《改行表示》 11.《ネタバレ》 ジェイソン・ステイサムとウェズリー・スナイプスといえば、ヒーローも悪役も貫禄たっぷりに演じられるのが強み。 そんな二人の悪役っぷりを同時に堪能出来るという、非常に貴重な一本なのですが…… 改めて観返してみると、二人が同じ画面に映っているシーンが殆ど無かったりしたもんだから、ちょっと寂しかったですね。 この後「エクスペンダブルズ3」にて本格的な共演が果たされた訳だけど、あちらでは二人ともヒーロー側だった訳だし、出来れば本作にて「悪役同士」ないしは「刑事と犯人の対決」という形での共演を、じっくり披露して欲しかったものです。 とはいえ、映画単品としては手堅く纏まっており、変に期待値を上げたりしないで観賞すれば、充分楽しめる出来栄えじゃないかと思えましたね。 粗野な中年刑事と、大学出のスマートな青年刑事によるバディムービーかと思いきや、片方が途中退場して真の黒幕だったと明かされる展開なんかは、この手の刑事物を沢山観ている人ほど騙され易く、新鮮に感じられるんじゃないでしょうか。 とにかくステイサム演じるコナーズが周りから悪口ばかり言われるもんだから、普通なら彼が強盗事件を解決し、周りを見返してやる結末になるはずなのに、本作に限っては全く逆で「彼を非難していた連中の見解が正しかった」と言わんばかりの結末を迎えるんだから、実に皮肉が効いています。 1:犯人が人質を殺した事を、コナーズが責める。 2:コナーズの出した紙幣をシェーンが財布に仕舞う。 3:押収品の紙幣には、特殊な香りが付けられている。 といった場面が印象的に描かれており、それらが伏線だったと明かされる流れも気持ち良い。 本作は「主人公が犯人だった」という叙述トリックを用いているのですが、バディムービーという体裁を取って、自然な形で主人公格を二人用意し、観客が感情移入させる対象をコナーズから青年刑事のシェーンへと自然に移行させた辺りも、上手かったですね。 バイクでトラックを追いかけるカーチェイス場面なんかも良かったし「観客を楽しませよう」という意思が伝わってくる、丁寧に作られた一品だったと思います。 不満点としては、コナーズが逮捕されずに逃げ延びて終わってしまうので、後味が悪い事。 事前に見せておいた爆破シーンと、その後の種明かしシーンとで、それぞれの時間経過に差があるのは(ズルいなぁ……)と感じちゃう事。 人質を誤射してしまった元刑事のローレンツが、今度は自らが人質を取るような悪党となってしまったのを自嘲し「お前ならどうする?」とシェーンに問い掛ける場面が劇的で良かっただけに、それに対する答えを示す場面が無いのは片手落ちに思える事とか、その辺りが該当するでしょうか。 バッドエンドである事も含めて、観賞後はモヤモヤも残ってしまうんだけど…… とりあえず観ていて退屈はしなかったし、途中経過は楽しめたので、自分としては一応満足です。 【ゆき】さん [DVD(吹替)] 6点(2019-01-18 20:34:09) (良:2票) |
《改行表示》 10.《ネタバレ》 ミステリー有り、アクション有り、緊張感有りで、なかなか楽しい仕上がり。 ローレンツを名乗る強盗団のリーダーが、『橋の事件で射殺した犯人の兄』と見せかけて、じつはコナーズの元相棒ヨークというのは、うまいミスリード。ヨークが一度も姿を現していないこと自体が不自然なんだから、ちょっと考えればヨークが怪しいって予想がつきそうなのに、なぜかまんまとだまされちゃいましたね。 あまりいろいろ考えずに映画を見ていると、『まんまとだまされる』ってのはよくあります。この『まんまとだまされる』っていうのは、何か気持ちいい。得した気分になります。 この作品では、コナーズやヨークといった、アウトローなヒーローを描きたかったのかもしれないです。しかし、アウトローなヒーローの根底にあるのは、やはり正義であってほしいです。『橋の事件』で人質を撃ってしまったのは、明らかに二人の過失。そのことで社会的に罰を受けて、警察に復讐って、それは違うんじゃないですかね。しかも目的は善良な市民の口座の金。ジェイソン・ステイサムは好きな俳優さんですが、今回ばかりは応援できず。何とも胸糞悪い結末です。 ついでに言うと、主演俳優は、『死ぬこともある人』と『死ぬワケがない人』の2パターンに分かれます。ジェイソン・ステイサムはもちろん後者。死ぬワケないんです。つまり、この人が死んだことになった時点で、ネタバレしたも同然です。そこから先、どんな演出されたって、白々しいの一言。サプライズも何もあったものではありません。これってある意味ミスキャストなのでは・・・? 【たきたて】さん [DVD(字幕)] 7点(2018-04-24 10:23:06) (良:2票) |
《改行表示》 9.《ネタバレ》 深夜放送をほとんど手違いで録画してしまったのを、一応は観とこうか、と観てみたらこれが面白かったりするから、映画は怖い。 結構、丁寧に伏線を散りばめながらオハナシが作られているもんで、かえって、ジェイソン・ステイサムが爆死したあたりで真相がほぼ予想できちゃったりもするのですが(そうなると、予想が当たって欲しい気持ちと外れて欲しい気持ちが、ざっと6対4くらい)、だからって作品がつまらなくなるワケじゃない。よくできたミステリは再読に耐える、とも言われる通り、やっぱり、「それをどう描くか」に作品の魅力がかかってる。意外な真相に驚かされたミステリに対して感じるのは、心地よい敗北感。しかし、真相が予想できてなお、その心地よい敗北感を感じることだって、あるんです。 伏線はうまく張られているし(真相への手がかりという意味に限らず)、それに、登場人物が主役も脇役もいい顔してます。ジェイソン・ステイサムの意志が強そうでいてどこか影のある顔、ウェズリー・スナイプスのふてぶてしい存在感のある顔。ライアン・フィリップは修羅場を潜り抜け顔に傷を作ってだんだんいい顔になっていき、後半、作品の中心に収まっていく。その他の警察の人々も、イイ感じにストーリーに絡んで。ただ、女性刑事を演じてたジャスティン・ワデルという女優さん、とてもカッコよくて綺麗な方なのですが、それだけに何となく、このヒトだけこの物語の中で収まりが悪い気もするのですが。 それにしてもカオス理論って、そんなんだっけか? 【鱗歌】さん [地上波(吹替)] 7点(2016-04-03 12:17:39) (良:2票) |
8.《ネタバレ》 『トランスポーター』シリーズで一躍名を上げたジェイソン・ステイサム。今、最高にセクシーでダンディーな中年男。彼の魅力はその渋い雰囲気と、格闘系アクション。本作では一方の売り、アクションをほぼ封印しています。しかし満足。彼には、佇まいでその場の空気を締める力がある。正直演技は上手くないような気がしますが、この雰囲気は役者として得がたい財産だと思います。今後も目が離せません。そのステイサムとコンビを組む新米刑事もなかなかいい。若者の青さと、ステイサムに負けない利発さを発揮しています。彼が後半の主役。24時間の間に彼が成長していく様は爽快でした。カオス理論を持ち出すのはいささか大げさだと思いますが、サプライズありの面白いお話でした。難点はステイサムがもはやビッグネームだということ。オチを悟られないようにするために、もう一工夫あっても良かったと思います。 【目隠シスト】さん [DVD(字幕)] 7点(2007-09-05 00:08:20) (良:2票) |
《改行表示》 7.《ネタバレ》 まずCHAOSの意味?ピンとこない。 ラストのどんでん返しは野球で言う落ちないフォークのよう。 それだけキャラが弱かったように感じる。駄作ではないけどスカっとしない映画。 |
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6.《ネタバレ》 B級アクションにしてはよく考えられているものの、結局は多くの観客が最初に疑った人物が犯人でしたというオチは、やや弱いと感じました。また、せっかくジェイソン・ステイサムとウェズリー・スナイプスを共演させているのに、彼らに見せ場らしい見せ場がない点というでも不完全燃焼。真面目だが面白みのないサラリーマンのような映画でした。 【ザ・チャンバラ】さん [DVD(吹替)] 4点(2013-06-03 22:19:15) (良:1票) |
《改行表示》 5.《ネタバレ》 タイトルそのものでハードルが上がっていると思いますが、仮にハードルが上がってなかったとしても落第点だと思います。 「あ~、あそこのシーンはこういうことだったのね!」とう感動もなければ、そもそも印象に残ったシーンがありませんでした。 結局、オチで一泡ふかせてやろうと思ったのかもしれませんが、主人公が途中で消えた流れであのラストを持ってきても、面白くも何ともありません。 【午の若丸】さん [DVD(字幕)] 4点(2012-11-03 15:17:29) (良:1票) |
《改行表示》 4.《ネタバレ》 予測不可能な現象などに使う「カオス理論」が出てきますが、そこは正直ピンと来ませんでした。 よくあるどんでん返し系の知的犯罪モノです。 人気のジェイソン・ステイサムなだけに、ある程度オチが読めてしまうのが難点でしょう。 ストーリー的にあえてアクション要素を抑えていますが、ウェズリー・スナイプスとの共演なのを考えると少し勿体ない気もします。 低予算なのか監督の腕なのか、映画全体にはどことなくチープさを感じました。 【でこうさ】さん [地上波(吹替)] 5点(2011-06-17 21:20:48) (良:1票) |
3.《ネタバレ》 トランスポーターの人が主役だと思っていたのだが、爆死した時点でストーリーが読めてしまった。ああいう扱いにするならもう少し違う人を使わないと先が読めちゃうんだよなー。それと「カオス」?このストーリーのどこがカオスなわけ? 【木村一号】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2008-01-05 15:08:10) (良:1票) |
2.《ネタバレ》 やられた。J・ステイサムはなんか怪しいと思っていたが… 謎がジワジワと解けていく展開はグッド。それにしてもウェズリー・スナイプスは黒い。闇に逃げ込まれたら見つかんねーよ。 【FIGO777】さん [DVD(字幕)] 6点(2007-08-14 12:03:30) (笑:1票) |
1.《ネタバレ》 銀行が舞台の映画と思って見てたんですが違ったみたいですね。すぐ銀行爆破するし。始まりから意味深にしているみたいだけどコナーズとその相棒が停職になってるのに相棒が一向に出てこないのでローレンツが怪しいってのはすぐにわかりました。札束の臭いやカオス理論と伏線が色々と出てきますが札束なんて見ている側は臭いが嗅げないから卑怯かな。 |