9.《ネタバレ》 クラスに友達もほとんどいないというリアルにいけてない高校時代は笑えます。笑いにもキレがあるし、言えなかった言葉なんかはその時点では甘酸っぱいものだと笑えます。情けないのもしょうがない。全ては若さゆえと笑い飛ばせます。 しかし、それと並行して映し出されるのは成長することなく、ますますいけていない彼らの20年後の現在。そこはもはや苦味だらけ。そんな彼らを映し出す映画に、冒頭で語られる通り、カタルシスなどはなかった。彼らにとって何かが変わってもよかったはずの初ライブのことなんて、その他の苦々しい後悔の前では思い出されることもなかった。 ウォーターボーイズ、スウィングガールズみたいな青春は羨ましいが、やはりあんな美しい青春を手に入れられるのはほんの一握りのさわやかで前向きな人たちだけ。こんなイケてない青春をまざまざと見せつけてくれる映画はなんとも愛おしいです。 根拠のない前向きさなど用意されていないしみったれコメディに胸をしめつけられました。笑うしかないでしょ。 黒川芽衣の古臭いまでの無垢な可愛さは貴重です。キャスト陣も抑えた奇妙っぷりが光る人が多く、皆さん素晴らしかったです。 【すべから】さん [DVD(邦画)] 8点(2008-09-20 02:46:56) (良:4票) |
8.おいらも母親に見られていたのかな。 【みみちゃん】さん [DVD(邦画)] 8点(2009-01-30 00:52:43) (笑:3票) |
7.まず、私は大槻ケンヂの原作本が大好きです!(特にグミ編) そしてその映画化と聞きDVD化を楽しみにしていたのがこの映画でした。
映画も原作ファンでも中々楽しめる内容でした♪ 初見の方ならばかなり新鮮な内容だったのではないだろうかと思います。
ここからは原作も含めた「グミ・チョコレート・パイン」(以下グミチョコ)の魅力について書きたいと思います。
一般的に青春映画というと、そのほとんどが部活などにその情熱を捧げるスポ根作品、あるいは学生ながらに素敵な恋に青春をかける恋愛作品に分けられるとするならば、この作品はどちらかというと、後者の恋愛作品といえるでしょう。
ただ、個々で描かれている主人公とヒロインの間にはとても埋められそうもないヒエラルキーが存在するのです。 そこの描かれ方が原作含めこの映画の一番面白いところなのではないかと思います。
日本人は確かに国民としては平等に扱われているかも知れませんが、 日本の高校には確かに見えない(恋の)カースト制度存在すると思います!
そして、今までの青春映画ではそのカースト制度のスードラ、すなわちモテない帰宅部に属する学生たちが表に出る事はほとんどありませんでした・・・。
そんな彼らにスポット当てただけでも、グミチョコの存在意義はあります!
ただ、そんな彼らに本当ならばクラスの南ちゃん(この作品の山口美甘子)が振り向いてくれるはずもないのが現実です。 だって同じクラスには男前でスポーツも出来るたっちゃんみたいな男子がいるはずだから・・・。
でも、この作品では「映画」というファクターで主人公の大橋賢三と山口美甘子が心の通う友達(ここ重要!)になってしまうのです。恋のカースト制度に反旗をひるがえしたわけです。
なんて素晴しい☆
ただ、若干映画版だと主人公である大橋賢三の悶々とした感が、オナニーシーンだけで済まされているのが残念でした。 原作だと彼はもっと病んでいます・・・。黒いマントの男とか出てくるんだけどな。 あえて言うならばそこが若干残念でした。
でもこの映画には間違いなく、美男美女、運動部という言葉では決して語られないであろう悶々とした青春が描かれています。
ある意味独特の存在感を放つ青春映画です。 観て損はないと思います! 【吉祥寺駅54号】さん [DVD(邦画)] 5点(2010-07-12 21:24:11) (良:2票) |
6.ちょっと泣きそうになった。学生時代、映画ばかり観ていた。ロメロにカーペンター。学校の連中はつまらない奴ばっかり。友達なんかいない。でも好きなコはいる。一度も話したことのない女の子。20年後、風の噂で彼女が死んだことを知った。自殺らしい。でも彼女はぼくのことを1ミリだって覚えていなかっただろう。ぼくはもう地元を離れ、結婚していた。つまらない大人になっていた。でもぼくは、彼女の笑顔を忘れない。あれ、何の話だっけ?『グミ・チョコレート・パイン』。そう、それはぼくの物語に他ならない。 【フライボーイ】さん [DVD(邦画)] 7点(2009-08-17 21:39:13) (良:2票) |
5.《ネタバレ》 「ニューシネマパラダイスみたいでしょ」手紙の真相が明らかになった際に、大森が観客に語り掛ける件は、照れ隠しであると同時に、“実際はそんな美談じゃないんだよ”という警告でもあると感じました。想い出は美化されるもの。時を重ねるほど、今が厳しいほど、そうなる気がする。例えば山口美甘子が病気ではなかったら。主人公が今に満足していたらどうか。甘酸っぱくてほろ苦い青春の1ページは、誰の胸にも眠っているもの。ただそれだけです。そう、それだけ。そう思い込まないと現実に負けてしまいそうになる。あのとき告白していれば…なんて絶対に考えちゃダメです。そう自分に言い聞かせて涙を拭きましょうよ(泣笑)。それにしても黒川芽以は素晴らしい。何がって、そりゃあのスタイルが。もうパーフェクト。自分は細い女性が好みですけど、あの絶妙のふっくら感にメロメロ。眩しい笑顔と心地よい声、親しみ易い性格。そりゃ主人公じゃなくても惚れる。黒川芽以は最高でした。その他の配役もよく合っている。そして皆上手い。石田と大森の見た目の違和感も、話し方を合わせる事でカバーしていました。主人公と自分は、ほぼ同年代。自身の高校時代を鏡に映したような痛痒い映画で、リアリティ満点でしたが1箇所だけ気になった点が。それは○ナニーシーン。音楽を取り入れるのはいい。聴覚も有効活用するなんて見所がある。好きな女をおかずにしない心意気も買いたい。でも無防備ぶりには呆れます。母親に見つかるなんて、戦場で撃たれたと同じ。周りに細心の注意を払うのは初歩の初歩。それが同居オ○ニーの醍醐味でもあります。敵の存在を察知するための仕掛け、最悪見つかった時の言い訳の準備、終わった後の罪悪感を薄めるためのアイテム等、オナ○ー道は奥が深い。ただ抜くだけだと思ったら大間違い。そう簡単には有段者になれません。ってどんな締めだ。 【目隠シスト】さん [DVD(邦画)] 8点(2009-05-06 19:26:20) (良:1票)(笑:1票) |
4.主人公が痛々すぎて、薄目で見てしまったシーン多数。 ということは、自分の青春に思い当たる部分が多々あるということ。 しかし、だからといって映画として共感できるわけじゃない。 むしろ、主人公にはどうも感情移入できないし、ヒロインも好きになれない。 青春時代の悪い部分に限定してスポットを当てられても、真実味は感じないということ。 ストーリーの根幹となる「事件」についても、納得できない終わり方だし。 【まかだ】さん [DVD(邦画)] 4点(2010-11-14 23:41:26) (良:1票) |
3.《ネタバレ》 結局、この作品ってグミなのかチョコレートなのか パインなんだろかって考えてみたんだが、答えは簡単!!『パインなんである。』 あまくもあるが、実は酸っぱい。実に酸っぱい 甘酸っぱい青春時代&恋物語のフラッシュバック。そして結局、現在に至っては誰一人として幸せ掴んだ風の者は居ない。青春時代の甘酸っぱさにさんざん笑かせてはもらったものの、終わってみれば胸が痛い。その不思議な感覚にはもうメロメロ。 しかし、その不思議な感覚を上手く説明出来ない自分がもどかしくって情けないったらありゃしない。まあいいや、お気に入りのシーンは レコード店での万引きシーンであったと言っておこう。ジャイガー最高であったと言っておこう。せっせとナニに励む賢三の背後にいたのが美甘子ではなくってオカチメンコだったってシーンであったと言っておこう。必死で美甘子を追ったつもりだったのに、振り返らせてみればあのオカチメンコだったってシーンだったって事を言っておこう &そん時の賢三の怒りに震えた表情こそ最高であったって言っておこう。^^ 最後になりますが、ケラリーノ・サンドロヴィッチ監督の作品に至っては、今のところ、ほぼ漏れなくマキバオ・・× もとい犬山イヌ子さんが付いてきます。監督はかなり犬山イヌ子さんを信頼されている模様です。そりゃそうです 毎回納得できますもんね イチキューハチマル、おいしい殺し方など然り。けども、自分的には罪とか罰とかはまだ観れていないので、非常に楽しみ残しております。幸せを感じます。 【3737】さん [DVD(邦画)] 9点(2010-11-11 20:08:28) (良:1票) |
2.《ネタバレ》 この映画はダサい。けれどその輝くばかりのダサさ爆発こそがまさに描かれる1986年という時代そのものでもある。ふがいない少年たちと80年代型美少女を徹底的にカッコ悪く描くケラリーノ監督は、確信犯だ。『ビーバップハイスクール』や『ウォーターボーイズ』みたいなカタルシスなんてこの映画にはないと冒頭で宣言するとおり、彼は物語が青春映画らしい熱をおびかけるそのたびにいちいち水をさす。たとえばヒロイン美甘子を侮辱するクラスメイトに飛びかからんとする主人公賢三の一世一代の怒りの鉄拳は、勢い余った拍子に行動を起こす前に蹴つまずき、不発のまま人体模型と共に砕かれる。あるいはそれに続く学校を去る美甘子を追う場面でも、賢三のその一直線な情熱は間の悪い写真屋や自転車のアクシデントによって脱力的に二度三度と中断され、阻まれてしまう。そうして照れ隠しのようにドラマチックな定石をことごとく避けた上でやっとこさっとこ描かれる別れのシーンは、けれどありきたりな飾りを排したその愚直さゆえ逆にストレートにしみじみと胸に迫る。『ニューシネマパラダイス』と自嘲する8mmのシーンもまた然りだろう。そんな中、賢三と美甘子のたった一度きりのデートのシークエンスだけはひたすら真摯に描かれるというのがなんとも心憎い。夜明けの色にすら気づかず夢中で語り合う二人。暁の空の下、人生はグミ・チョコレート・パインだと笑いながらチョコレートの数だけ進んでいく美甘子とジャンケンにすら勝てず足踏み状態の賢三は、彼らの未来の姿でもある。ラスト、死んでオナニーできなくなるのはイヤだ!というプリミティブかつアホ丸出しな雄叫びを上げて生き続けていく道を選ぶ1986年の賢三。バカバカしくもリリカルなその疾走はまたもやここぞという時に蹴つまずく。それを見つめる2007年の賢三もまた、チョコレートの歩数のその先で死を選んだ美甘子の背中には未だ遠くおよばぬままだ。けれどそんな賢三の姿を一体だれが笑えるだろうか。2、30年も生きねえよ、と若さのままにうそぶいていた彼が、それでも生き続ける人生。それが彼の答えだ。やさしくおだやかなその表情は、私たちに静かに物語る。このくだらない人生にも、それでもちゃんと生きる意味はあるのだ、と。人生七転八倒! 【BOWWOW】さん [DVD(邦画)] 9点(2009-09-28 19:20:40) (良:1票) |
1.《ネタバレ》 内容が馬鹿馬鹿しくたって、演劇人の作品っぽいクセのある作風(個人的にはあまり好きではありません)であったって、オオケンの原作をケラが監督し音楽を電気グルーブが担当しているんですから、あの1980年代中盤からのナゴムをリアルタイムで経験している人間にとってはたまらなく愛おしい作品です(主人公達とほぼ同世代なんで非常にシンクロする部分も多いんですよね・・・・・)。
かつてサブカル文系人間だった方は、懐かしさと共に過去の自分のしょうも無い考えや言動がフラッシュバックしてきたりする恐れがありますので覚悟して観て下さいねw 【TM】さん [DVD(邦画)] 7点(2008-09-11 11:21:37) (良:1票) |