6.『ロード・オブ・ザ・リング』と『ハリー・ポッター』の大ヒットに触発され、ファンタジー映画が乱発されていた時期に製作された一本。大したヒットにならず終わったので今の今まで鑑賞してこなかったのですが、これが見てビックリ。結構な完成度だったので驚かされました。『ロード・オブ・ザ・リング』のような重厚長大な大作ではないためジャンルの代表作にはなりえないものの、中規模作品としては、実に理想的なレベルでまとめられています。。。 ファンタジー小説では、読者は世界観を一から理解する必要があるし、登場人物の数も多くなりがちです。読み返しの利く書籍ならともかく、観客の側が能動的に情報量をコントロールできない映画という媒体においては、そのような雑多な要素をどうまとめあげるのかが大きな問題となります。『ロード・オブ・ザ・リング』のように、当初より3部作構成で製作されることが決定しており、シリーズを合計すればタップリとした上映時間を稼げる作品であれば、そうした問題への対処も容易にはなるのですが、大半の映画はそれほど恵まれた環境では製作されません。まず1本撮り、ヒットすれば続編を製作。第1作については、単品で成立する程度に話をまとめておく必要があります。そして、多くのファンタジー映画はここで躓きます。物語をコンパクトにまとめるという過程において、原作が持っていた魅力的な要素を多く切り捨ててしまい、焦点の定まらない凡作が出来上がってしまうのです。。。 本作についても、3つのパーティが同時に動き、さらには冒険に絡んでくるサブキャラの数も多く、かつ、舞台の移動も盛んであり、一本の映画の枠に収めるにはなかなか厄介な素材だったと言えます。しかし、マシュー・ヴォーンはこの複雑な物語を、奇跡的な手腕でまとめてみせています。各キャラクターの背景や行動原理を的確に伝えており、また、端正なビジュアルによって世界観の特徴も表現できており、観客に情報を与えるという作業を非常にスムーズにこなしているのです。特に感心したのは、感動の高ぶりとともにイヴェインが光を発するという処理であり、この設定を挟むことで、ドラマが非常にわかりやすくなっています。また、この原作には性や暴力が少なからず含まれているのですが、ヴォーンはそうした毒を描くという点でも躊躇しておらず、その結果、血の通った真っ当な物語として仕上がっています。 【ザ・チャンバラ】さん [DVD(吹替)] 8点(2013-11-18 00:46:39) (良:2票) |
5.むちゃくちゃ面白かったです。ちゃんと冒険をしてるし、魔女は魔法をバンバン使っているし、空賊たちの生活は活気に満ちあふれているし、すべてがほほえましい。なによりもB級路線を貫いたことを評価したいです。同じファンタジーのロード・オブ・ザ・リングはもちろん雲の上の存在ですが、あれは重苦しい戦いばかりが続きますし、人間ドラマも濃いので肩が凝ってしまう。 ようするに真面目すぎるのです。しかし本来ファンタジー映画というのは、もっと肩の力を抜いた適当さがあっても良いのでは??わざわざ人間描写を重厚にする必要もありません。ファンタジーとは何でしょうか? それは世界観です。現実では味わえない世界にどっぷりひたって、いやな現実や、しがらみだらけの人間関係を忘れさせてくれることです。そういう点では「スターダスト」は、まさしくファンタジーの本質を貫いたと思ってます。すごく単純で、すごくさわやかで、すごく笑えるし、非常に世界観がしっかりしているのです!なによりも子供さんが大喜びする映画でしょう!またロバート・デニーロの恐怖のキャプテン。久しぶりに大笑いしました。これはあえて言いませんが観てのお楽しみです。そしてクレアデーンズは人間の姿をした流れ星さんですね。この子が踊りを楽しんでいるときや、または好きな男性から抱きしめらたときは、体がぱあぁと輝きます。うれしいと体から光を放つ。これ・・最高です。流れ星は常に落ちる運命ですが、今回は恋に落ちちゃった、ということでしょうか。ミシェルファイファーの魔女役もはまり役です。この方の悪女ぶりはすっかり板についてきました。いつも心の底から悪役を楽しんでいらっしゃる。ついでに王位継承をもくろむ悪い王子たち。彼らは殺されたあとに、幽霊ギャラリーになる。本当のワルは誰もいないから、安心して観られます。それと壁の番人のじいちゃん、あんたも面白すぎる! 【花守湖】さん [DVD(字幕)] 8点(2008-03-01 20:56:07) (良:2票) |
4.流れ星の話と王位継承の話が同時進行する構成ではあるけど、結局はどっちも一体化してしまってるのが勿体無い。 もうちょっと上手く絡み合わせて、相乗効果を演出して貰いたかった。 あと、母親との再会というのも同時進行してたけど、これもいまいち感動的にはならなかったね。 それでも、ラストの対決は意外と盛り上がったので楽しかったです。 特に操り人形の動きが斬新で良かった。 【もとや】さん [DVD(吹替)] 6点(2016-02-04 15:29:29) (良:1票) |
3.ロードオブザリングの指輪がすべてを滅ぼすものならば、この物語のイヴェインはすべてを与えるもの。そのぶん話も明るく登場人物も多すぎず、ごちゃごちゃすることなく話もうまくまとまり、オチもついてて非常に観やすかったです。未来世紀ブラジルとこの映画のデニーロは脇役だけどいい味出しすぎてます。 【ちゃじじ】さん [DVD(字幕)] 6点(2009-10-19 19:45:31) (良:1票) |
2.こういったコテコテのファンタジーが退屈で仕方がなく感じるようになってしまった原因は,私が年をとってしまったことが一つ,あとは,FFやDQなどのやり過ぎで目が肥えてしまったことが大きく影響しているのでしょう.このジャンルは映像を眺めるよりRPGでどっぷりつかるのが正解です. 【マー君】さん [DVD(吹替)] 4点(2009-02-07 18:47:35) (良:1票) |
1.このテのCGを駆使したファンタジー・アドベンチャーものを久々に見た気がします。魔法とか呪いとかアイテムの効果がいろんなところで伏線として活かされてて、これがファンタジーの面白さだなぁと感心。それをさておいても、デニーロとM・ファイファーの怪演だけで大いに価値があったわけですが。ベン・バーンズは主役にはまだ早いと判断されたのかな?‘星’がCGに頼らないでも、もう少し浮世離れした感じだったら、ロマンス部分ももっとファンタジックだったかも。 【失言さん】さん [DVD(字幕)] 6点(2008-09-17 17:15:33) (良:1票) |