82.《ネタバレ》 いやー、分からなかったですよ、残念ながら。観る人を選ぶ映画なんでしょう。皆さん同様、ヴィースラー大尉の変心のきっかけが、まず分からない。ここはまず、生身の人間の生活を知ってしまい、そのほの明るさやほの暗さに心つかまれてしまったことによるものと思いましょう。あと、またクリスタが分からない。なんであんなにあっさりと、何もかも白状してしまうのか。しかし、それも当時の東独の世情なんだろうし、あれで収監ならゲオルグも立つ瀬無いですから許す。しかし、一番分からないのが、「善き人のためのソナタ」っていう邦題。ゲオルグの、あのアパートでは騒音と言っていいくらいの演奏に感情を揺さぶられるヒト、いないんじゃないでしょうか? なぜ、あの曲名がタイトルに? 【なたね】さん [CS・衛星(字幕)] 3点(2010-11-21 11:51:13) |
81.《ネタバレ》 どうも80年代の東ヨーロッパの現状を舞台にした映画って、ピンとこないんですよ。 くるわけないですよ。あまりに遠くの世界だし、行ったことないんだから。 盗聴していた男の心境が一番のポイントだと思うのですが、観賞中、集中力がなかったせいか、何故自分を犠牲にしてまで……全くわかりませんでした。 ベルリン崩壊の後のシーンは無駄ではないと思うけどダラダラしすぎ。 サスペンスっぽいものを期待すると後悔します。 【クロエ】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2010-11-15 03:32:00) (良:1票) |
80.《ネタバレ》 監視者とその対象の物語が基本であり、監視する者が対象に憧憬を抱き始め感化されるのですが、ここで不満が残るのは対象のドライマンたちの生活が大して魅力的に見えないところです。機械的な人物である監視者が(コートまでロボットっぽい!)我が身の危険を顧みないまでの行動に出るのであれば、守るものがそれだけの価値を有していなければならないはずですが、例えば契機の一つとして使われる音楽の〝善き人のためのソナタ〟にしても聞かせるようなシーンにはなっておらず(曲の良さが問題ではない)、作り手側もそれを重々承知しているようで、わざわざドライマンが台詞でいかに良い曲かを説明してしまうという始末です(仮に〝のぞき〟による憧れだとすれば、監視者と対象の位置関係をもっと明確に見せなければならないと思う)。 また、尋問シーンにしても、ヴィースラーの顔がクリスタにバレないかというサスペンスとしてのクライマックスであり、同時に恋人を裏切ってしまう要の場面なのですから、もっと力入れて見せてほしいところです。 【ミスター・グレイ】さん [DVD(字幕)] 6点(2010-11-12 18:37:58) (良:2票) |
79.ドイツ人のみならず人類が大切にしていきたい映画のひとつ。実話ではないにせよ、東ドイツの抑圧された社会や東西ドイツ統一が人々にどのような影響をもたらしたかを改めて振り返る機会となった。全体としては当然悲しい物語だが、最後に素晴らしい場面が待っていました、この感動の余韻はもうちょい続きそうです。 【リーム555】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2010-11-04 21:33:06) |
78.どうも終始息苦しくて重い映画でした。 【doctor T】さん [ブルーレイ(字幕)] 5点(2010-09-23 21:21:43) |
77.序盤は重くて淡々と進むがラストが良くて見応えのある作品。 【BOW】さん [DVD(吹替)] 9点(2010-08-29 06:50:58) |
76.東ドイツって、不自然なほどスポーツが強い(オリンピックでは)イメージがあったけど国内の実情は物騒だったんだな~。いずれにしても行きすぎた国家権力って恐ろしい。重苦しい内容の作品ですが、ラストがとてもいい。 【きーとん】さん [DVD(字幕)] 7点(2010-07-30 23:20:57) |
75.《ネタバレ》 あれだけの境遇の落差を覚悟出来たはずなのに、ヴィースラー大尉の心境変化があの曲を本気で聴いてしまったから、それだけに求めるのは根拠希薄か。導入部、あの講義の中で普通に異議を述べる学生の存在、それに×を付けさせるあたりに時代の変化を要因とさせる伏線なのだろう。しかし、その空気をドイツでしか深くは理解されまい。これが10点を付けない理由なのだが。それはともかく素晴らしい作品、しびれた。 |
74.《ネタバレ》 クリスタとドライマンの別れまでの一部始終を盗聴したヴィースラー。それが、卑劣極まりないやり口での「監視」から、組織の一員としての責任と自身の出世を放棄する「見守る」へと変わってゆく様子を見るにつけ、狭い世界の中で情緒に乏しいまま生きる弊害に気づかされます。そして、思想統制という目的の下に、国家がそのような生き方を強いる事が、達成の為の手段以上に罪深いと感じました。彼に一言の言葉も口にさせることなく表現した演出と演技の上質さが忘れられない作品です。 |
73.社会主義の中、国家と良心(愛情?友情?)に悩まされるヴィースラーの哀愁が素晴しい。 重い雰囲気だが、映像&音楽が非常に美しく素晴らしい映画。 【のははすひ】さん [DVD(字幕)] 9点(2010-03-13 23:07:26) |
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72.冒頭、ヴィースラーが舞台上のクリスタに恋をするシーンから、僕はこの作品の魅力に嵌ってしまった。 盗聴を通じて彼女を知っていくという卑猥さ、ファンとして彼女に道徳的なアドバイスを送る誠実さ、自らを犠牲にしてまで彼女を救おうとした献身。 なんとも言えない哀愁が後に残ります。 こんなにも切ない片想いを描いたラブストーリーがこんなにも重たいテーマの中で語られるという奇跡的なシナリオに敬意を払いたいと思います。 壁の崩壊ですらヴィースラーの中にある空虚のようなものを癒すことはできなかったようだけど、レジでの彼が少し笑顔だったように感じられたのがせめてもの救いです。 【もとや】さん [DVD(吹替)] 9点(2010-01-06 13:59:30) (良:3票) |
71.ラストシーンでの「これは僕のための本だから」と言うただ一言のセリフのために、ストーリーが進むそんな映画ですね。 最初は秘密警察の将校らしいヴィースラー大尉(ウルリッヒ・ミューエ)がクリスタ(マルティナ・ゲデック)とドライマン(セバスチャン・コッホ)と盗聴により接することにより、だんだんと人間味がにじみ出てくるところを上手に描いており素晴らしい。 【あきぴー@武蔵国】さん [DVD(字幕)] 8点(2009-09-16 23:41:22) |
70.じわじわ来ますね,この映画.ラストシーンが非常に温かく印象的です. 【noji】さん [映画館(字幕)] 6点(2009-07-26 07:11:36) |
69.グッバイ・レーニンもそうだったが何で東ドイツを扱った映画ってのはこんなに面白いのか。「東の優等生」らしくある程度西側に近い生活は担保されていて居るにもかかわらずやはり理不尽な統制がされたプライバシーもへったくれもない市民生活のシニカルさとシュールさ。政治的にもソ連のような粛清の連鎖ということもないため重くはなく(失脚も日本のような島流し的な罰が多い)どこか無能さが滑稽で、そして最終的に壁崩壊という救いがあるからだろうか、単純に面白いと思える。あの悪名高き国民監視組織シュタージの実態をエモーショナルな脚本で描き出した優れた社会派作品。 最近北朝鮮から脱北した人が韓国社会に適用するための教育(地下鉄の乗り方など)のニュースを見たが、まさに現在これと同じことが起こっている朝鮮半島の正常化を祈る。それが果たされたときまた同じような作品が書かれるのだろうか…革命のためにも…正男!!しっかりしなさい!! 【Arufu】さん [DVD(字幕)] 9点(2009-06-25 01:18:12) (良:1票) |
68.《ネタバレ》 よかった。最初は女優に惚れているだけなのかと思ったがそうではなく、温かいまなざしだとわかった時に、善き人という意味がただの偏見ではないとわかりました。 【色鉛筆】さん [DVD(字幕)] 8点(2009-06-19 21:54:17) |
67.《ネタバレ》 理不尽なことの連続、残酷で絶望的な場面多数なのですが、美しい映像と音楽、加えて、主演・国家保安局シュタージのヴィースラー大尉役ウルリッヒミューエの、重みのある演技が素晴しくて心揺さぶられます。ラストシーン、ジワジワきてたものが一気に噴出し涙が出ました。こんな静かにさわやかに感動を与えてくれるとは。 秀逸な作品です。 【ぷっきぃ】さん [DVD(字幕)] 9点(2009-05-15 03:08:16) |
66.《ネタバレ》 どんな時代のいかなる体制のいかなる社会の中にも娼婦というのはいるものだ。それはさておき、あの中年の太った娼婦が「30分後に違う人の予約が入っている。今度はロングで予約してね」と言っていたが、原題を知った後にあのシーンを思い起こすと、すべての人にとって、人の人生はまさに「他人の人生」なのかなという思いが頭をよぎる。 随所に脚本のよさがにじみ出ていた。クリスタが恋人を売った女で終わってしまうのがなんとももの悲しい。けれども、彼女の存在こそが体制や社会の仕組みに翻弄されながらも自分の人生を生きようとした人間そのもの、主人公のゲオルクにとっては、「他人の人生」の象徴なのかもしれない。 人間は、体制や社会に翻弄される生き物なのだけど、われわれも知らないところで知らない人に救われているのかもしれない。 【MARTEL1906】さん [DVD(字幕)] 8点(2009-05-12 03:42:04) (良:1票) |
65.《ネタバレ》 冷血漢に見えるヴィースラー大尉、それも無口でほとんどしゃべらない人にもかかわらず、その心情がありありと分かる。 そしてこちらが、大尉にすっかり感情移入してしまう。 映画だからこそありえる手法だを使い、難しい表現を丁寧に描いていることも素晴らしい。 この作品の質の高さには、舌を巻きました。
社会主義の時代を生き抜いた実感を、上手く表現しています。 【たんぽぽ】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2009-03-29 22:47:25) |
64.《ネタバレ》 レーニンがベートーヴェンの「熱情ソナタ」に対し「これを聴くと革命が達成できない。この曲を本気で聴いた者は悪人になれない」と言ったというエピソードが紹介される。芸術家を監視する、国家に従属する男の心の変化の伏線となっている。冒頭の尋問シーンや講義シーンからもわかるように主人公はそんじょそこらのことで動揺するようなタイプではない。だから監視される男女の思いやりや苦悩を見たからといって国家に背くはずなどあり得ない。やっぱりそこには真の芸術家が奏でる「善き人のためのソナタ」を聴いてしまったがための変化ととらえていいのではないだろうか。本物の芸術に触れた者はその芸術を守ろうとする。あるいは本物の芸術に触れた者はその芸術を葬り去ろうとする者が許せない。芸術を理解する者としない者に線を引き理解する者の側に近寄ってゆく。しかしここで大きな不満がある。監視者は「善き人のためのソナタ」で涙を流すが監視者を監視する我々には響いてこない。ここはオリジナルもいいが既存のクラッシック曲でも良かったかもしれない。そして何よりも重要なのはその曲をまるごと聴かせることだ。『トウキョウソナタ』のように。『夜顔』のように。我々が本物の芸術を感じないことにはどうにもならないと思うのだが。 【R&A】さん [DVD(字幕)] 6点(2009-03-25 13:34:19) (良:2票) |
63.主人公の心の移り変わりをもう少し丁寧に描いてくれたら、もっと主人公に感情移入できたと思う。 主人公と作家が最後まで顔を合わせない演出はとても良かった。 途中いいシーンがいくつもあったが、オチが自分の読み通りだったため、 大きな感動は得られなかった。
映画の雰囲気自体はとても好み。 【おーる】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-03-25 03:23:52) |