4.《ネタバレ》 画の美しさはどうしても「エレファント」と比較してしまう。ともなると見劣る。ストーリーも軸が曖昧に感じてしまった。もう数回見てみようと思う。 【reitengo】さん [DVD(字幕)] 6点(2013-07-14 19:51:48) |
《改行表示》 3.映像の美しさは言うまでもなく、時間軸を操ってストーリーを収束させていく手法は相変わらず見事です。しかしこの映画の主眼はそこではなく、主人公の空虚さです。「エレファント」でも同じことを感じましたが、たいてい死んだ魚のような目をしています。そこに降りかかる重大な事件、というのが共通する構造だと思います。そこをよく考えると、ガス・ヴァン・サントが意図したことが分かる…ような分からないような(笑) とりあえず「このような事件は起こっているであろうし、また常に起こりうるだろう」と感じさせる何かがあります。起伏の無さはいつものことなので、考えないことにします。けっこう好きだなぁ。 【Balrog】さん [DVD(字幕)] 6点(2009-10-11 11:08:32) |
2.《ネタバレ》 美少年がシャワー浴びたり着替えたりしているのを、舐めるように観察している監督に付き合わされた映画という気がしないでもないが、いちおう表向きのテーマとしては、しだいにヤバい感じが迫ってくる少年の心理スケッチってとこか。おどおどした気分と、そこから脱出したい願望のようなものが、絡まり合って並存している。ヤバい感じを迫るのは、桜金造似の東洋系刑事だったり、テレビの黒人アナウンサーだったりするのは偶然だろうか。イラク戦争の実感がピンと来ないという白人少年の周囲を、有色人種がゆっくりと固めていく。スケボーの上下にうねる画面と、静かに滑るような水平の移動撮影が対比的に登場する。うねる画面のときにのみ少年らは生き生きとし、学校の廊下をゆっくり移動で捉えたシーンは『エレファント』の惨劇につながっていくようなおぞましさがある。そして実際、大がかりな水平移動である貨車で惨劇が起こるわけだ。音楽が、ラジオをザッピングしているような変な使用法で、事件のときにはベートーヴェンの第九、モールを移動しているときはフェリーニの「魂のジュリエッタ」、ガールフレンドと喧嘩別れするときは、彼女の声が消えて「アマルコルド」が流れ出す。この全然合わなさが狙いなのか、分からない。フェリーニの時代の牧歌的な悪童と対比してるって感じでもなさそうだし。 【なんのかんの】さん [DVD(字幕)] 6点(2009-05-26 12:08:15) |
1.《ネタバレ》 殺す気のなかった殺人、そして遠いところで起きている戦争。表の世界が日々の社会生活だとしたら、それは裏の闇の世界。何日かすれば忘れてしまい、きっと無かったことのようになる。そんな裏の世界に対するリアリティの欠如を表すように、少年の世界は無気力で空虚でふわふわとしている。でも、こんなリアリティの無さが、現代のリアリティなのかもしれない。と、思うとなんか不思議な怖さを感じる。映像の雰囲気、音楽の乗せ方は最高にかっこいい。 【ETNA】さん [DVD(字幕)] 6点(2009-01-09 17:49:02) |