11.《ネタバレ》 このテの映画って、追う側と追われる側のどちらかが非業の死を遂げたりして、どちらにも感情移入してしまっている観客としては気分が重くなる作品が多いが、この映画は違いましたね。二人とも悲運の結末にはならず、誰も感情移入などしない汚職刑事に制裁を加えて一定のカタルシスが得られるといううまい落とし方。笑 あれだけ服装等に気を遣っていたフランクが愛する女性の贈り物である瀟洒なコートを身に纏ったところから綻びが出始めて・・・最後の最後でリッチーと対峙する描き方はうまいなぁ。 【雲の上から】さん [映画館(字幕)] 8点(2008-02-26 07:43:32) |
10.「この映画は重厚でっせ」的広告宣伝プロモーションに耐えうる内容の映画って最近少ないよなー、って思っていたが、これはアタリだった。 【麦酒男爵】さん [映画館(字幕)] 8点(2008-02-18 16:00:09) |
9.マフィアを超えた黒人ギャングの実話ということで、迫力、重厚感もあり、アクションや家族愛もそれなりに充実し、2時間37分という長さも気にならず楽しめた。しかしながら、やはり「ゴッドファーザー」は超えられなかったというのが実感。それと「アメリカン・ギャングスター」というタイトルはどうなんだろう。もうちょっと工夫があったのでは…。 【Q兵衛】さん [映画館(字幕)] 8点(2008-02-15 16:00:32) |
8.《ネタバレ》 ラッセル・クロウを完全にくってしまっているデンゼル・ワシントン。ラストは少し違和感があるのだが、実話なら致し方ないように思う。映画館でみて損はない映画である。 【あるまーぬ】さん [映画館(字幕)] 8点(2008-02-13 18:56:40) |
7.《ネタバレ》 デンゼルとクロウの役柄が、とても対照的で面白かった。 緊迫感のあるシーンもあり、しっかり観ることができました。 ただ、デンゼル側の苦悩や地位を築くまでの課程を、もう少し観たかった気もします。 |
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6.《ネタバレ》 2大スター+R・スコット監督とくれば、見ないわけにはいきません。何度も観れる作品ではないが、見ごたえ十分で長尺も苦にならず鑑賞出来た。フランクの役は「トレーニングデイ」のように完全悪ない為、難しい役柄だと思う。それ故に不完全燃焼かなぁと・・・ 逆にリッチー役は無骨で不器用で野性味溢れ、いわばR・クロウ真骨頂。 それとは別に脇役も最高。「羊たちの沈黙」のバッファロービルや「ボディ・ターゲット」の悪役色が強いテッド・レヴィンの善人役は嬉しい拾い物だし、オールバックに髭、いかにも怪しい汚職刑事、主演の二人を食ってしまっている感のあるJ・ブローリンの怪演も光る。個人的には彼に助演アカデミーをあげたいくらい。彼の「ノーカントリー」も楽しみである。久々に 映画 をみた気分です。 【キャラハン】さん [映画館(吹替)] 8点(2008-02-09 20:35:14) |
5.《ネタバレ》 秀作。点数は、ちょっと甘め。導入部の引き込み具合に比べて、序盤にもたつき感はあったものの、長尺を生かしてさまざまなストーリーが盛り込まれていました。その点では、もう少し精細な描写がほしかったとも思います(粗悪品を売っていたニッキーとか、妻ごと撃った相手とか)。実話モノは、最後に現実的な落としどころになってダレてしまうこともあるのですが、意外にうまくまとめられていました。ちなみに、デンゼル・ワシントンはどうしても善人のイメージが拭いきれなかったですね。 【mohno】さん [映画館(字幕)] 8点(2008-02-06 21:52:38) |
4.D・ワシントンが麻薬商売でのし上がり、R・クロウがのけ者になっていく前半はあまり勢いがなく、もたついて話が進む。しかし後半、大物になったD・ワシントンには敵が増え包囲がきつくなり、ラッセル・クロウは麻薬取締を仕切って執拗に正義を貫く展開は心地よい緊張感と重厚感にやられてしまった。脇を固める俳優としては、悪徳警官の代表とでも言うべきジョシュ・ブローリンが、映画の中で最も憎たらしい役を好演している。 【カワウソの聞耳】さん [映画館(字幕)] 8点(2008-02-05 11:45:14) |
3.実話モノというのは、最初に「これは実話を基にしています」と宣言するところがズルい。観る者の頭の片隅にとどめておくことによって、時々映画の時間から離れてこんなことあったんだなあ…と無意識のうちに考えさせる。 本作は細かい説明的な描写は極力避けている感がある。印象的なシーンの断片を連続的に見せていく。が、観る者のそんな意識が行間を埋めてくれるのを見越してあえてそういう手法をとっているんだろう。で、それは成功していると思う。原作は読んでいないけど、内容的には全10話ぐらいのTVシリーズのダイジェストを見させられているようなスピーディな展開だった。でもだからといって筋書きを表面的になぞった感もなく、登場人物の造形も薄っぺらくなく、ひとつひとつのシーンの迫力に圧倒される。 「デパーテッド」のようなストーリーテリングの面白さで観る映画ではなく、いわゆるギャング映画でもなかった。どちらかというとドキュメンタリーに近いような、人物の息づかい、リアリティを感じる、そんな映画だった。感傷に浸らないラストシーンにそれがよく表れていたと思う。 【とと】さん [映画館(字幕)] 8点(2008-02-05 01:38:46) |
2.《ネタバレ》 いやあ、面白かった。157分もあったんですね。それにしても3/4もの警官が汚職に手を染めてたなんて。まあ、私もきっとそっち側でしょう。100万ドルを正直に警察に届けたとしてもう一度同じことが起きたらネコババしちゃうかもねー。それと、実話なら仕方ないんだけど,どうしてこうも登場人物の誰かが”離婚しかけで子供の養育権を法廷で争ってる中”って設定が出て来るんでしょうね。真面目に仕事して残業で毎晩帰りが遅くて子供と遊んでやれない父親より、仕事は適当に汚職に手を染め子供の養育費のために裏金を持ち帰る父親の方を嫁が求めちゃいかんでしょ?最後にエンドロール出た途端に席を立った半数以上の客をたった一発の銃弾で仕留めてくれたデンゼルを賞して+1点! 【Pea Shan】さん [映画館(字幕)] 8点(2008-02-04 21:30:22) |
1.《ネタバレ》 157分という上映時間にも関わらず、まったく飽きることがなかった。1970年前後という時代には生まれていないが、その時代を実にリアルに感じることができる完成度の高さには驚かされる。そればかりではなく、アタマが混乱するような分かりにくさがまったくなかった。この手の映画は、登場人物が多く、人間関係など初見では混乱するようなものが多いが、実に丁寧に練りに練られている。スコット監督とザイリアンの脚本の上手さには脱帽だ。 ストーリー的には派手さはない。実話がベースのため、驚くような展開はないのは当然だ。フランクとリッチーの二大スターによる壮絶なバトルがあるわけではない。追いつ、追われつの駆け引きがあるわけでもない。二人が直接対面するのは終盤の終盤だ(このシーンも実に印象的に撮られている)。 しかし、二人の直接対面に至るまでのそれぞれの紆余曲折が、最後に大きな波を作ったのがよく分かる仕組みとなっている。 真の「ギャングスター」とは、汚職警官のことを指すのかもしれない。 子ども時代のフランクが経験したように、警官が自分の家をメチャクチャにし、家族を平気で殺すようなところで育っては、ろくな大人にはなりようもない。 警官よりも、ギャングのバンピーの方が何よりも信頼できる街だったのだろう。 フランクの母親も語っていたが、本来ならばフランクは道を示すべきだったのかもしれないが、その道が腐っていてはどうしようもない。 犯罪がはびこる街を変えるためには、その街を仕切る人々がまず変わらなくてはいけない。警官が変われば、ギャングも変わり、犯罪やドラッグもなくなるのかもしれない。 フランクに対する感じ方は非常に難しい。 残虐性やドラッグ密輸に対して嫌悪感を持つことも出来るが、紳士的な振る舞い・家族を愛する姿勢に共感を持つことも出来る。 善や悪、白や黒に割り切れない微妙なグレイさをフランクに感じることができる。 上手く彼の感情を理解することは出来にくいが、ハリウッド映画にありがちな単純な内面とは異なる内面を感じることができるのも本作の面白さの一つだ。 野球選手に憧れていた甥が、フランクを憧れると言い出したのも面白いエピソードだ。 チンピラとは異なる、カリスマ性のあるカッコ良さを醸し出していた。 しかし、彼は犯罪者であることには間違いない。 出所した際のラストのシーンが何よりも多くのことを語っている。 【六本木ソルジャー】さん [映画館(字幕)] 8点(2008-02-03 00:08:50) |