53.ホラーもキューブリックの手にかかれば、ゴージャスで華麗であのホテルはまさにキューブリック劇場。奔流する真紅の血の波にはぞっとするよりも恍惚を感じる。怖いのは同じ一文を延々とタイプしてあるジャック・トランスの原稿、いやそれよりもシェリー・デュバルか。貴女の驚きぶり、怖がり顔がワタシは怖い。もしかしたらニコルソンよりも。 水色の双子が立っている。三輪車をこぐ子供の後ろ姿。生垣の迷路。これらはシャイニングを経験した者たちの、恐怖アイコン。怖いけど美しいというのも凄い。 【tottoko】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2020-02-09 10:47:54) (良:1票) |
52.キャスト・ロケ地・演出最高!! 原作の雰囲気を見事に実写化した監督の力量が分かる。 しかし、「キング本来の恐さは表現できてないけど、見事です」という総括。 キングが伝えたいのは、ジャック崩壊の心理的要素とその過程の恐怖。それがささいな夫婦間の歪みや、社会的立場からの滑落とか、間近にあるものなのでキングは評価されている。この作品では、肝心のジャック崩壊原因が分からない。映画でもその部分を描けばもっと評価を得たはずだ。 【plala*】さん [映画館(字幕)] 9点(2010-01-28 22:28:27) |
51.ジャック・ニコルソンは最初から怖い。奥さんの顔が怖い。オープニングの山道が怖い。一人でテレビを見るハロランさんが怖い。この映画の怖さは異常。 【わさび】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2009-08-19 16:14:24) |
50.冒頭の幻想協奏曲をバックにしたアメリカ中部の映像美に全てが凝集された映画。 【みんな嫌い】さん [DVD(字幕)] 9点(2009-01-02 11:04:14) |
49.ホラー映画Best5を選ぶとしたら、これはそのうちの1本。ジャック・ニコルソンの演技だか地だか分からない狂態ぶりはもちろん見ものなのですが、恐怖感が心理的にギリギリ来る演出がイイ! のです。血の洪水とか、血まみれの双子ちゃんとかよりも、ダニーが延々三輪車でホテルの廊下をグルグル回ったり、ひたすら繰り返されるAll works and no play make Jack a dull boy.のタイプ文字の方が、ジワジワ来るわけです。しかも、タイピングされた紙を見て恐怖におののく妻の背後から「面白いか?」と低い声・・・。こぇーー。原作はもっと怖いらしいので、読んでみようかな。 【すねこすり】さん [DVD(字幕)] 9点(2008-11-17 16:01:47) |
48.ジャケットの顔が怖くて、ずっと手を出せなかった作品です。。。
思い切って観て感じたのは、色と構図の美しさ。 双方のドアから血が溢れて赤に染まる部屋と、対照的な雪の白。 景色の綺麗さもさることながら、人物も負けてませんね。特にあの不気味な双子…。 しかしあれだけ顔の濃い両親から、なんで美少年のダニーが生まれるのか。(笑)
試行錯誤をしつつ、カメラワークを追求したのが感じられました。 恐らく、色々な解釈がある作品だと思います。 「貴方はずっとここの管理人です」とすれば、ジャックは元々ホテルの世界の人間だったと言うことだし、 ジャックが酒と引き替えに命を差し出したのだとすれば、あの時点で、ジャックは人間ではなくなってるとも取れる。 それぞれに、明確な答えを出すよりも、この不気味さを感じただけで十分でした。
とりあえず、かーちゃん・・・映画を見終わった直後に、暗闇の中を無音で歩くの止めてくれ。。 【カモネギ】さん [DVD(字幕)] 9点(2008-10-09 00:30:02) (良:2票) |
47.心理的に追い詰められていく人間の怖さをみるなら、やはりこの映画でしょう。 とにかくアメリカホラー映画とはかなり異なる、「からだを切り刻まれて恐ろしい」といった 展開ではないので、それを考えた人には肩透かしだろうが、まあ、私の見た中では最高に恐ろしい映画です。 【nextto500】さん [DVD(邦画)] 9点(2007-02-17 16:34:03) |
46.俺の中ではホラー映画の頂点に君臨するのがこの映画。「シャイニング」はただのホラー映画ではない!何と言ってもジャック・ニコルソンが強烈であった。人生で初めて「この人演技うめぇぇぇ!」と思ったのはこのジャック・ニコルソン。あの迫真の演技が素晴らしい。彼に対する恐怖も勿論ありましたがそれよりも凄いと言う気持ちの方が勝っていた。父親役が彼以外だったらこんなに点数高くしなかったでしょう。そこらへんのホラーとは違うんですね。ホラーというジャンルはストーリーがペラペラの物が多いけどこれは別格(ホラーとしては)・・そのせいで分かりづらくなり、分かりやすいホラーを期待してた人には不評のようだが・・・・家族愛、少しずつ狂ってゆく父親、父親が狂う前から何かおかしいあのホテル・・・父親が妻と息子を襲い始める過程を丁寧に描いている。あのじわじわと来る恐怖が非常に良い。ただ単に殺人鬼かモンスターが出てきてワッーと襲ってくる分かりやすいホラーはそこらじゅうに溢れているんです。しかしこういうのはなかなか無い。音楽はまさに芸術家キューブリック・・といった感じ。あのくそうるさい音楽が何故かこの映画には合っている。始まった瞬間から不気味な音楽で始まり緊張感を高めてくれます。キューブリックはホラー映画をも芸術的に作ってしまうのか・・。 どうでもいいけどメイキングのシェリー・デュヴァル対スタンリー・キューブリックも凄い。あんな感じでストレスが溜まったからあんな怖い顔になったのですね?シェリーさん。ハっ!もしやそれがキューブリックの狙いだったのか!わざと冷たく接したのですね! 【ケ66軍曹】さん [DVD(字幕)] 9点(2007-01-24 23:50:06) |
45.これを見た日の夢にシェリー・デュヴァルが出てきた。齢15にして初めて“恐怖”というものを知ったさ。 【8823】さん [地上波(字幕)] 9点(2005-12-26 13:27:05) |
44.原作は、「ホテルの怨念で徐々に狂いだす」っていう設定なのに、ジャック・ニコルソンは最初からイッている。これには原作者のキング自身も怒り心頭だったようである。キューブリックが、内面からの怖さよりもビジュアル的な怖さにこだわったのは、映像作家としての本能であり、その辺が物書きとの意見の相違に繋がったのだろう。 しかしながら、この作品、原作とは大きく意味合いが異なるようであるものの、本質というか素材自体は上手く拝借出来ており、非常に味わい深い仕上がりで有ることは確かである。原作に忠実では無くとも、自分のカラーを出すことには決して失敗していない。原作ファンにしてみれば忠実なのが一番良いのだけれど、こういった味付けされているものも事と次第に寄れば美味しく見れるのだ。つまりは面白く脚色してくれればそれで良いのである。簡単に言うがとてつもなく難しい事だと思う。 【おはようジングル】さん [映画館(字幕)] 9点(2005-08-15 11:52:19) |
|
43.初めて怖いと思った映画です。これを超えるホラーを俺は知りません。キューブリック×ニコルソンだからこそ作れた映画ではないでしょうか。リメイクは観てませんが、これを超えてるとは思えないので、どうしても観る気になれません。あともう一つ、シェリー・デュヴァルは、序盤の車の中のシーンで既に顔が怖いです。 【金子淳】さん [映画館(字幕)] 9点(2005-05-11 17:43:18) (笑:1票) |
42.この映画の素晴らしいところは何といっても、自分を愛し、守ってくれるはずの家族に殺されるという恐怖感がうまく表現されているところである。今まで優しかった父親が、今まで断っていた酒を飲み、暴力を振るい、ホテルに巣くう悪霊たちに取り憑かれ徐々に狂っていく様を、格調高く、不気味ながらも美しい映像で描いている。映像もそうだが、何と言っても恐ろしいのが、狂った父親を演じているJ・ニコルソンである。この映画はいつ見ても怖いし、この人がいなかったらここまでいいものにはならなかったと思う |
41.シンメトリーな構図や鏡など、印象深いパーツと計算された色遣いで作られた画は極上の美しさ。その中を人の目線でズルズルと進むカメラワークの不気味さ。この映画、スゴイ。人の血や叫び声の恐ろしさではなく、四方八方からしんしんと迫ってくる、どうにも抗えない魔力のようなものの怖さを伝えている。人の魂は尊ばなければいけない、そして人間では到底かなわない自然の霊力にも、恐れながらも敬意を持つべきなんだろうな、と私はそんなことを思った。キャスティングも絶妙で、家族三人はこの人達以外は考えられない。原作は未読で、作者キングは映画の出来に不満だったらしいけれど、凝り性キューブリックが作り上げた彼ならではの世界は、充分多くの観客を魅了している。私もその中に仲間入りした。傑作と呼べる映画。 【のはら】さん 9点(2005-01-29 17:06:47) (良:2票) |
40.とにかく親父の怖さに尽きる。俳優の演技力でこんなに圧倒され恐怖感を覚えた作品は類を見ない・・・猛吹雪でホテルに閉じ込められた家族。そのホテルには悪魔が棲みついていて、親父に憑依。徐々に気が狂う親父は家族を皆殺しにしようとする。本来家族を守るはずの存在の者が全く逆の存在になり、且つホテルにいるのはこの一組の家族だけで、助けてくれる人間はいない。なんて設定だけでなかなか怖そうなのに、加えてその親父の狂気ときたらもう凄い。特殊メイクやCG等を超越した圧倒的な形相、インパクト、オーラだけで、見る者を恐怖のどん底へと陥れてしまったんだ。そしてそれはシャイニングという作品の本来の価値観をも超越してしまったのかもしれない。 【ホーラン℃】さん 9点(2004-12-02 23:07:10) |
39.家族愛をテーマにし、人間のキャラクター重視に物語を置いた原作に比べ、映画はホテルが主役で、登場する人間はサブに回っている感じがします。キング版の原作の熱狂的なファンは、キューブリックの映画版を扱き下ろしました。なんせ原作の終わり方まで変えてしまったのですから面白くありません。しかし私も含めキューブリックの熱狂的なファンは映画「シャイニング」を支持しています。私は原作も読んだし、映画も何十回と観ましたが「映画は映画、原作は原作」として楽しめばいいと思います。どうも原作のファンと言うのは、自分の頭の中に描いたとおりに映画化されないと面白くないとする声が大きすぎます。これは「原作>映画」と言う悪い構図を撤回する上でも、無くしてほしい偏見です。
映画「シャイニング」は目を瞠る素晴らしい点が沢山あります。三輪車でホテル内を走るダニーを後ろから滑らかに追うショットや、左右対称構図は勿論おどろおどろしい音楽にジャックニコルソンの名演技。美しい映像に不気味なホテルの内観。エレベーター横を流れる血の濁流。確かにホラーというジャンルの中では怖くないのでその点は至らないかもしれない。しかしこれほどの作品が作れるのはやはりキューブリックの才能だと思います。原作のキングはこの作品を観て不快に思い、17年後に自らが製作総指揮でテレビ版「スティーブンキングのシャイニング」を作りました(監督はキングお気に入りのミックギャリス)。しかしこの原作に実に忠実な作品が、同じ映像としてキューブリック版シャイニングと比較して勝ってるとはお世辞にも言えません。忠実だけど退屈で安っぽい。そんな感想も聞きます。いざ不満を持って作ってみて、比べてみたら勝てなかった。ホラーの帝王と言われる作家と完全主義で鬼才の映画監督。張り合ってはいけない2つの大きな才能それぞれの長所短所がうかがえる作品の代表例だと思います。 |
38.何度見ても、怖いというか不安を煽られる演出や音響にどきどきしてしまう。ニコルソンが徐々におかしくなっていく姿は本当に怖い。奥さんも怖い。 【耳】さん 9点(2004-09-16 04:45:53) |
37.音楽が良すぎます。Krzysztof Pendereckiの"Utrenja"や "Dream of Jacob"、Gorgy Ligetiの"Lontano"、Bera Bartok、などの使い方、そしてこれらの曲を選曲したキューブリックに敬服します。とにかくどの音楽も最高。宴会のシーンやラストで流れる"Midnight with the Stars and You"にもうメロメロ。 |
36.夜中に電気消して音量上げて観たら、やっぱり怖かった。エレベーターのシーンも女の子もお母さんも怖すぎです。映像は美しく怖い、この世界観さすがですね。かなり好きです。 【rexrex】さん 9点(2004-06-14 00:44:36) |
35.キューブリックといえば、シンメトリーを中心とした、映像美に非常に凝った監督ですが、例えば「2001年宇宙の旅」ではそれがいかにも近未来という感じを出していたのですが、この作品ではそれが妙に神経質で、まるで張り詰めた緊張の糸のように感じます。そして、シンメトリカルなエレベーターのドアからいきなり鮮血が流れ出し、シンメトリカルに配置されたエレベーターホールの家具を一気に押し流してゆく。これは正気が狂気に塗り替えられるのを暗示しているのに他ならないでしょう。キューブリックの映像美の意外な方向性を見た作品です。 【デューク】さん 9点(2004-06-02 19:06:35) |
34.すごいですねー。ニコルソンの顔。怖いのなんのって、あの狂ったときの顔ったら、、。キングがこの映画嫌なわけもなんかわかるような、、。タイプライターが怖いし、子供の三輪車の視点からずーっとカメラが進んでゆくので怖さが倍増。 いまだにシャイニングでのニコルソンの顔は脳裏に焼きついてて離れない。 【fujico】さん 9点(2004-05-20 17:06:08) |