52.《ネタバレ》 映画を観終わって、・・・と切ない気持ちになったのは久しぶりです。「攻殻機動隊」も魅力的な主人公を無残な姿にさせちゃうし、この映画も感じのいい主人公の青年に、こんなラストを迎えさせるし。押井さんは登場人物に愛情もたないの?と思っちゃう。でも、いい映画だと思います。ただティーチャーに向っていく時、あの静かな主人公の表情を絵でどう表現したか、観たかった。マンガみたいに「うおおおお!」って感じじゃないことは確かだろうけど。きっと眠そうな表情で、どっかしらけた気分で突っ込んでったんじゃないか?それにしても何と寂しい世界であることか・・・他に若者はいないのかな?ボーリング場はガラガラだし。ミートパイの美味いアメリカのファミレスみたいな店も年寄りばっかりだし。 【トント】さん [DVD(邦画)] 8点(2009-05-22 21:13:29) |
51.《ネタバレ》 考えさせられる映画で見終わった後、しんみりします。CGの表情を描く難しさを逆手にとっているところが上手くいったのだと思います。何度も繰り返される毎日、過去のない自分・・・そして、子供のまま。これは日々、苦悩が増してくるのだと思います。しかし、子供と言ってもSEXや煙草、飲酒としてることは大人です。むしろ現実の大人はこの三点セットが揃っていないような・・・。草薙の泣き顔は少し崩しすぎな気がします。戦闘シーンは意外と少ないが、CGの綺麗さには圧巻です。ショーとしての戦争に使用する製造された子供。性欲のはけ口となる娼婦も製造されていてもおかしくない時代ですね。 【マーク・ハント】さん [DVD(邦画)] 7点(2009-04-30 21:45:11) |
50.登場人物があまり魅力的ではなく、戦う目的も語られないため、 まったく感情移入できないまま物語が進みます。 特にヒロインの感情の見せ方が不自然(かつ演技酷すぎ)で不快感すら覚えます。
これでも押井作品の中ではましな方なのでしょうが、 純粋にエンタメ作品として評価すると、この点数(4点)となります。 【バグってハニー】さん [DVD(邦画)] 4点(2009-04-27 00:27:09) |
49.現実感のない毎日を送る不安感と、救済の物語。シンプルなストーリーなのに、静謐で、力強い慈愛に満ちていた。名作。
鑑賞後の清々しさと切なさに、何ともいえない気分でした。
そして蛇足だが、劇場の大スクリーンでこの映像美を堪能できなかったという悔しさと、しかしながら自室で煙草を喫りながら鑑賞出来るという贅沢を、同時に噛みしめられた。鑑賞中に、煙草一箱(推定)消費。喫い過ぎに注意しましょう。 【aksweet】さん [DVD(邦画)] 9点(2009-04-23 10:01:50) |
48.無駄のない展開と強いメッセージ性、そして地上の閉塞感(静)と空の開放感(動)との映像の緩急は見事だ。 音響も素晴しく、スカイウォーカーサウンドの緻密にして繊細なサウンドデザインは、その場の空気を感じさせる。 とくに、日常の些細な物音や環境音などの録音が素晴しく、アニメ空間にリアルを描き出していた。 声優陣も素晴しく、スイトは他を寄せ付けない圧倒的な存在感があり、ユーイチはどこか傍観者的で無垢な感じがうまく出ている。 とくにトキノとミツヤの声はキャラクターとのズレを微塵も感じさせなかった。 川井憲次の音楽も素晴しくハープの調べは観る者の情感を強く刺激し、オルゴールの旋律は無機的で、何ものにも制約を受けない絶対的な摂理のようである―――。
【最後に】
スカイクロラを系列の違う劇場で三度見たが、とても残念なことがあった。 それは画面(映像)が縦に揺れる(ブレる)のである。原因はフィルム焼付け精度の低さ。 出回っている全てのプリントがこのような粗悪品ではないと思うが、 ブレの強弱を抜きにしても、どのプリントもこの傾向はあるに違いない。 この現状を何より遺憾に思うのは監督を含め、作品に関わった人達であろう。 演出上、カメラをフィックスで長回しが多いこの作品にブレは致命的だ。 このような事からスカイクロラは、ブレの心配の無いDLP上映が望ましいのだったのだが・・・。 【クロちゃん】さん [映画館(邦画)] 10点(2009-04-15 01:09:45) |
47.この時代に、この映画を観れたことを感謝します。そんな映画なんでしょうね。さぁ、この映画、100年後まで残るのでしょうか。わたしゃ、あと30年くらいしか、確認できないでしょうが、もしかしたら、この映画、願わくば、このカキコ、100年残って欲しい。 【オドリー南の島】さん [DVD(邦画)] 8点(2009-04-07 22:39:10) |
46.いっさい食べているシーンはないが、無性にミートパイを食べたくなった。 【馬】さん [DVD(邦画)] 8点(2009-04-02 16:35:46) |
45.《ネタバレ》 大人になれない病気(?)「キルドレ」の子供たちが主人公なのだが、まず絵柄の問題かそのキャラクター達が子供なのかどうかが視覚的にわからないので、自己申告されないとわからないのは問題かと。言われても何歳くらいの外見なのかわからないし…。 また、それぞれがその病気のせいで、どれだけ長い間生きていて、どういうことにどれだけ苦悩してきて絶望してるかが描かれてないし、伝わってもこない。 また意図的にしても誰と闘っているかわからなく、戦う理由もないならば観ている方としても盛り上がれない。中盤過ぎにそういう設定だとキャラクターに口頭で説明させてしまうのも雑に感じたし、特殊な設定・舞台の物語は序盤でその紹介をしてくれなければ、いつまでたってもその世界に入りこめないので、説明されたころには映画への興味を失ってしまっていました。 以上のことから物語としては完全に観客置いてきぼり感が強い。かと言って、美麗に書きこまれた絵柄を楽しむようなものでもなく、空中戦のシーンだけCGというのも多大に違和感があって嫌だ。そのせいで余計に人物がペラペラに見える。すかしたセリフ回しも好きじゃないし。うーむ、惹きこまれない。 【すべから】さん [DVD(邦画)] 3点(2009-03-28 23:34:18) |
44.イノセンスが面白かったので行ってみました。相変わらずの押井作品って感じですが今作はアクション(動き)が特に少ないように思い、時が経つのが恐ろしく長く感じました。内容は、一回見ただけじゃ正直よく分からんです。子供連れのお父さんが3組くらい入ってたけど、終わった後子供に「わかんなーい」「つまんなーい」と言われていました。無理もありませんよ。やっぱり映画館で見るのは分かり易い映画にかぎるのかなー。 あと、草薙の声ひどすぎ。 【Kの紅茶】さん [映画館(邦画)] 4点(2009-03-16 21:50:19) |
43.確かに戦闘機とかリアルなのですが、ここまでくるともう実写とそう変わらないので、むしろこの画を実写で撮ったら、もっと凄いだろうなという結論です。あとストーリーがわかりづらい。全く入り込めないまま、何か主人公達は納得してたみたいですが、観てる方は全然納得できませんでした。 【Yoshi】さん [DVD(邦画)] 3点(2009-03-16 19:19:03) |
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42.《ネタバレ》 最後まで盛り上がることもなく主人公が還らずに終わってしまった…正直(-"-);ウームって感じでした。この作品が訴えたかったテーマだとかメッセージだとか、なんとなく分かるんですが… でも空が綺麗なのがすごく印象に残ってます。画像にしめる空の割合が多いんですよね。だからかな~(^^;) あと、タバコ経験者なら間違いなくタバコを吸いたくなります(笑) 【鉄仮面】さん [DVD(邦画)] 5点(2009-03-16 11:21:37) |
41.《ネタバレ》 鑑賞後、空虚感が襲ってきた。 死と言うものの何と軽い事か…。あるSNSで死にたがっていた私に、本作の主人公の様に「貴方は生きて」と言い、先だった知人を思い出した。
死は身近で手招きするもの。望むと望まざるに関わらず、命を掻っ攫っていく死神だ。
あなたは、その命を以て、人を生かせますか? 【MAZE】さん [DVD(邦画)] 7点(2009-03-15 21:10:48) |
40.う~ん..5点かな.. 予備知識を少しだけ入れていたので、なんとか付いて行けた..が、世界観や物語、登場人物に共感出来なかった分、楽しめなかった.. 戦闘シーンもリアルなのは良いが、画面ブレすぎ、ちゃんと画を観たいと思っている者にとっては余計な視覚効果だ... 【コナンが一番】さん [DVD(邦画)] 5点(2009-03-09 13:06:35) |
39.《ネタバレ》 人は記憶と意識によって定義される。身体がなくなっても、記憶と意識が残れば、その人は生きているのだし、逆に、身体は全く健全でも、記憶と意識が別のものになってしまえば、それは別の人だ。そして、その記憶と意識が数十年という限界を持っていると意識するとき、それを愛おしく思う強い気持ちが生じる。「ブレードランナー」のレプリカントは、その有限性をさらに圧縮された存在であった。その生き様からは、短縮された生の輝きが強烈に伝わる。・・・・・「キルドレ」は逆に、その生の有限性から解放された存在だ。永遠の生を与えられた彼らの日々の生活は、当然、惰性となり、輝きを失う。だから、彼らは戦闘での死を敢えて選ぶ勇気を持とうとする。その時、日々の生活は輝きを取り戻すのだ。空でティーチャーに遭遇したとき、彼らが必ずそれに挑むのは、生の充実を求める衝動に突き動かされてのことに違いない。・・・・と解釈できるかなと思うけど、この映画を見て、死を選んだ函南から、生の輝きは伝わるだろうか。むしろ僕には、押井は、この作品を通じてを死を弄んだだけのように思われた。・・・・それにしても、「こども」「大人になる」「kill father」とか、後半は、ヱヴァンゲリヲンを見ているようだった。・・・・子どもは煙草を吸ってはいけない。(こんなに煙草を美味しそうに吸うシーンが何度も、何度も出てくる映像は、反社会的である。10年前に苦労してやめた煙草をまた吸いたくなってしまったではないか。) 【王の七つの森】さん [DVD(邦画)] 4点(2009-03-07 11:24:36) |
38.《ネタバレ》 SFながらも現代の若者を描写した名作だと思う。無気力で生命力が感じられない。 惰性感。 ところが、それでも生きていかなければならないという。 なにかがおかしい、どうにかしなくてはならない。人によっては「ソレ」 に気付くものもいる。いるがどうしようもできない。待ってるのはまた同じ日常の 繰り返し。表面はのんびりしてるが彼らは相当ストレスを受けもがき苦しんでる。 それすら気付かない、いや、気付いても気付かないふりをしてるのだ。 意識してしまえば、おかしくなってしまうから。 通り魔事件やらなにやら、あの種の犯人たちは気付いてしまった人たちなのかもしれない。 しかし、気付かなくても、気付かないふりをしても、 その反動は必ずひとそれぞれなにか形を持ってあらわれる。 この作品、日本禁煙学会から抗議されてるようだが(笑) なぜあんなに煙草を吸うのか。輪廻転生の伏線だけではない。 それがわからない人はこの作品のせつなさなんか理解できないかもしれない。 自分はもう若者とはいえないが、彼らの思いが痛いほどわかる。ものすごくせつない映画だ。 「キルドレには戦死によってしか死ぬことができない。」それはある意味残酷なウソだった。 戦死でも「自分という存在は」転生していく。 最後主人公はなにかを買えようと、いわば特攻していくが・・・ 帰らぬ主人公にちょっとはみんな悲しむが・・・・ やはりなにも変わらない。世の中も。そして「自分も」なにもかも! これは地獄のようなもんです。 ところが。押井監督の手法は・・・肝心の若者には伝わらないんじゃないだろうかと危惧しています。ストレートな手法じゃないゆえに。 むしろ中年以降の人がみるとぐっとくるかもしれないです。 【うさぎ】さん [ブルーレイ(邦画)] 8点(2009-03-06 10:14:39) (良:1票) |
37.芸能人声優は本当にいい加減にして欲しい。 話自体はそこそこ面白いのに…。 声優はプロにさせて下さい。 素人レベルです…榊原良子さんは流石ベテランと思いました。 個人的にはもう少し戦闘シーンがもうちょっと欲しかったな。 【ふくちゃん】さん [映画館(邦画)] 7点(2009-02-27 22:39:21) (良:1票) |
36.正直、退屈してしまいました。好き嫌いが分かれる映画ですね。細かい所までこだわった映像であることはわかりました。戦闘シーンは素晴らしかったですが・・・ 【じょーー】さん [映画館(邦画)] 3点(2008-12-10 16:38:58) |
35.《ネタバレ》 映画館を後にする時、こんなにも切なくなったのは本当に久しぶりである。「切ない」という感想はまるで語彙力の弱い女子高生が連呼してそうな空疎な感想ではあるんだが、これはもう切ないという言葉が的確であろう。そんな切なさに押されて、今夏最大の話題作『崖の上のポニョ』に愛想がつきてしまった自分を肌で感じた。ポニョだっていい映画でしたよ。腐っても鯛ならぬ腐ってもジブリですよ。だがしかし『スカイ・クロラ』のその圧倒的なクオリティと強烈なヘタレっぷりには到底かなわなかった。ジブリはその地位と名声を押井に譲らざるをえないところまできちまったんだろうか。 |
34.《ネタバレ》 押井守にしてはストーリーも分かりやすく、しつこく描写される煙草やビール、折れたマッチを拾う草薙など、細かい描写も意図が分かりやすく、難解なものが苦手な自分には良かった。作画も良好で、空中戦はもちろん、ボウリング場での草薙の動きが気持ち良く動いていた。ただ、主役二人の声優は最悪。大塚芳忠の演技が嫌味にしか聴こえなかった。 【uruoi'66】さん [映画館(邦画)] 7点(2008-10-20 06:21:11) |
33.《ネタバレ》 「アニメーションには表情が欠けている。」とは小栗康平監督の卓抜な指摘である。実写映画にある「人間の表情の深み・多義性」が、アニメ映画においては決定的に欠けている。通常は欠点とされるべきこのアニメ映画の特性を、逆に利点とする方法があるとすれば、それは「表情のない人間」を描くことだろう。押井監督は、このアクロバットな手段を使いこなし、物語を紡ごうとする。繰り返される日常の退屈を紛らわせるために行われる娯楽としての戦争、成長しないキルドレ、すべてのモチーフが「表情の欠如」とリンクしている。もちろんそれぞれのキャラクターには声色があり、物語における役割も与えられている。しかし、そこにやはり表情はない。もしも、現代がだんだんと表情を失っていく時代であるとすれば、この映画は、表情を失うというある種の絶望のあとに開ける、わずかな希望を表明しているとも言えるかもしれない。 |