8.1つの事件がこんなにも多くの人間を混乱させ、遂には本作品まで作らせしめた。というと語弊があるかもしれないが、ノンフィクションであるがゆえに、まとまりにかける描写や、不完全に思えるストーリー展開もあるが、それを狙って作ったのであれば、1本の映画としては楽しめた。ただ、やはり後味はよくない。最終的に「7年後」という字幕には感嘆の声さえ出たが、一人の漫画家が情熱を燃やしてしまったこの事件を、映画化した意図が鮮明ではなく思えた。劇中で犯人の手紙に書かれてるように、こんな映画ができることが犯人の思うツボだとは思いたくないが、現実はそうであるかもしれない。 【Andrej】さん [DVD(字幕)] 6点(2008-01-14 01:43:04) |
7.《ネタバレ》 面白い。ひとつのテーマで話が進んでいくので、理解しやすい。ぐいぐい引き込まれました。未解決事件にしては、エンディングのまとめ方に納得がいきました。 【ひで】さん [DVD(吹替)] 6点(2008-01-06 00:15:05) |
6.《ネタバレ》 事件が「未解決」であることは知っていました。
60年代のアメリカでの警察組織の「都会」と「田舎」の違い。 設備・人のあり方・管轄意識・手柄奪取の足の引っ張りあい・・とそのギャップが隠れた主題なのかな?
「ゾディアック事件」って日本で言ったら「グリコ森永事件」のようなものですね。 「劇場型犯罪」で世間の注目をあびて「未解決」→「歴史の暗部」
アメリカ人なら問題なく追えるんでしょうが・・・・。 連続殺人で、映画自体も2時間半にもなる長さになると 日本人の私としたら、後半部分で「○○事件の証人の○○が・・」とか「○○でおきた事件の時に○○がいた」と徐々に謎が解け始めたように思えても(回想シーンないです)・・・ 「ありぃ??どの事件だっけ??」と追えなくなることもしばしばでした。 多少、ゾディアック事件の知識を得てから観た方が楽しめそう。
日本で「グリコ森永事件」を映画化するとこういう感じになるのかな?って思っちゃいました。 【グレース】さん [DVD(吹替)] 6点(2007-11-16 16:48:21) |
5.《ネタバレ》 序盤、びびりまくったね。リアルに怖かったよ(自分だけ?)そこからどんどんのめり込んで、時間が長いのも気にならず、さぁーいよいよ真相クライマックスと思ったら、これ現実でも犯人見つかってないんですね、知らなかったよ、てか早く言ってよ、そういうの。そのこと最初から知ってて見るのと知らなんで見るのとでは大きな違いだと思うのですけど。それでもこれでも惹きこんでくれたのだから、個人的には及第点。藪の中のことを映画に落とし込むのなら、あのようなエンディングしかなかろう。いやーしかし怖かった。 【JUKE】さん [映画館(字幕)] 6点(2007-11-16 01:34:59) |
4.《ネタバレ》 「事実は小説より奇なり」。結末がどうとか結局うやむやとかいうご意見がありますけど、だってそれが事実なんですからしょうがないじゃないですか。いやむしろこういうラストの方がフィンチャーらしくていい。私はこの作品を鑑賞しながら、グレイスミスがゾディアック事件にはまり、その推理を楽しんでいく過程を見ていてとても考え深い気持ちになりましたね。未解決事件にハマる人々の心理というものが、なんとなく理解できるような気がします。この作品は確かにゾディアックそのものより、ゾディアックを追う周辺の人々、記者や刑事の心理過程が主体となっているようです。けれども、あまりに小気味いいテンポと編集、あるいは心理描写の不足により、下の方も述べているように、彼らに人間味、面白味を感じません。端的にではなく、もっと深く、彼らが堕落し,執念から諦めへと落ちていく様を描いてほしかった。 【あろえりーな】さん [DVD(字幕)] 6点(2007-11-11 23:00:04) |
3.《ネタバレ》 D・ヒィンチャー作品だけに期待しすぎてしまったみたい・・・まず長い、自分には致命的。比較作品として挙げられるのが、殺人の追憶。断然こちらのほうが面白かった。 似たような話なのになぜなんだろう。ただゾディアックに踊らされ、人生を狂わせて行くロバート・ダウニー・Jrが印象に強く残る。 【キャラハン】さん [映画館(字幕)] 6点(2007-07-15 13:35:13) |
2.《ネタバレ》 もっともっと「ゾディアックよりお前がキモイんじゃあああ!!」的展開になるのを期待したんだけど、、、原作者をそんなヤバゲなサイコパスには描けなかったかね。そっち方面に行かずとも、あんまり欲張らず、どれかに焦点をあわせればなかなかの傑作になったかもしんない。惜しいな。 【馬飼庄蔵】さん [映画館(字幕)] 6点(2007-06-22 16:36:57) |
1.《ネタバレ》 全米を揺るがした劇場型殺人を、仰々しい抑揚は排除してドキュメンタリータッチで質素に確実に描き出す。 映画ファンとしては、本当にこれがあの「セブン」のデヴィッド・フィンチャーの映画なのかという印象をまず受けるだろう。これまでの監督作品でことごとく見せつけてきた刺激的な映像センスは影を潜め、代わりにリアルな緊張感に満ちた説得力のある映像美が全編に繰り広げられる。
「ゾディアック」という今尚「謎」に包まれたままの殺人犯の「本性」を暴き出そうと、、主人公の新聞イラストレーターは、事件の深みへどんどん踏み込んでいく。 この映画のストーリーがユニークなのは、実在の「謎」に対する真相の“導き”を主題とはせず、「ゾディアック」という殺人犯を追うあまり、その悪魔的な魅力に支配され、混沌と混乱に陥っていく主人公たちの「運命」を主題としているところだ。
「謎」を追求するあまり、本末転倒していく人間たちの愚かさこそ、この映画の核心と言えるだろう。
と、おおむね“ベタボメ”と言いたいところなのだが、実はそうではない。 「未解決の殺人事件」を描いた映画といえば、韓国映画の傑作「殺人の追憶」が記憶に新しいところだ。 故にどうしても比較してしまうが、「殺人の追憶」が素晴らしいのは、事件を追う刑事たちの“熱い人間味”に尽きる。それに対し、今作は主人公をはじめとするキャラクターに観客を引き付けるキャラクター性が無さ過ぎる。 最終的に「真犯人」を生半可に結論付けてしまっているラストも、「謎」に対する余韻と絶妙な哀愁を残してみせた「殺人の追憶」とは雲泥の差を感じる。
比較対照となる映画が無ければ、完成度の高い良い映画だという印象を持ったかもしれないが、もう少しのところで“のめり込められない”のは残念。 【鉄腕麗人】さん [映画館(字幕)] 6点(2007-06-20 00:16:43) (良:1票) |