良かった。 それぞれの役を良く表現していた。 特に池脇千鶴、実にうまい。 【称えよ鉄兜】さん [DVD(邦画)] 8点(2007-09-16 14:39:42) |
3.久しぶりに素晴らしい邦画を観た。
4人の女性の描かれ方がとても丁寧でいてリアル。 素晴らしい。
それにあらゆるシーンで小技が効いている。 とても丁寧に作られた作品という印象。
「やっつけ的にいかにもサクっと撮りました」的な邦画が多い昨今、これはとても貴重である。
矢崎監督の力量とセンスに脱帽だ。
中越典子が微妙なウザキャラを演じている辺りもハマり役。
そして池脇千鶴のおとぼけキャラも自然。
“棺おけベッド”がリアリティを欠いているとか、音声が小さすぎてセリフを聞き取りにくいとか、細かい欠点はあったが、そんな部分を帳消しにしてしまう程の傑作であった。
ちなみに性的描写が満載で、そういう意味でものめりこめる本作。
女性のリアルな日常、リアルな性描写、うそ臭くない演出が素晴らしい。
終り方も秀逸。 音楽もいいし、映像センスも良し。
ここ最近の邦画の中では傑出した作品である。
あ、池脇千鶴ファンの方と中越典子ファンの方は要注意!
彼女たちの女優イメージにしては、かなり過激なシーンがありますょ。
放尿シーンや顔○シーンなど、際どいシーンが盛りだくさんなのであります。
彼女たちに演じさせるにはどうかな、という感じです。
つまり、まだ深い関係にはないカップルが観るには適さない作品なのです。 【にじばぶ】さん [DVD(邦画)] 8点(2007-09-05 22:29:24) |
2.いい映画ですね。大都会で孤独に生きるリアルな日常を切り取り、それぞれが抱える期待と苦悩を静かに映し出している。歯ブラシをそっと持ち帰るちひろやハムスターを埋めてやる塔子、坂道を自転車で勢いよく駆け上がる秋代や神様にお願いをする里子。そして、それぞれを写す背景描写も印象的。新しい何かが始まりそうなラストも好感がもてる。深夜にそっと見ればなお良いような気がした。秀作。 【カリプソ】さん [DVD(邦画)] 8点(2007-04-30 13:23:11) (良:1票) |
1.ルームメイトの二人が夜の屋上で会話している。二人のコミュニケーションのずれが遠景を横移動する上下線の電車灯の動きで明快に示されている。位置関係からタイミングまで絶妙だ。池脇千鶴がベランダのブランコから消灯する東京タワーに向かって語りかける場面の的確なタイミングも然り。ハムスターを埋葬している岩瀬塔子の背景の鉄道高架を走る電車に反射する夕陽の光線などなど、奥の情景にある機械的な光の運動に手前のドラマをあくまで自然に組み合わせていく緻密さ、芸の細かさは見事といってよい。発車寸前の電車デッキ内でのやりとりも臨場感に満ちて素晴らしい。各々個性的な携帯電話着信音や、各人各様の置き時計の機械音など、音の感覚も鋭敏かつ繊細である。 【ユーカラ】さん [映画館(邦画)] 8点(2006-11-05 22:22:28) |