41.キャラも話も見せ場も大きな変更はなく、新しいものは特にないのに、舐めるほどオリジナルを見ていた人間を納得させるだけの映画にしているのですから、エヴァという素材がいかに強力であるか、また新劇場版がいかに優れた娯楽作であるかがわかります。時間的にはかなり端折られているにも関わらず話の要点は外しておらず、また駆け足感もさほど感じない要約の絶妙さ、一方でエヴァの特徴である意味深なセリフや内面描写、「謎」への振りは、劇場での鑑賞でも消化できる程度の適度な密度に抑えていたりと、ストーリーテリングのレベルは相当なものだと思います。オリジナルを製作している時点において、監督たちのエヴァに対する理解は必ずしも統一されていなかったということですが(その混乱が、見る側にいくつもの解釈の余地を与える奥深さにつながっていましたが)、エンターテイメント志向の今回は話をまとめるつもりで作っているようで、極度に混乱させるような展開はなくなって見やすい作品となっています。編集は冴えに冴えており、ヤシマ作戦においてシンジがトリガーを引く瞬間に向けてドラマやアクションがきれいに収斂されており、実写でもここまで盛り上げる編集は滅多にないなぁと感心しました。そして、やっぱり凄いのがビジュアルの強化です。おおまかな流れは変わっていないものの、気の利いた追加や修正により驚くほどかっこよくなっています。最大の変更点は、シンジ、レイ以外にも使徒と戦っている人々の描写を充実させたことで、ヤシマ作戦に向け、大破した初号機を急ピッチで修理したり、シンジに陽電子砲を撃たせるため日本中のインフラが動員される描写が入ったことで、作戦の規模や重要性がより際立ちました。14才にしてこれだけのミッションを背負わされるのですから、「乗りたくない」というシンジの気持ちも理解できます。また要塞都市たる第三新東京市の防衛システムの描写が大幅に増えており、使途vs従来兵器は怪獣映画のようなひとつの見せ場となっています。細かい点では、エヴァ出撃シーンでのオペレーションをいくつか増やしており、ロボットものの重要な見せ場である「発進」が格段にかっこよくなっています。当初は必ずしも好意的には受け止められていなかった新劇場版ですが、公開されるや多くの人を振り向かせたパワーはさすがのものです。 【ザ・チャンバラ】さん [映画館(邦画)] 8点(2009-07-01 20:26:54) |
40.これまで何の予備知識も無かった「エヴァンゲリヲン」。一世を風靡したこの作品が、どの程度のレベルのアニメなのか正直つかみきれぬまま、今回の劇場板で初めて“触れて”みた。
結果的には、正直まだ本質が掴みきれない印象が残ったままエンディングを迎えた。 終末戦争的な状況と設定はなんとなく分かりはするが、まったくシリーズに対する知識が無い者にしてみれば、やはりあらゆる面で「説明不足」という感は拭えない。 「使徒って何だ?」「セカンドインパクトって何だ?」と、それらの本質的なバックグランドの説明がないまま話が進むので、どうにも物語の核心に踏み込んでいけなかった。 キャラクターとしての設定も描き出されぬまま、いきなり地球規模の戦闘の矢面に立たされる主人公にも説得力がない気がする。
そして何よりも腑に落ちなかったのは、登場人物たちの人間性の「普通さ」である。 地球全体の半分の人類が滅び、継続する終末戦争の中で、今なお「滅亡」の危機を抱えている情勢で、キャラクターたちの本質的な”ラフさ”が気になる。 そういった絶望的な危機の中で生存する人間の精神には、もっと本質的な「変化」があってしかるべきではないだろうか。 それは単にもっと悲壮感や絶望感を醸し出すべきということではなく、現実世界の現代人とはまったく異質な人間としての力強さや、生物としての決意が見えてくるものではないかと思うのである。 そういった部分で主人公をはじめとするキャラクターたちの精神構造が「普通」過ぎて、それが逆に違和感となって映った。
ただすべてにおいて魅力を感じなかったというわけでは決してない。 アニメという創造性の塊に文字通り魂を込め、感動を生むという行為において、やはり日本人は優れている。 激動する“エヴァンゲリヲン”という創造物に、紛れもない心の揺れを感じたことは事実だし、この先の続編で物語の本質がもっと描かれてくるのであれば、それに対する興味は益々深まったと言える。 【鉄腕麗人】さん [映画館(邦画)] 4点(2009-06-25 16:00:33) |
39.点数をつけるなら4点かな。まるっきりテレビ版のコピーですね。CGとか使っていろいろ書き込まれてますがそれだけ。庵野が監督じゃないみたいですね。演出は下手になったと思う。意味のないところに尺を使っていて、逆に違和感を感じる。たとえば、はじめのほうのコンビニでおばちゃんが「うちも引っ越そうかしら」みたいな話をしているが、使徒があんなに暴れてものすごい被害が出ているのに、そういうレベルじゃないんじゃないかし。ラミエルの砲撃に対して、レイが盾でシンジを守るが、TV版では「10秒程度は耐えられる」というような説明があったのに、映画ではそれがなく、また砲撃に耐えているゼロ号機のカットもわかりにくい。TV版を見ていない人にはちんぷんかんぷんじゃないかな。シンジがミサとの命令に逆らったり、ヱヴァに乗るたびに泣いてたりするが、観客はシンジに共感することができないので「なに泣いてんだよ。こいつ、うぜーな」という感想になってしまう。テレビ版のコピーというか「テレビ版の劣化コピー」という感じですね。 【承太郎】さん [DVD(邦画)] 4点(2009-04-29 11:25:34) |
38. 映像、音楽ともに良かった。エヴァンゲリオンの世界観が好きです。自作に期待しています。 【ファンオブ吹石】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2009-02-24 14:51:07) |
37.まずまず |
36.内容は全然変わっていないので,いくら映像が奇麗になったからといっても,TV版を一通り見ている人にはただの総集編でしかないのでは.初めてみる人には説明不足のような気がするし・・・映像マニア君くらいしか価値を見いだせないような代物・・・ 【マー君】さん [DVD(邦画)] 5点(2008-12-06 16:57:04) |
35.映像は良くなったとは思いますが、全てが10年前の焼き直しですね。自分の中ではもうエヴァは終わってました。今回は全く心を揺さぶられるシーンがなかったです。それはエヴァどうこうより、この10年で他のアニメの水準や、世界の情勢がエヴァで描かれていたことに近づいたからではないかと思います。作者も我々も、もうエヴァは卒業した方がいいかな? 【たかちゃん】さん [DVD(字幕なし「原語」)] 5点(2008-11-30 21:53:04) |
34.ヤシマ作戦の効果音が良い。【次回】どう転ぶか期待。 【Junker】さん [DVD(字幕)] 6点(2008-11-29 01:51:48) |
33.なんだろ、全体的にまるくなった印象。絵がきれいになってたり話の展開が速いので殺伐とした感じとか内向的な雰囲気が薄まってる気がする。観やすくはなってるけどね。アクションシーンのクオリティはかなり向上してます。お話は特に目新しいものはありませんでした。次回から期待ですね。 【しっぽり】さん [DVD(邦画)] 7点(2008-11-19 11:56:20) |
32.映像は確かにきれいになっているが、予想を超えるものではなかった。映画としてリメイクする必然性があまり感じられない。エヴァンゲリオンの謎が解明されるような新エピソードをもっと入れて欲しいかな。とりあえず次回に期待。 【ばかぽん】さん [DVD(字幕)] 7点(2008-08-16 21:30:29) |
|
31.このスタッフはやはりデキル人たちである、と思わせてくれた。テレビシリーズのストーリーを追っている以上の見応えがあった。次が楽しみである。 【アンドレ・タカシ】さん [映画館(邦画)] 9点(2008-08-05 16:14:15) |
30.うまくテレビ版をまとめ、ちょっと違った展開を交えた感じ。映像もすばらしく、続編が楽しみになった。 でも、このくらいの尺だったらもっと上映時間長くして、二部作にまとめてほしかった。 【eureka】さん [映画館(邦画)] 8点(2008-07-21 01:16:07) |
29.初めは「またあ?今さら?」という感じだったけど、 今度は前向きな展開などと良い噂が聞こえてきたので レンタルが落ち着いた頃に見ました。 ほうほう、懐かしさ+新しさの相乗効果で確かに旧作ファンにも楽しめるし 逆もしかりですな。TVではチョー地味だったラミエルも他の二体がいじけ そうなほどの活躍だし。個人的にはミサト&リツコのふれあいシーンが 増えてるのと、ミサト&シンジの絆が強調されてるのとが良かったですね。 ヤシマ作戦も前以上の迫力でテロップなしでも十分盛り上がりましたし、 旧作での問題点も改善されているように感じました。 (シンジが何も知らなすぎる、ネルフ職員の覚悟など) ただ、これは中高生のアニメ離れを食い止めるために立ち上がった企画とも 聞いているのですが、彼らはすぐについて行けるのだろうか? のめる人は放っておいてものめるでしょうがw あとせっかくまたエヴァに向き合う気になった監督が最後まで面倒を見てくれる のか?という心配があります。今度はアニオタの責任にはできませんからねえ。 次からは旧作ファンも知らない世界に入っていきそうなので、 単純に楽しみにしています。
【ひろほりとも】さん [DVD(邦画)] 8点(2008-06-29 22:51:42) |
28.やっぱりちょっと急ぎ感があった。綾波の笑えばいいと思うよも早かった。でも本編終了後の「予告」にテンションがめちゃめちゃ上がった。 【ばっじお】さん [DVD(字幕)] 7点(2008-06-25 15:33:00) |
27.劇場版「Zガンダム」というリメイク(リマスター?)作品の失敗点を、見事にかわした好作。テーマカラーに使われているのだろうか、全体的に「赤」の描写が少ししつこいような。見所は新ラミエルの変形。素敵でした。
しかし、碇親子。これほど不器用極まりない親子が物語の中心でいいんでしょうか?と、エヴァ観るたびに感じる。 【aksweet】さん [DVD(邦画)] 7点(2008-06-01 22:07:03) |
26.美しい映像、特にビルがにょきにょきのシーンとラミエル変形・砲撃のシーン、 そしてなんといってもヤシマ作戦の超絶技巧に、アニメという技法のすごさに 久々に心震えました! DVDで観ると、残念なことに夜や暗い部屋での描写がほとんどつぶれてしまい、 よく観えないのが悲しい。映画館で観なかったことが甚だ悔やまれます・・・(涙) 必ずきっちり最後まで作ってほしい。続編が待ち遠しいです。 【ミツバチ】さん [DVD(邦画)] 8点(2008-05-01 20:32:21) |
25.まず、ずいぶん分かり易くなったと思った。もちろん、ストーリーの事ではなく、シンジの心理描写が丁寧になったという点で。内容自体はTV版再編集の域を出ていないが、元々が面白いエピソードてんこもりだった序盤部分をまとめているので、楽しく観ることが出来た。あと、いやに製作者の物分りがよくなったものだという強い印象を受けた。その点で、旧作の破綻した世界観に同調した人達には物足りなく感じられるかも知れない。しかし、油断は禁物だ。庵野監督がまた壊れるかも知れないし…。現時点では、次作以降をエンターテイメントとしてまとめてほしいという気持ち7割、何かやらかしてくれないかという願望3割というところで、興味が募る新劇場版ではあります。 【shakunin】さん [DVD(字幕なし「原語」)] 6点(2008-04-28 23:14:06) |
24.総集編て感じがしてしまい、いまいち楽しめなかった。次回に期待したい。 【miso】さん [映画館(字幕なし「原語」)] 4点(2008-03-27 20:58:03) |
23.微妙に変わってる所を発見することで、全編飽きずに観れました。これは次回作も期待できます。 【Yoshi】さん [映画館(邦画)] 5点(2008-03-09 23:31:49) |
22.意味が分からない、エヴァって何?使徒って何?意味不明とコメントしている皆さん。コレが驚いたことに最後まで何も語られないのです(笑)しかし、エヴァの魅力はむしろそこにあり、ちりばめられたカケラを集めて、それを見ている観客、ひとりひとりがそれをパズルのように組み合わせていかなけらばならない。正直、破以降はより分からなくなっていくと思います。その陳腐なカケラが、つながった瞬間、ある種“補完”です。監督が抱いている不安や苦痛を、制作スタッフ、声優そして、ファンが共有すること。これが真の人類補完計画の目的と言われています。そういう意味では、むしろ疑念を抱いている人ほど、術中にはまってしまっているのかもしれませんね。 ラミエルかわいかった・・・・ 【anz】さん [映画館(吹替)] 10点(2008-01-28 00:38:11) |