4.《ネタバレ》 第9の初演のあのグルーヴを共有できたのがよい。それ以外はさほど面白くない。 |
3.《ネタバレ》 音楽家の偉人を描いたものとしては上出来なんじゃないかと思います。過去に見たモノクロ映画の「未完成交響曲(シューベルト・・・いいのは音楽だけ)」と「別れの曲(ショパン・・・冗談にもほどがある)」とつい比較してしまったので点数は甘い目です。エド・ハリスの風格のある演技につきる映画でエドのファンなら必見でしょう。ただわからないのは女性作曲家を目指すアンナ(ダイアン・クルーガー)との関係・・・。ベートーベンは女性にほれ込んでも家庭はもてないタイプだったようなので、こんな話があってもいいかもしれないけれど、いっそ(音楽家ではないけれど)アカデミー賞を総なめにしたガンジーの伝記映画のように色気全くなしにしてもおもしろい作品になったような気がします。時代考証とかもちゃんとしていそうだし、ベートーベンのおちゃらけにも私はベートーベンを尊敬しているわりには抵抗なく見られたし、俳優さんの演技と音楽が特にすばらしいのですが、脚本が今ひとつかな・・・。ラスト・シーンですが、「恋に落ちたシェイクスピア」と全く同じじゃないですか・・・。偉人にほれた女は一人荒野を行くしかないのでしょうか? 【かわまり】さん [DVD(字幕)] 7点(2008-08-21 08:55:09) |
2.シェイクスピアにフェルメール、そして今度はベートーヴェンに架空のミューズが舞い降りる。クールなE・ハリスしか目にしてきていない。当確といわれながら「アポロ13」でアカデミー受賞を逃した時も顔色ひとつ変えず、弱味や見苦しい部分を見せたくない人に思えた彼が、無様なまでに人間的なベートーヴェンを演じてとても新鮮に感じた。バサバサの髪に丸い鼻、脂肪でたるんだ体といった外見的な変化のみならず、頭に奇妙な器具をつけたままアンナと対面した後も、大声で話し感情の起伏が大きく思い込みの激しい豪放なキャラクターはBTTFのドクのようで、実際かなり楽しい。苦悩もジメジメしておらずどこかカラリとして、アンナに信頼と好意を寄せながらエロスを漂わせるでもない。作品の華である感動的な第九も、観客に彼を楽聖と信じこませるための通過儀礼に過ぎない気さえしてくる。ベートーヴェンにさしたる思い入れのない向きにむしろ親しめる作品ではないか。D・クルーガーも若い女性の硬質な初々しさをよくだしていて蒼い空気のように部屋の一角を占める。 【レイン】さん [映画館(字幕)] 7点(2007-02-10 14:21:27) |
1.《ネタバレ》 ロードショー公開されたのは「のだめ」効果でしょうか? ベートーヴェン3番目の写譜師が誰なのかわからないってことをうまく利用して創造された物語だと思います。原題名の"Copying"の意味、観るまで気づきませんでした。なによりも19世紀初頭のウィーンの風俗、生活が見事に再現されています。トイレがなかったってことを代表にしてね。また、コンサートホールのサイズ、当時生まれたばかりの初期のピアノフォルテのサウンドなど、実際見たり聞いたりしないとわからないものを見ることができてよかった。クラシック興味ない人には手放しで勧められないからこの点数。ダイアン・クルーガーって「トロイ」のときは美人なだけでクソみたいと思ってたんだけど、ちゃんと芝居できるじゃないですか。「戦場のアリア」借りてみようかな。 【shintax】さん [映画館(字幕)] 7点(2006-12-24 14:15:24) |