4.《ネタバレ》 テキサスのパリを探す人もその弟もマジックミラーを隔てて夫の告白を聞かされる人も橋の真中で叫びつづける人もぼったくる医者も可愛くて失礼な男の子もその子に去られる可哀想な女性もその人生はみんな同じく空っぽなんだよと。美しい映像と美しい音楽が語る。 ジェーンがまたハンターを置いて飛び出してトラヴィスが再び倒れてそれをウォルトがもう一度迎えに行く「パリ、テキサス2」も必見。 【馬飼庄蔵】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2005-07-25 19:15:33) (笑:2票) |
3. 1984年カンヌ映画祭グランプリに輝くヴィム・ヴェンダース監督の佳作。しっかし、主演:ハリー・ディーン・スタントンってのは余りにマニアック!!正に一世一代の人生の檜舞台!なハズなんだが…役柄がヒゲ面の浮浪者(トラヴィス)なのが何とも似合い過ぎてて泣かせる。冒頭ひたすら無言で歩き続けるトラヴィスがバッタリ倒れるまでの一連のシーンでグッと映画に引き込む呼吸はナカナカ見事。最後までトラヴィスが無言で通したならば、正にヴェンダースの最高傑作となっていただろうが、マァ流石にそれは無理か…。何かいつの間にか親子ロードムービーにシフトして若干パワーダウンするのが、如何にもいつものヴェンダース節になってしまい残念。テキサス州にパリという地名がある、というのは意表を突いて面白いんだが。最大の功労者は…脚本のサム・シェパードかなぁ。ああ、確かにライ・クーダーの気怠い音楽は画面にマッチして良かったカモ。うーーーん、でも…矢張りロビー・ミューラーのキャメラワークがMVP!!…ってヴェンダースはよ??? 【へちょちょ】さん 7点(2003-02-08 10:57:39) (良:2票) |
2.『バグダット・カフェ』と同じく私が挫折して、また後に見直した映画の一つ。なんでこんないい映画を挫折したんだ~~と自分に言いたい。ライ・クーダーの音楽とマッチしすぎてる冒頭の砂漠のシーンが最高にいい。なんであんなオッサンがキンスキーみたいな美人と結婚できるんだ~~しゃべりも上手そうじゃなしし・・・架空の話なのに俺って何言ってるんですかね・・・ |
1.ここで言うパリは、テキサス州内の小さな町のこと。でも、その名がゆえのエピソードが結構重要な意味をなしてもいる。 ある事件のショックで放心状態のまま2年も放浪を続けた主人公が数年ぶりに弟夫婦の元に帰ってくる。 弟夫婦に我が子同然に育てられ、父のこともほとんど忘れてしまった主人公の幼い息子。 この父と息子の不器用な交流。別れた妻、その幻想を探す旅。 多面体であり、奥行きがあり、時とともに移ろう人の心。一時たりとも同じ姿のままとどまっていてはくれない。そんな現実の中で、私たちが愛しているのは、その人そのものなのか、それともその人に対する自分の中のイメージなのか。 「あなたは変わった」という、ありがちな別れる理由について、ちょっと考えながら遠くを眺めてしまう。 【よしの】さん 7点(2003-11-22 15:21:23) (良:1票) |