12.《ネタバレ》 ディズニーは昔から動物を擬人化したお話を得意にして来ましたが、そのゴミ回収ロボット版ですね。映画が始まると、あっという間に感情移入してしまった。これはウォーリーの仕草に尽きます。ほとんど喋らないけど、ボディパーツを全て駆使した文字通りのボディランゲージが素晴らしい。脅威を覚えたら亀のように丸く、じゃなかった四角くなるのも愛嬌たっぷり。終盤で一瞬、自我を無くしたロボットになりますが、その無機質ないでたちが本来の見え方であることを考えると、無機物に命を吹き込む魔法を見せられた気分でした。廃棄物の山の高さや住み家にある収集品が、ウォーリーの長時間の孤独を間接的に物語る。初対面のイヴァがやたら破壊光線を撃ちまくるアブナイ奴だったのに、隙を見ては接近して手を握ろうとするウォーリーの愚直さがもうダメ押しでしたね。こんなに純情な奴には滅多にお目にかかれない。個人的には、このあたりまでが最も面白く、宇宙に行ってからのお話は展開に少し雑音が入った気がしています。ツァラトゥストラや赤目のコンピュータから類推する「2001年…」の人類進化をギュッと小ぶりにした人類奮起(?)を、ウォーリーとイヴァが促すことはひとつのテーマだが、前半部でウォーリーの純情を見事に抽出していただけに、ややトーンダウンした印象でした。常々アニメーション表現の長所はピュアなものの抽出であると思っていますが、今作のウォーリーの感情表現はその特性を活かしきっています。ピクサーのテクニックは流石でした。 【アンドレ・タカシ】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2009-12-09 22:36:08) (良:2票) |
11.《ネタバレ》 擬人化を最小限に抑えてあるのが楽しめる。いかにも機械機械したウォーリーが、しだいに個性を見せてくるあたり。目の双眼鏡のところの傾きだけで、けっこう細かい表情が出来るんだ。アニメの楽しみはこういうところにある。終わりのほうで“ただの機械になってしまう”なんてことを表現できるまでに、命を吹き込めていたわけ。大したものである(さかのぼれば『トイストーリー』、さらには『E.T.』でもぬいぐるみに化けるってのがあった)。ドラマとしては前半の廃墟の地球での出会いの部分が優れていた。映画史上でもかなり奇抜なボーイミーツガール。無駄な言葉のないサイレント映画の楽しみ。もっと廃墟そのものも味わいたかったけど。小さい助っ人ってのは、ディズニー映画では出さなければいけないという契約でもあるのだろうか。それほどドラマの進行に役立ってなくて、ただチョロチョロしてるだけだったという印象。宇宙船に話が移ってからは、『モンスターズ・インク』など既視感ある追っかけものになって、ボルテージが下がる。さらに『2001年』のパロディというか、コンピューターの反乱になって、デブとなった人類が再び歩行を始めるとこでツァラトゥストラが流れるのは、“パロディ”というより現在時点での“読み替え”と取ってやりたい。生き方を変える転換点としてのファンファーレ。寝たままのデブの対極に、ミュージカルのダンスがあるあたり、アメリカ人の誇りなんでしょうなあ。 【なんのかんの】さん [DVD(吹替)] 7点(2009-10-04 12:15:37) (良:2票) |
10.『あ~っ、俺も手繋ぎてぇぇぇぇ!!』って叫びました 【はりねずみ】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-08-15 21:16:16) (良:1票)(笑:1票) |
9.《ネタバレ》 すべてのキャラクターにぐっときました。ウォーリー、イブ、船長、そしてお掃除ロボのボー(?)、みんなが素敵でした。特にウォーリーの行動にはいちいち胸が締め付けられました。初めて見た宇宙の綺麗さをイブに伝えたくて、聞こえないのはわかっているのに「イブァ!」と叫ぶウォーリー。泣きました。人間はイノセントな存在に弱いものですね。映像、キャラ、ストーリー、すべてがよかったのですが、なにせ映画のメッセージというものが強すぎる。地球はそのうち人間のせいでだめになって、人間は技術にすべてを任せて自分で何もしなくなるって…わかりやすいけどさぁ…。ちょっと直接的すぎるかなと。まぁ、いちいちリアリティ気にしてたら話進まないですけどね。でも楽しかったからOK! 【メリーさん】さん [映画館(字幕)] 7点(2008-12-14 22:40:53) (良:2票) |
8.《ネタバレ》 いや~、さすがはピクサーですね。毎回見る度に思いますけど、彼らが作るアニメーションは、人間の原初的な部分、心の一番奥深いところに訴えかける力を持ってますよね。もぅ~、とにかくウォーリーが可愛いのなんの。「ウォーリーくん、こっちおいで~」と呼んで思わず頭ナデナデしたくなるような、そんなキュートさ。ラストで彼の記憶が喪失してしまったのか、と思いきや、再び蘇り二人で手をつなぐシーンで、私の目から汁が2滴ほど垂れ落ちてきてしまいました。きっちり感動させてくれる、憎い演出ですよまったくもぅ!ただ、宇宙船に乗り込み、ぶよぶよのマシュマロマン状態になった人間がわらわらと出てくるシーンあたりから話が少々中だるみしている様な気がします。中盤をもっとシェイプアップして笑える要素を多く散りばめたらさらによくなったかな、と思います。なにはともあれ、このロボット達は私たちにいろいろなことを教えてくれます。さぁ皆さん、手をつなぎましょう!視野を広く持ち、自分の力で道を切り開き、そして心に思いやりの草を植えましょう!もちろん、体を動かす事をお忘れなく。あぁ!文章にすると、なんて陳腐で説教クサい代物になってしまうのでしょう、、、。でもこの作品はそれをストーリーで伝えてくれるから、全然説教クサくないんだよ!とにかくこれだけは言える。ピクサー社は今、世界で最も良質なアニメを作り出すスタジオです。たとえディズニーに飲み込まれても、彼らの精神は全く変わっていなかったことに、私は安堵の胸を撫で下ろしたのでした。 【あろえりーな】さん [映画館(吹替)] 7点(2008-12-04 22:05:33) (良:2票) |
7.《ネタバレ》 「700年間独りぼっちだったロボットが恋をした」という「お涙ちょうだいぼっちラブロマンス」的な宣伝をされていた本映画ですが、その本質は古典的なハードSFのそれです。 汚染された地球からの脱出というのは「インターステラー」あたりと同じテーマですし、コンピュータが人間に反乱を起こすのは「2001年宇宙の旅」のそれ。 実際、オートと船長との闘い(笑)のシーンでかかるBGMはまさに「ツァラトゥストラはかく語り」であり、この映画の本質が古典的なSFである事を表しています(てかオマージュなわけですが)
一方、表面的なストーリーは、もはや映画というより一種の寓話。 何しろ主役たちが片言以上の会話を行わないわけですから、それだけでもかなり変わった映画です。 PIXAR作品の中でもかなり毛色の異なる作品であり、好き嫌いがわかれやすい作品かもしれません。
とはいえ、基本的にPIXARですから厳しいラストが訪れないのは自明で、映画中随所に出てくるスリリングなシーンも安心して見ていられるわけですが、それがプラスかというと微妙なところ。 「結局、最後はハッピーエンド」とわかっている映画の中でに存在するスリリングなシーンは、どうしても緊張感を欠いてしまいますから。
あと、世の中のありとあらゆる映画の中でも、観客がゴキブリに対し「あぶないよ!逃げて逃げて!」と思う映画はこれだけかもしれません。 そういう意味ではこれは大変貴重な映画だと言えます。 【あばれて万歳】さん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2016-12-27 18:37:31) (良:1票) |
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6.《ネタバレ》 そんな都合の良い、と思うところも結構あるんだけどロボ(とゴキw)がすごく可愛いってだけでほとんど許せるもんですなー。エンディングアニメが思いもよらない方向性で、しかも美しくて良かった。 【しぎこ】さん [地上波(吹替)] 7点(2012-05-05 21:33:52) (良:1票) |
5.《ネタバレ》 観る前は、タレ目であわれっぽいデザインのウォーリーにもツリ目でツルツルのイブにも魅力を感じませんでしたが、動いてこそのキャラクター。(彼らの「目」もちゃんと考えられてる☆) 冒頭にある廃墟と化した地球の光景は圧倒的。 その中をちょこちょこ動き回ってお片づけ、危険を察知すると折りたたまれてヤドカリみたいにち~さくなるウォーリーは700年もひとりぼっち? 拾い集めた古ぼけた遺物とミュージカル・ビデオが宝物の彼が初めて会った女性ロボット・イブに心うばわれて。 まだ心がなくて冷たいイブだけど、終盤では彼らの立場が逆転するのがドラマティックです。 アレクシス艦の外界を知らない人間たちは「アイランド」的ですが全員コロコロ太っているのが特徴。 無機的な世界の中で一本のグリーンが本当に命ある美しいものに感じられ、スクラップ同然になりながら何とかそれを守ろうとするウォーリーの姿はやっぱりけなげ。 最後にピーター・ゲイブリエルの歌が流れたのにはびっくり、まさかピクサー作品で彼の声が聴けるとは、でした♪ 【レイン】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2010-10-09 00:00:03) (良:1票) |
4.《ネタバレ》 いい映画でした。なんともウォーリーとイブが可愛いですね、特にウォーリーの仕草とイブの目。イブの笑った目はとてもかわいい。映画としては地球を舞台としているところ(前半)が良くて、台詞が無い分仕草で表現しなければならず、ものすごく細かい部分まで気を配っていてこれはCGの良さ(全て計算して出来るところ)が出た気がします。ただ、地球を出た後がなんとなく平凡になってしまった様な気がして(特に人間が出てくると)おしいなと。展開するためには仕方がないとしても、地球のパートがすごすぎる分見劣りがしてしまいました。でも最後にはほろりとさせられたし、単純なストーリーであることは否めないとしても充分に楽しい映画でした。 【ことひき】さん [映画館(字幕)] 7点(2008-12-26 13:24:05) (良:1票) |
3.《ネタバレ》 この映画をひとことで言えば、純愛ラブストーリーであろう。くすぐったくなるほど一途で健気なウォーリーは思わず応援したくなる。驚いたのがメインキャラクターは殆ど喋らないと言うこと。いくつかの単語は発するものの殆どキャラクターの表情や動きで見せている。それでいてキャラクターの心理が伝わってくるのは流石ピクサーである。それだけに人間を出さずロボットだけでやって欲しかったと思う。家族や恋人と一緒に見るのがオススメ。 【ふじりんご】さん [映画館(吹替)] 7点(2008-12-25 12:42:55) (良:1票) |
2.《ネタバレ》 最初の方は会話がほとんど無くて映像だけで見せているけど、ウォーリーの仕草がとっても愛らしくて惹きこまれました。ウォーリーけなげですね・・・。ウォーリーとイヴの間に会話はほとんどないけど、二人のピュアな関係は気持ちが温かくなります。ディズニーだけど、子供向けというよりは純愛を見たい大人向けかもしれないです。 【Sea】さん [映画館(邦画)] 7点(2008-12-22 01:01:56) (良:1票) |
1.《ネタバレ》 イギリスの映画館で鑑賞。ピクサーの最新作と云う事ですが、相変わらず良い出来の映画でした。映画の前半は人間の扱う言語は殆ど出ず、言うなればロボット語(?)でキャラクターの言動が表現される訳ですが、これが凄く面白い!言葉は通じませんが、ウォーリーやイヴが何を言っているのかが自然に伝わってきます。他にも色々な可愛らしい動きで観客を楽しませてくれます。 ただ後半が若干だれてしまったのが非常に残念です。あとラブストーリーの定番と云えばそれまでですが、愛の奇跡でウォーリーの記憶が戻るという安易なラストは止めて欲しかったです。イヴは初めてウォーリーに会った時に彼にそうされた様に、新しい彼に愛を教えてあげればいいじゃないですか!最後の最後で「冬のソナタ」の様なご都合主義恋愛メロドラマにしか見えなくなりました。 【民朗】さん [映画館(字幕なし「原語」)] 7点(2008-11-16 00:57:15) (良:1票) |