6.2時間半も要らんだろう、と思いつつ、また実際要らんのだけど、とは言え飽きさせないようにアクションシーンを適宜入れ込んで、実際飽きさせない作品になっているのだけど。ただ、作品の意図がピンと来なかったのが、ジョーカーもトゥーフェイスも、怪人ではなく普通の人間として描いていること、いや普通の人間であることをわざわざ強調していること。ジョーカーのピエロ顔は地のものではありませんよ、単に普通のオジサンがペインティングしてるだけですよ、と言わんばかりに、白塗りが部分的にハゲたりするし。トゥーフェイスにいたっては、大怪我をした気の毒な人、にしか見えない(こういう描写をそのまま「顔の片面は悪の象徴」みたいに持っていくのは、ちょっと悪趣味が過ぎないか?)。一線を越えてしまった「怪人」として、異形の哀しみを込めて描いたティム・バートンの方が、真っ当だと思うけどなあ。どうしてこんなアプローチで、バットマン映画をまた作ろうと思ったんだろうか。そりゃまあ、悪が普通の人間に宿る、というのがテーマなのかも知らんが、それを映像にどう翻訳するか? 犯罪者とは言え生身の相手を、金に糸目をつけずハイテク三昧で追いつめようとするバットマン、普通に「卑怯」なだけだと思うぞ “富豪刑事”の爪の垢でも煎じて飲むとよい。って同類か。 【鱗歌】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2011-11-06 16:44:54) (良:2票) |
5.《ネタバレ》 冒頭の銀行強盗シーンで一気に引きつけられた。まるで『ヒート』の冒頭部のようにこれ以上ない「つかみ」にやられた。前作はバットマンに現実味を帯びさせたゆえのつまらなさがあったのに、この作品はなぜかかっこいい。前作のレビューにバットマンのプロットを借りた別の物語だと思えばそれなりに云々と書いたが、今作はまぎれもなくバットマンのプロットを借りた犯罪映画だ。だから面白いのだ。アクションシーンは前作同様に何がなんだかなのだが、アクションシーン自体が少ないのでそれほど気にならない。それでも前作が最初から最後まで「正義とは」を語るだけだったように、今作もまた「正義とは」が語られ、バットマンの対称としてジョーカーを位置づけることでそもそも「正義」の必要性への疑問まで持ち出してくる。犯罪が蔓延った世界に均衡をもたらすために犯罪者に恐怖をもたらすバットマンがいる。バットマンがいる世界に均衡をもたらすためにジョーカーがいる。そして均衡を得るために少しずつ歪んでいった世界に真の均衡をもたらすのがカタチとして存在しない希望の光。という話。結局、終始説明の映画であることに段々と苛立ってはくる。ここにこの映画に対するイヤな、それでいて大きなしこりのようなものを感じる。あーだこーだ言ってないで犯罪映画を楽しませろよと思うのだ。このあーだこーだはおそらく次回作に引き継がれるのだろう。 【R&A】さん [映画館(字幕)] 6点(2008-10-15 14:51:57) (良:2票) |
4.うーん。アクションやメカニックは非常によろしい。しかし、この内容にしては長い。。だから、評価は下がる。たとえれば、”ダーティーハリー2”で、ハリーが、自警組織で勝手に殺人を犯す悪徳警官に”立ちションしたら死刑”それじゃ世の中収拾がつかないよと、戒めるが、この作品もただそれだけのこと。それだけの、世の中のどうしようもない、悪と善の矛盾点を、さも、おおげさに、長々と、ジョーカーにも、バットマンにも”えんえんとしゃべらせる”モウいらんことバッカリ、もう、うんざりだった。いったい、やつらの思想になにが隠されているというのだ。なにも、ありはしない。なんにもねえよ!ただ、異常なだけ。たんに異常者がいるだけだ。んなことより、世界のすべての餓死寸前の人たちを全員救ってみろ!てーんだ。偉くも、すごくもなんともない。まさしく、子供向けの論理。いっしょにされちゃー、困る。戦争起こす輩も、同様、”異常”なだけ。人間各人、好き勝手に生きてるだけだ。フェリーの爆破ボタンはおそらく、自爆スイッチであろう。なんか、長ったらしいさまざまな仕掛けが、どうも、非常に子供っぽく、理屈っぽく、感じられて仕方がなかった。考えてみりゃ、これ、マンガかあ。”仮面ライダー”だって、藤岡弘んときと、今じゃ、ぜんぜんちがうもんね。追加!やばい!とんでもない事実に気が付いてしまった!、、、、、この映画、、、明らかに、、、、かの迷作”死霊の盆踊り!”を皮肉っている!!!!うーーん!”dark night(?)"
!” 【男ザンパノ】さん [映画館(字幕)] 6点(2008-09-01 23:36:12) (良:2票) |
3.《ネタバレ》 IMAX映像も含めて全体的に完成度の高い映画ですがストーリーが非常に重たいので、ヒース・レジャー(ジョーカー役)が出ていなかったらここまで人気が出なかったようにも感じます。裏を返せばヒースのジョーカーを観るためにこの映画をチョイスしても良いレベルの演技力だったと思います。(私はあまり好きではなかったのですが)
マギー・ギレンホール(新しいレイチェル役の人)の顔立ちが気になって集中力が途切れることが何度かありました。特にジョーカーが発する「これはこれは、、美しいお嬢さん・・」的なセリフは完全なNGワードで、現実世界に引き戻されてしまいます。(やはりヒロインは美しくなければと痛感します) 同年代ならキーラ・ナイトレイ や ケイト・ウィンスレットあたりのキャスティングのほうが美貌・知性・強さの三拍子が揃っていて良かったと思います(イギリス人ですが)。
ラストはやはり堕落したハービーが晒されるべきであって、バットマンが罪をかぶって逃げる必要など無かったと感じました。その他色々と言いたいことはありますが、他の方がたくさん書いてらっしゃるので割愛します。レイチェルの件とラストの件がなければもっと高得点だったと思いますが、まあそれでも十分に名作に迫る良い映画だったとは思います。(私はあまり好きではなかったのですが) 【アラジン2014】さん [ブルーレイ(字幕)] 6点(2015-07-11 17:35:45) (良:1票) |
2.《ネタバレ》 バットマンがあそこまで普通の人間になってしまうと、別に「バットマン」でなくても いい感じ。観客はある程度人間離れしたヒロイックなアクションを求めているわけで、 これじゃ、超大金持ちで格闘家の普通の人間を主人公にしてもいいんじゃない? どちらかというと、人間の心理を巧みに操るジョーカーの方がよっぽどひーろーだと 思う。あと、この作品、女性の描き方がひどく、全然魅力的なヒトが出てこない。 レイチェルも2人で取り合うような女かね?全編通してストーリーが非常に暗く、最終的 なカタルシスも無し。単純なアクション映画を期待していたのにな。でも、バットポッド の登場シーンは燃えた。タイヤの太さの理由が良く分かった。 【しぇんみん】さん [映画館(字幕)] 6点(2008-08-18 23:21:07) (良:1票) |
1.《ネタバレ》 長いよ・・・。テンポ良くて、必要なシーンまで飛ばしちゃうくらいの気前の良さ(ヒロイン救うためにジョーカー無視したけど、あの後ジョーカーはどうしたのよ?スゴスゴとエレベーター乗って帰ってったの?バットマンもトボトボ帰るジョーカーはスルー?)ですが、盛り込み過ぎなんで長い長い。でもまあ面白かったです。前作よりもちゃんとアクションを見せる映画になってましたし、ドラマも正義とは?悪とは?ってところを深く掘り下げていて。だけどねぇ、殺伐とした物語で、クライマックスのフェリーの乗客の選択なんざ、全体のイメージからしたら、あそこだけすげーウソっぽい。映画として、あそこに望みを託したにしても、他がドロドロし過ぎてるんで、妙に浮いたエピソードになっちゃってます。大体、いくらバットマンが元々陰のヒーローだって言ったって、ここまで「理想としてのキレイなヒーローなんてモンは、ああた、世の中に成立し得ないのよ」なんて描き方しちゃったら、ヒーローものとしての自爆テロ状態ですわ。見応えあるエピソードの数々は、だけど実はこれまでさんざんヒーローものが描いてきたものをダークに、ネガティブに染め直したものの羅列ですし。ワザと鬱に染めまくった気色悪い映画、だけどそういう映画が娯楽として難なく受け入れられてしまう時代の方を嘆くべきなのですかね? まあ、これって結局東映のヤクザ映画みたいなシロモノでね、健さんみたいなバットマン、ラストシーンに「背中で泣いてる唐獅子牡丹」とかサブちゃんの歌流せばピッタリよ。 【あにやん🌈】さん [映画館(字幕)] 6点(2008-08-09 20:14:55) (良:1票) |