4.《ネタバレ》 鏡の中の自分が勝手に動き出し、刃物で自らの喉を斬ってみせるオープニングが衝撃的。
その他にも「鏡に映るものは思ったより近くにあります」という注意文の使い方に「ドアノブや水さえも鏡になる為、家に閉じ籠っていても逃げ場は無い」と思い知らされる展開など、印象的な場面が幾つもあって、飽きさせない作りになっていましたね。 先日ドラマの「24」を全話視聴したばかりという事もあり、キーファー・サザーランド演じる主人公にも、自然と感情移入出来ました。 中盤、鏡の中の顔が歪んでいるのを見て驚く主人公の姿が、妙に滑稽で(怖がらせようとしているのか、笑わせようとしているのか分からない)と戸惑う一幕もありましたし、監督さんの趣味なのか日本製アニメのポスターがやたら目立つのは気になりましたが、まぁ、この辺りは「愛嬌」として、笑って受け流せる範疇でしたね。
それに対し、見過ごせない「難点」と呼べそうなのは……
・「同僚を誤射で殺してしまった警官」という主人公の背景が、物語の本筋に絡んでこない事。 ・「主人公の妹」が序盤でアッサリ殺されてしまう事。
と、この辺りが挙げられるでしょうか。
前者に関しては、恐らく元ネタである「Mirror 鏡の中」を意識した設定なのでしょうが「鏡のせいで誤射してしまった」というあちらに比べると、あまり意味の無い設定であったように思えます。 で、後者に関しては……そもそも本作って「家族を守るべく奔走する主人公」という、王道な筋立てなんですよね。 だから観客としては「何とか家族を守り抜いてもらいたい」と主人公を応援しながら観賞する形になる訳だけど、本作においては「ずっと昔から一緒で、父親代わりになって育ててきた妹」という、妻や息子以上に結びつきが強いように思えるキャラクターが、真っ先に殺されちゃっているんです。 それゆえに、観賞中(このまま妻と息子達を守ったとしても、妹は既に死んでいるんだよなぁ……)という事が気になってしまうというか、完全なハッピーエンドにはならない事が分かっているので、今一つ没頭出来なかったように思えます。
でもって、案の定バッドエンドを迎えちゃう訳だけど、その見せ方も意地が悪いもんだから、ちょっと褒めにくいんですよね。 主人公も無事に助かった……と思わせておいて、実は鏡の中に囚われてしまったという、捻った形でのバッドエンドなんです。 一旦希望を与えておいてから落とすという形であり、何とも後味が悪い。
妹が殺されるシーン自体は、バスタブが血塗れになるインパクト満点な死に様で、中々良かったと思いますし、クライマックスにてガラスが一斉に砕けるシーンは爽快感があったしで、長所も色々あるんですけどね。 主人公が「鏡」という存在に囚われていき、周りに不気味がられる流れなども、上手く描けていたと思います。 せめて、ラストシーンにて「自分は鏡の中に閉じ込められてしまったが、何とか妻子は助ける事が出来た」という、主人公の満足感のようなものを描いてくれていたら、印象も違っていたかも。
なかなか自分好みの光景を映し出してはくれない、ちょっとズレを感じる一品でした。 【ゆき】さん [ブルーレイ(吹替)] 5点(2018-01-22 20:16:30) (良:2票) |
3.《ネタバレ》 あらら、出てきちゃったのね、アメリカらしいや。オリジナルの韓国版だったらどうなってたんかは知らんけど。 ただ出てくるんは別にいいんです ただ飛びかかってくるのはやめてほしいんです。あなたはミラーズのお人なんですからもっとオリジナルティを保ってくださいと言わせてもらいたいのです。だってあなたはミラーの向こう側から対面した人間を自殺するよう仕向けるという特技をお持ちなんでしょう? 現に最初出て来たハゲのオッサンだって首切って自殺させたわけだし、お綺麗めの妹だって両手操りアゴ引き裂いて自殺させていたでしょう。なのになぜ終盤の山となるところに限って猿山の猿みたく飛び掛かってきたりすんのよ もうゲンナリですわあ〜 残念なんですわ~ そこがちょっと安っぽいんですわあ〜 【3737】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2021-12-17 20:25:40) (良:1票) |
2.《ネタバレ》 鏡を題材にした他のホラー映画を観ていたので、これにも興味が沸いて観賞しました。「24」シリーズは知らないのでイメージ固定はなし。予備知識もなし。初めは火事で亡くなった方の亡霊の仕業かと思ってドキドキしてました。「あの名前の人が放火の真犯人?」なんて予測していたら精神病院の患者の少女。わ、悪い予感がするぞ…;すると「やっぱり」な展開に;あの鏡に映った黒焦げの亡霊はなんだったの?炎の幻覚が見えたのは?主人公が精神不安定なのは「信じてもらえず孤立無援で闘う」って伏線であるべきなのに、妻が信じた時点でそれにも意味無くなってるし;「家族を守る為」「すべて悪魔の仕業」とよくある辻褄合わせ(言い訳)の内容になってくる;修道院に訪れ、同行を拒否された時に「おお、一人で闘うのね!どうするんだろ?」ちょっと期待。が、銃を突き付けて無理矢理連行。思わず「あんたね~;」と突っ込む;結局「ご家族を守る為です」って椅子に座るなら、最初から自らの意志で修道院出た事にしてもよかったのでは?ラストのオチは結構怖かったけど「人を犠牲にしたむくいを受けた」という含みなのかな~?面白くはあるので、ハリウッド的ホラー映画を初観賞するにはいいかもしれません。それにしても、ハリウッドホラーには「美女はバスルームで殺され(襲われ)なければならない」って決まりでもあるのかな?エロ要素の為?;B級では無く、高いクオリティ目指して作るなら、まずはそのへんのマニュアル捨てるとこから始めた方がいい気がします; 【果月】さん [DVD(吹替)] 5点(2010-02-02 09:18:26) (良:1票) |
1.《ネタバレ》 グロに弱いもんで、序盤がやたらに怖かった。が、謎解きが進むに連れ、恐ろしさは霧散。キリスト教圏のホラーってどうしてもそっち行くね。そして救いがない。おばあちゃん、犠牲になっただけじゃん。 ビニールに人間が体を押し当てててるような描写は、撮影場面を思い浮かべてちょっと笑った。 んでふと思う。例えばはるか昔「ポルターガイスト」で出演者に不幸が相次いで祟りだなんだと騒ぎになったけれど、その後のホラーの方がもっとえげつない設定でやりたい放題やってるよね。 【nadiend】さん [映画館(字幕)] 5点(2009-02-17 12:08:36) (笑:1票) |