4.《ネタバレ》 学業優秀な母とスポーツマンだった父の血は受け継いでないけれど、ウッカリ屋と頑固な性格はしっかりコピー。最近は髪の薄さも父に似てきて(苦笑)。これが親と照らし合わせた時のわたしの姿。だからどうしたって話ですが、サラカには出来ないこと。自分が何処へ向かうかを決めるため、まず何処から来たのかを確かめたい。巣立ちの一歩。飛ぶためにまず大地を踏みしめます。その土台がアイデンティティ。サラカは誰よりも高く飛ぶ能力を持っているのに、飛ぶ事はおろか立つ事さえままならない有様。危なっかしくて見ていられません。足場を固めるのは子の仕事。でも土台の原料を提供するのは親の役目。それを知る由もないサラカは、独りでもがき苦しんできたのだと思う。その心の痛み、不安たるや想像するに余り有ります。ただ、彼女はツイていた。最悪を避けられたのは、魂の応援歌を歌ってくれる人がいたから。弱っているとき、栄養をくれる人がいたから。母親だって不器用だっただけ。悪い人じゃない。自我を手に入れるのは、自分の力を証明すること?いや、ただ只管に、自分自身を肯定すること。綿貫の腕の中に飛び込んで、彼女は自我を手に入れました。それは“自分の宇宙”を創り出したのと同じ。彼女はもう何処へだって飛んでいける。正直、サラカが『無限』を乗っ取った時はやり過ぎだと思いました。でも綿貫が天井を突破ったとき、見方が変わりました。一線を越えた馬鹿演出が胸に刺さりました。何故スタンドマイクがあったのか?サラカの心に想いを届けるためにマイクが必要だったから。綿貫の滑舌が悪すぎる!けどアイツの気持ちは伝わってきた。初めて三池監督の演出を凄いと思いました。谷村美月のオッパイも、いやいや演技にも感心。市原くんの歌も良かったです。ただ脚本の粗さは目立ちますし、三池映画特有の品の無さも気になります。お世辞にも出来のいい映画だとは言えません。しかし自分にとって愛すべき映画ではありました。 【目隠シスト】さん [DVD(邦画)] 8点(2010-01-13 20:18:09) (良:1票) |
3.例の「歌」のところ、映画館で観ていたら間違いなく席を立っていたと思います。ヒドイどころじゃないです。そこまで積み上げてきたもの全てブチ壊しや。しかし、この「チンピラ」滑舌もいつまでも悪いし、いつまで映画に出続ける気なんでしょうか?チンピラじゃなければいい作品だったものが過去にもいくつもりますわ。谷村の方は明らかに「狙って」ますね。ある意味将来お宝映画になるかもしれません。「カミュなんて知らない」あたりと似たテイストを感じます。あっちよりはわかりやすいけど。 【たかちゃん】さん [CS・衛星(邦画)] 1点(2009-11-29 00:27:02) (良:1票) |
2.この映画は、自然科学が探求する真理とヒトの存在の間に、何らかの必然的繋がりを見出そうという試みと解釈します。自分はそんな繋がりがあると信じているタイプなので、カタチばかりでもその探求の入り口に立とうとしたこの映画のチャレンジを高く評価したい。谷村美月の胸元を強調していたことも高く評価したい。 【アンドレ・タカシ】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2009-10-28 23:30:55) (良:1票) |
1.《ネタバレ》 宇宙の成り立ちから、現代科学の在り様、科学が本来持っていた筈のロマンを描いた前半は、時々入る雑音が気になりながらも、とてもワクワクして楽しめるものでした。でも、映画が進むに従って、雑音がどんどん大きくなって、後半は映画全体がその雑音に掻き消されて台無しにされてしまった感じ。ハッキリ言うと、その雑音って、どんどん力任せになっていってしまう脚本と三池演出。アタマで考えるコトが面倒になっていって、なんとなく騒げば映画として成立するんじゃないの?みたいな不誠実な事になってしまっています。宇宙を作る事は可能なのか?という物語、一人の少女の中に内包された宇宙が、カタチを成そうとする物語が、古臭くてなんのヒネリもない映像(嵐で、坂を転げ落ちて、高いところに上って・・・そんな、この映画にとって何ら独自の必然的な作用をしていない凡庸な、ありきたりなサスペンス映像)の羅列によって蹂躙され、価値を貶められてしまうのは大変に残念です。テンポを殺す不要な長回しとか、不明瞭なカメラワークとか、その場その場のノリみたいな、感覚的な演出ではなくて、キチッと組み立てられなければならないタイプの映画だったと思うのですが。正直なところ、脚本家と監督の人選、ミスってる気がします。役者がいいだけにねぇ、大変惜しく。 【あにやん🌈】さん [映画館(邦画)] 4点(2008-06-21 22:21:15) (良:1票) |