4.この監督さんは、観客を映画の世界に取り込むのがうまいと勝手に思ってます。セブンの時は絶望的な気持ちにさせてくれたし、ゲームの時は映画のリアルさそっちのけに観客を疑心暗鬼のゲームの世界へとひきづりこみ、ファイトクラブでもパニックルームでも映画の主人公へと観客の心情を近づけてくれる。この映画にもそれを感じた。それはつまりゾディアックとゆう謎にみちた実に魅力的な犯罪にとりこまれ、それにより途方もない徒労感を味わう事と、それでもなお必死に追ってしまうマニアックな心情の二つ。観客の多くは味わうんじゃないやろか。もうゾディアックなんてどーでもえーやん。しんどいわって。ゾディアックを追った多くの人が味わう気持ちと同じ心情になれる。そして何かにはまって食べることも忘れるほど集中した事がある人なら、漫画家がそれでもなお謎に迫ろーとマニアックにはまる気持ちを理解して、最後の謎ときに結構ワクワクついていけるんじゃないやろか。俺はこれ大しておもしろいとは思わなかったとゆうのが正直な感想ですが、つまりもうゾディアックなんてどーでもえーわって感じでしたが、それすら監督のコントロールかもしれませんね。何年もの間、人々が味わった感覚を 2時間半ほどの映画に凝縮したのかも。 【なにわ君】さん [DVD(字幕)] 5点(2007-11-03 04:18:18) (良:2票) |
3.未解決の連続殺人事件を描いた韓国映画『殺人の追憶』が時代の闇を描いていたように『ゾディアック』もまた60年代後半から始まる(ベトナム戦争真っ只中からキング牧師とJFK暗殺から始まる)アメリカ史の闇が描かれていたのかもしれない。フィンチャーが『ベンジャミン・バトン』を撮ったことでそれは確信めいたものに変わる。物語のメインはゾディアック事件に翻弄される男たち。彼らは犯人というより「暗号」に翻弄されていたのかもしれない。そして皆が皆、人生を狂わせてゆく。法と規則から離れた存在の挿絵漫画家が最後まで異常な執着をみせてゆく。「暗号」の謎に。誰かが解かなきゃいけない。そう思い込む心理は、真実が露見しない社会の中で生きる人たちの心理なのかもしれない。しかししかし、フィンチャーは社会派ではなかった。殺しのシーンの怖さは尋常じゃない。ものすごく怖い。これがあるから長尺に耐えれた。これがあるから重さを感じた。フィンチャーがどう考えているのか知らないけれど、これがあるからアメリカの闇という壮大さは消し飛んで小さな犯罪に収束する。つまりフィルム・ノワールなのだ。 【R&A】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-04-21 15:04:58) (良:1票) |
2.実話を元にしているから仕方がないのかもしれないけど、ちょっと長い。フィンチャー作品だから期待して見過ぎちゃった。容疑者が二転三転して、中盤からおいていかれる感がある。。 もう一度言うけど長い。 【honeydew】さん [DVD(字幕)] 5点(2008-02-05 20:55:04) (良:1票) |
1.原作もゾディアック事件の詳細も知らないまま観ました。158分の長丁場、正直集中力が途切れそうになりそうになりました。やはり・・・。これがもし小説ならわからなくなればページを読み返したり前の章に戻ったり出来るわけですが、DVDとはいえ途中巻き戻したりするのも野暮だしね・・・ということでそのまま最後まで鑑賞。ある程度の予備知識を得てから鑑賞すれば非常に面白い映画だと思います。秋の夜長にじっくりと越し落ち着けてね。 この映画のもう一つの見所は1968年から1991年まで変遷するサンフランシスコの風景や人々の風俗の丁寧な再現でしょうか。完全主義者のフィンチャーはさりげなくハイクオリティなVFXと贅沢な大道具小道具によってその時代を再現しています。映画美術に関心のある人にはそう言う面では158分は退屈しないと思います。 【ロイ・ニアリー】さん [DVD(吹替)] 7点(2007-11-12 09:40:48) (良:1票) |