4.個人的にマフィアものに欲する要素が色々欠けているように感じて物足りなかったです。「物語」が足りない。裏社会でのし上がろうという気迫も少ない。闇社会で生きる哀切もなければ必然も感じられない。まるでビジネスマンかのような風体のD・ワシントンの役作り上の責任は大きいと思うな。汚職警官に腹は立てていたようだけど、その怒りすら伝わってこないよ。ラッセル・クロウも取りたてて見るべき仕事はしていないけど、組織のボス感がはなはだしく薄いデンゼルには違和感しかなかった。この人はやっぱり優等生に(だけ)向いているのでは。 それに60~70年代が舞台にしては明るくこざっぱりで、画がどうしたって2000年代の作品なんですよ。クルマはちゃんと昔の型を走らせてるけど、街の空気感とか街角の汚れ具合がリアルに70年代に撮った作品群とは全然違う。そこまで映画に要求するのは無理なのかな。 【tottoko】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2020-01-06 17:15:21) (良:1票) |
3.てっきりサスペンス要素の強い映画だと思ったのですが、ドラマ要素の方が強いんですね。麻薬・汚職云々よりロバーツとフランクの生き方・・・人生の方がよく描かれています。若干肩すかしを食らいましたが2人の男の生き様には、なかなか興味深いものがありました。 ただこの映画良い所より悪いところが目立ち過ぎなのが残念です。上手く言えませんが、広く浅く・・って感じでしょうか。ドラマ部分もサスペンス部分も広く描いてくれているのですが浅いんです。そのため話は長くなるくせに展開が速くて、2人の男の人生もうわべだけ描かれていて内面なんか殆ど描かれていません。サスペンス部分も何が起きてるのか理解するまで時間がかかりました。フランクとロバーツの話がやたらと行ったり来たりするのも良くなかった。おまけに実話モノだから話が全体的に地味なんですよね。ちょっと「実話モノだから仕方がない」じゃ済まされないところがあったと思います。いっそドラマ部分かサスペンス部分、どちらかを切り捨てて片方により力を入れた方がスッキリして良かったかもしれないね・・なんて思いました。 【ケ66軍曹】さん [DVD(字幕)] 7点(2008-09-23 03:35:54) (良:1票) |
2.最近のリドリー監督の作品の中ではものすごくいい!という噂を聞いて観てみたのだが、たしかにリドリーの昨今、いや、デビュー当時の数本を除いた作品群の中では普通に楽しめる作品であった。でもこのジャンルでこのお話ならこれくらいは見せてくれないと。お膳立ての時間がけっこう長く、そのぶん二人の熱き男の戦いに期待は膨らむばかりで、そういう意味でもこの長いお膳立ては実に効果的に観客を引っぱっていってくれてる。しかしいつまで待っても期待に応えた男の戦いは映されない。頭のどこかで『ヒート』を期待していたのだが。ラッセル・クロウは家庭そっちのけのちょっとだらしのない、でもって法令順守の根っからの警察官の雰囲気を出していたが、対するデンゼル・ワシントンは躊躇なく人を殺すのに威圧感とか怖さが無く、黒人マイノリティの成り上がりなのに哀愁とか憂いとかが無く、やたら冷静でやたらかっこいいのに隠れた大物というよりクレバーなチンピラみたいな描き方。いや、クレバーなチンピラを大物ぶった風に描いているのか。対決は無いなと頭を垂れるも、実話といえど、後半は一気に主役がデンゼルからお話そのものへ変わってゆく始末。前半で勝手に期待に胸膨らませたこっちも悪いのだが、この筋でいくなら刑事側でとことんいかないと。 【R&A】さん [映画館(字幕)] 5点(2008-05-13 15:47:15) (良:1票) |
1.ギャングが公衆の面前で堂々と人を撃ち殺しても捕まらず、また、警官が捜査で見つけた現金をネコババせず署に提出したら、仲間から特異な目で見られる・・・こういう映画をみると、そんな国に生まれなくてよかったなと毎回思います。 【かすお】さん [映画館(字幕)] 7点(2008-02-17 00:00:37) (良:1票) |