10.《ネタバレ》 今みました。皆さんと同じ、最初は『おかしな映画だな、ふざけてるのか』と思っていましたが、麗子の『河崎君はもういない』辺りからのめりこむことができました。一番悲しかったのはやはり琴美の最期・・・。犬の無事を(やつらから救えたのはたった一匹だったけれど)見届けて、琴美は安心して逝ったと思います。またこの映画では、瑛太の魅力を初めて知ることができました。ドルジがあれほど流ちょうな日本語を話せるようになったのは、それだけの理由があったんだな、一人ぼっちになってしまった彼の心情も悲しかった。映画の最後に出てきた柴犬は、琴美の救った柴犬に似ていたな、かわいかったな。ドルジがどうなるのか観る人にゆだねたところ、苦しいけどそれでよかったと思います。 【バッハバッハバッハ】さん [DVD(邦画)] 10点(2014-03-20 14:42:29) |
9.《ネタバレ》 ブータンからたった1人で仙台にやってきたドルジはきっと孤独だったはずだ。琴美と河崎はそんな彼の心の拠り所だった。しかしドルジは2人とも失ってしまう。それからドルジはずっと2人に代わる存在を探していたのだと思う。ドルジは河崎と琴美との思い出を椎名に求めていたのだろう。自らが「河崎」になりきることによって。なんて切ない話だ。だからこそ、椎名の教科書を奪ってまで「河崎」になりきっていたのに椎名にそれがバレてしまった時のドルジの落胆は想像を絶するものがある。しかしそれと同時にある日部屋の外から突然ボブディランの「風に吹かれて」が聴こえてきた時のドルジの嬉しそうな表情も印象深い。きっとドルジは河崎と琴美を失ってから、椎名のような人が現れるのをずーっと待っていたのだろう。そう、これは河崎とドルジ、そしてドルジと椎名の物語なのだ。切なくて温かい、友情の物語だ。 【mickey】さん [DVD(邦画)] 10点(2012-04-01 17:16:40) (良:2票) |
8.「やられたーー!!」 もう、この一言に尽きる。 いい意味で、こんなに期待を裏切られた作品はありません。
あらすじもタイトルも意味不明で、邦画はあまり見ない私は全く関心なし。 本屋を襲って広辞苑を奪う??なんじゃソレ。 良い印象は全くナシの今作品。でもなぜか評判はいいようだし、 ちょうど深夜にテレビでやっていたので、見てみることに。 前半は、なんかパッとしないなぁ~と、嫌な予感がしたが、 さほどテンポも悪くないし、何より、後半の急展開にはビックリ! バカ素直な私は、主人公と同じ様な心境だったかも(笑) この映画の良さは、脚本もそうだが、配役かな。 椎名と琴美役は知らない役者さんだったのが、私には良かった。 特に主役の濱田くんの、おどおどした感じが最高!(笑) 後で原作を読みましたが、イメージどおりです。 麗子さん役は、色白・能面のように無表情という設定からすると、 小雪しか思い浮かばないんだけど。
笑えるんだけど、重苦しさもあり、切なさもあり。 とにかく、あの大ドンデン返し・タネ明かしには参りました。 そこからさかのぼる様に、もう一度見返すと面白いです。
絶対に、原作を読む前に観て下さい!!! 私としては、その方が楽しめると思います。 【びくーにゃ】さん [地上波(邦画)] 10点(2009-04-05 01:48:15) |
7.評価高いので見始めましたが、意味がわからずイライラしながら見てましたが、最後に今まで見た内容が走馬灯のように脳の中を駆け巡りました。それ以来何度も見ています。俳優の方の演技も最高です。原作も読みましたが原作の内容をうまく詰め込んでいます。 【バート】さん [CS・衛星(邦画)] 10点(2009-02-01 11:03:14) |
6.伊坂さんファンなので、ちょっと厳しめに見てしまうと思いきや・・・。よかったです。本当に。映画は時間の制約上、原作より説明不足になるのは否めませんが、限られた時間でよく作っていたと思います。自分は原作を何度も読み返したあとの鑑賞だったせいか、この監督は、原作を大切にしてくれてるんだなあと感じられました。 【黒部三十郎】さん [映画館(邦画)] 10点(2008-11-22 00:36:11) (良:1票) |
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5.《ネタバレ》 原作読んでからの鑑賞でしたが最高でした。 ドルジの椎名を始めて見た時の笑顔は忘れられません。 麗子さんが最後にフッと笑うのも印象的でした。ただここはやっぱり原作ほどは彼女の変化が描かれていませんでしたね。 あと、写真の裏の言葉のシーンはカットでしたね。原作未読の方はぜひ読んでみてください。ここは凄くいいシーンです。 最後は因果応報の考えからすると、ドルジは助からないのでしょうか?踏み込めば踏み込むほど切ない映画です。瑛太を初めとするすべてのキャストがステキでした。 【よーじろー】さん [DVD(邦画)] 10点(2008-02-09 19:47:23) |
4.《ネタバレ》 小説にしかできないトリックを映画に持ち込んだ勇気はすばらしい。反則技といわれればそれまでだが、制作側の誠意と熱意を感じた。河崎の最期は原作にないが、これを映画で描いたのは正解だったと思う。松田龍平の持ち味というか、作品をぶっ壊したり変質しかねない特異な雰囲気は河崎役にぴったりで、作品をいい方向へ向けてくれた。瑛太の、いってみれば取り残された者の空白感・虚無感を表現した演技や、濱田岳のちょっと間の抜けた演技も秀逸。これは胸を張って誇れる映画なのではないだろうか。ちなみにツタヤにDVDを返しに行く時、「風に吹かれて」を口ずさんだのは僕だけだろうか? |
3.《ネタバレ》 ドルジがボブ・ディランを口ずさむ椎名に出会ったシーンが私にとってのクライマックス。 結果的に復讐の後押しとなる出会いでしたが、ドルジには神の赦し(ひいては自身の肯定)を受けたようなことで、さぞ心地よかったことでしょう。 あの出会いで彼は随分と救われたと思います。 作品の構成をただ「やってみたかっただけ」じゃないかと、このシーンに至るまでは思っていたのですが・・・浅はかでした。 あのシーンの彼の笑顔に涙っ。
他者との出会いは、いつも何かを残していくものだなあ~、と感慨深い。 ワンアイデアものにも拘わらず、ここまで突き刺さる作品が作れるなんて。勉強になりました。 【カラバ侯爵】さん [映画館(邦画)] 10点(2007-08-03 21:55:13) (良:1票) |
2.《ネタバレ》 今、この文章を読んでるあなたが、この作品をまだ観ていないのであれば、即刻このページを閉じ、余計な予備知識を一切排除して、この作品を観てください。
本当に面白くて、「出会えてよかった!」と言いたくなる映画でした。こういう作品ならば1,800円のチケット代も全然惜しくないです。 トリックの巧みさだけでなく、物語としても非常に良くできています。そして、瑛太の演技の素晴らしさには拍手を贈りたいですね。 帰り道、本屋に寄って原作本を買ってしまいました。今のところ今年のNo.1作品です。 【TM】さん [映画館(邦画)] 10点(2007-07-06 23:17:23) |
1.わたしはアヒルと鴨は読んでいなかったのだけれど、既にお読みになられた方々は、どうやって映画化するんだろう?と思っていらっしゃるはず。この映画はすごいですよ。伊坂トリックがあんなにもすてきに映像化されていて、ファンとしては嬉しい限り。監督すごい!って思っちゃった。上映終了後エンドロールに入るあたり、場内から拍手が…試写会で拍手が起こるなんて、初めてのことだったなあ。伊坂幸太郎のファンでも、そうじゃなくても、伊坂ワールドにどっぷりハマれる一作だと思う。こんなにすてきに映画化してくれるなら、次は黒澤を観たいなあ…なんて思っちゃうのはわたしだけ?なんてことはまるでない、はずだ。 【SAEKO】さん [試写会(邦画)] 10点(2007-06-29 00:27:20) |