6.《ネタバレ》 完璧と言えば完璧な作品。隅々まで隙のないシナリオと絵作りのせいで不自然に感じる。 例を1つ挙げれば、お金の問題や株式の問題。確かにしっかり辻褄は合っており文句のつけようがないのだが、果たしてそこまで堅牢な状況作りは必要だったろうか。 煙が着色されるシーンについては、白黒映画と思わせておいて満を持して発現したシーンだろうに煙突をたどってみればさほど大きなトリガーになっておらず何だかもったいない。 最後においてはサイコパスがはしゃぎ過ぎ動き過ぎ。淡々とダークサイドの心情を吐露しそのまま終劇でよかったのに。 【ほとはら】さん [DVD(邦画)] 6点(2022-03-24 15:44:37) (良:1票) |
5.《ネタバレ》 浅くないエンターテインメント映画として見事に完成されている映画。 ケチを付けようと思っても付けようがない点で黒澤作品の懐の深さを体現している。 【浅田荷葉】さん [DVD(邦画)] 6点(2019-03-18 09:01:56) (良:1票) |
4.誘拐犯を追い詰めていくサスペンス感は素晴らしいけど、主犯を泳がせてからラストまでがしっくりこない。天国と地獄の格差社会が動機っていうのも分からなくはないけど、インターンがリスクを犯してまで駆り立てられる行動なのかな?黒沢作品を見る度に、問題提起のために心情リアリティをスル―しているような気がしてならない。 【ProPace】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2017-05-06 19:53:05) (良:1票) |
3.《ネタバレ》 香川京子のムダ肉のない二の腕に釘付け。 アラン・ドロンも認めた三船敏郎のダンディズムに陶酔。
さて、前半の室内における心理劇は面白かったが、どうにかして三船敏郎に身代金を肩代わりさせようとするシナリオに、わざとらしさを感じた。 出発しようとして、なかなか出発しない三橋達也にも苛立ちを感じ、「うだうだ言ってないで早く出発しろや!コラ!!」と言いたくなった。
後半の犯人を追い詰めるくだりは、はっきり言ってそれほどの凄さは感じられない。 ただ、横浜の黄金町やドヤ街を舞台にした犯人と刑事との追走劇は、喧騒と不気味さの相まった街の雰囲気が存分に演出されており、緊迫感を盛り立てるような臨場感があった。
ラストシーンに関しては、山崎努の絶叫よりも、むしろ三船敏郎の落ち着きぶりの方が印象に残った。 【にじばぶ】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2010-04-17 11:33:59) (良:1票) |
2.つまらなくはないのですが,動機が弱すぎるのと犯人が簡単に追い詰めれられ過ぎ.警察の連携プレーをPRするビデオかと思うほどでした. 【マー君】さん [DVD(邦画)] 6点(2008-05-10 19:59:55) (笑:1票) |
1.これをリアルタイムで見ていたら、もっと評価は高かったと思うけど、今見るとさすがに普通。内容的にも高度経済成長期における資本主義社会に対する警鐘なのか、主役の偽善性と犯人の独善性を含めた人間の不可解な深層心理に対する洞察なのか、どちらにしてもあまり深い含蓄は受け取れなかった。ラストで犯人が「自分がどんなに不幸だったか」みたいな事を得々と述べるけど、医学生というエリートが何を言ってんの?という感じ。十分勝ち組だと思うけどなあ。何があったかは知らんけど、そんな人に訳の分からない自己弁護的な泣き言を言われても、こっちは感情移入は出来ませんよ。しかも捕まってからだから余計にたちが悪い。完全に逆恨みでしょう。まるで自分ひとりがこの世の不幸をすべて背負っているかのような勘違い野郎としか思えない。まあそこら辺が、「誰でも加害者にも被害者にもなり得る」という現代的犯罪の開幕を看破した上での意図的な人物設定なのかも知れないが。 誘拐ミステリーとしてはきちんと纏まっているものの、これも今見ると「名探偵コナン」や「金田一少年の事件簿」レベルで、取り立てて特筆するような部分も無い。むしろ犯人の計算高さの割に、何をしでかすか分からない麻薬中毒患者を仲間にしたり、盗難車を普通に乗り捨てたり(完全犯罪を目指すなら、海に沈めるか、燃やすかすると思うけど)、子供を目隠しせずに連れ回したり、そのまま生きて帰したりと、妙に杜撰な部分が多いのが気になる。登場人物の妙に大げさな演技や、ラスト30分辺りのダラダラ感もマイナス。 【FSS】さん 6点(2004-05-26 10:12:19) (良:1票) |