7.なーにが「ヨシワラ」だよ(それとも「ヨシヴァラ」とでも読むのか?)とは思っちゃうんですけどね。 しかしまあ古典的名作、ですから。 という以前に、凄いんです、モーレツなんです。エゲツない。 全編、物語というよりも、舞踏。 超現実的な舞台で、超現実的なパントマイムが、整然と繰り広げられる。 その整然とした秩序が、後半、混沌の世界と化していく、その様は、まさに壮大なる崩壊。 例えば交響曲なんかの世界で、「闘争から勝利へ」とか「混沌から浄化へ」なんて言ってきたわけだけど、そういう世界観では表現できなかったものが、ここにある。そういう世界観が茶番となってしまう、如何ともしがたい時代がやってきた、ということでもあるんだろうけど。 革命児ベートーヴェンにも出来なかった世界。マーラーは薄々ヤバいと思ってたんだろうけど、でもここまではやらなかった。 いうなれば、崩壊こそが浄化。いやはや。 【鱗歌】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2016-06-10 00:13:28) |
6.1920年代を舐めてた。当時でもこれだけのものを作ることができたとは驚き以外の何物でもない。時代設定は製作年からちょうど100年後という事だが、その通りに都市の姿が「今」より少しだけ近未来的に見えるのが凄い。どういう役割を果たすのかさっぱり分からない機械も出てくるが、それはそれで面白いし、階級(格差)社会で酷使される労働者たちが起こす反乱、集団心理の恐ろしさなど、現代社会にも通ずるテーマを扱っているので決して古臭くない。最後の数分だったか、十数分だったか夢中になってて忘れたが、画面に釘付け状態にされてしまった。特にブリギッテ・ヘルムのロボット・マリアの演技は強烈なインパクトを残している(ロボットが感情を見せるのはおかしいといえばおかしいのだが)「SF映画の原点にして頂点」とまで言われるのも納得の名作。 【リーム555】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2011-03-08 20:07:06) (良:1票) |
5.フレディーマーキュリーの歌がサントラに入っているっているという 理由で、ジョルジョ・モロダー製作版を借りて観ました。 不気味なロボットが人間風に代わるシーンがかっこよかった。 これが1920年代の映画なんて信じられない、斬新でした。 たぶん白黒無声映画では今ひとつなのかもしれません。 音楽が良かったです。 なんとなく時々見たくなるんで高得点にしておきます。 【うどん】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2010-08-07 18:09:32) |
4.嗚呼、美しい。映像、音楽、デザイン、編集、キャラクター全部好きです。美しや、美しや。こういう映画をもっと観たいです 【ようすけ】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2005-10-04 19:26:18) (良:1票) |
3.まず勤務交代のシーンにビックリ仰天間違いなし。世界観も好きだ。最近のくだらねえSFより風刺が利いてるし人間愛もうまく描かれていてよかった。地底にすむ労働者階級の人間と資本家とのバトルがマリアという女性と資本家の息子を軸に描かれているが、このマリアという女性の描き方が素晴らしいですな。マリアはロボットとして悪用されるわけだが、マリア役の女性の演技がいいと思います。資本家の息子はなんか気持ち悪いが、頑張ってるなーという印象を受けました。それから、音楽がなんかいいんだよね。品があるというか、余裕があるというか。まー、皮肉も入った素晴らしい作品であることは間違いないと思います。 かなり前に作られた作品ではあるけど、驚きと新鮮さを今の時代でもたくさん発見できる映画です。 【たましろ】さん 9点(2004-02-04 22:59:18) (良:1票) |
2.T型フォード風のクルマが走る張りぼての摩天楼。山をなすモッブ。地下の労働者の町。今にいたる未来都市のステレオタイプを形成したであろうビジョンがインパクトを与えます。 【キングD】さん 9点(2003-05-07 23:46:18) |
1. こういう古典作品の評価には時代を先取りした映像の革新性というものを、もっと考慮に入れないと!そりゃ何でもアリの現在のCGと比較すりゃ陳腐でしょうよ。でも、当時の発想としてはスゴ過ぎる!ブリギッテ・ヘルム演ずる「マリア」を越える女性型ロボットがその後一体でも登場したか?C-3PO?…ってジョークは無しにしようや、セニョール。 【へちょちょ】さん 9点(2002-12-24 03:02:08) |