7.《ネタバレ》 ハリウッドではハイスクールのプロム(卒業ダンスパーティ)をテーマにした青春映画がひとつのジャンルになっていますね。邦画ではいわゆる“学園祭映画”というジャンルが相当しますが、本作こそがこの“学園祭映画”の始祖になるんじゃないでしょうか。 まず芦原すなおの原作小説が、まるで大林宣彦が映像化することを想定して書いたんじゃないかと思えるほど、大林ワールドにピッタリなんです。地方の県立名門高校の高校生活がとてもノスタルジックで、経験者には世代を問わずとても懐かしく感じるでしょう。 そして全篇を彩る讃岐弁ワールド! 中でも「あんじゃるー!」のインパクトは強烈でして、いまだに心の中では使わせて頂いています(気色悪い、という様な意味です)。登場キャラの中ではやはりお寺の息子・合田富士男くん、高校生のくせに既に名僧の貫禄ですがあの口八丁ぶりなら営業マンやってもトップとれます。彼を演じたのは大森嘉之という俳優でこの後あまりパッとしない映画歴ですけど、本作に関してはまさに鬼神の様な演技でした。 主人公の甘ったるいナレーションやカメラに話しかける手法にはけっこう抵抗ある人が多いでしょうが、実はこれが原作小説の雰囲気を良く表現している事は確かです。誰もが経験した高校生活からノスタルジーを引き出す技に関しては、やはり大林宣彦はピカイチだと思います。 【S&S】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2014-07-03 23:59:52) (良:1票) |
6.《ネタバレ》 バンドが組みたい。 メンバーを集める。 バイトをしてお金をためる。 楽器を買う。 練習場所を探す。 練習する。練習する。練習する。 ・・・そして本番。 ただこれだけのことなのに、面白い。 二時間以上だけど、長さを感じない。 とても心地良い作品です。 何より、合間にはさみこまれる、女の子たちとの一瞬エピソードがたまらないです。 まさに「あるあるネタ」の「瞬間バージョン」。 その刹那に気づいて共感できる人はより楽しめると思います。 文化祭前日の夜の準備。 響く警報ベル。 集まる人々。・・・ただのミス。 !!!しかし、その偶然を利用して、「明日頑張ってください。」と声をかけてくる見ず知らずの女の子。それ以上の追加エピソードは何もなし。 良いですね!良いですね! すっごくわかります! 共感しすぎて目から鼻血が出そうです! 【たきたて】さん [DVD(字幕)] 8点(2012-06-25 00:18:26) (良:1票) |
5.《ネタバレ》 男子高校生が、バンドを組み、バイトして楽器を買い、そして文化祭。仲間や女子とのエピソードも絡めつつ、青春時代を表現・・・というのはありきたりな内容ですが、不思議と飽きることなく、2時間以上の長さも気になりませんでした。自分の高校時代と同じような年代・雰囲気だったこともあって、共感できたのかもしれません。変なドラマティック的盛り上がりがないのが逆にリアル感を高めていたと思います。ただ、突然主人公がカメラに向かって説明したり、安っぽい妄想シーンは、いま見ると邪魔なだけですね。お寺の息子のああいう感じ、かなり好きです。 【ramo】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2011-07-16 00:39:12) (良:1票) |
4.派手さはないけれど、青春映画として惹きつけられるものがあった。 現実にありえる内容なのでストーリーがどう転ぶか分からない不安感とはかなさがあって良かった。 「俺もこんな仲間たちと何かに打ち込みたかった」と思った。 ただ、もうちょっと時間を短くできるような気がしたのと、 ところどころに入るギャグが古臭くて間が悪いのがマイナスだと思った。 あと、見終わったとあんまり余韻が残らなかったのもちょっと物足りなく感じた。 【邦画好き】さん [DVD(邦画)] 6点(2007-08-15 19:55:18) (良:1票) |
3.「さびしんぼう」と並ぶ大林宣彦監督作品の中でも同じぐらい大好きな作品。この映画を観て、これから成人を迎える人やもう直ぐ高校生になる人達にとってはそれぞれ、自分も頑張ろう!そう思わせる内容であり、既に成人を迎え、社会人になった大人達にとっては自分達の若かった青春時代を思い出せてくれるそんな映画です。どんな人達にでも元気を与えてくれるそんな素晴らしい作品だと思います。これだけ爽やかな青春映画はそうはありません。1990年代最高の青春映画です。 【青観】さん [DVD(字幕)] 10点(2005-06-09 22:50:46) (良:1票) |
2.自分にとって親の世代の青春時代ということで、古臭さなどは感じたが、今と比べ、若者が物もお金も少ない時代で夢をいっぱい持っているという感じがした。なんか、少しうらやましかった。とにかく音楽がかっこいいが、映画全体としては、長く退屈と思われる時間帯もあった。 【シュシュ】さん 6点(2004-06-26 14:47:16) (良:1票) |
1.文化祭のバンド演奏(すでに懐かしい響き)ってあんなだったなぁ、と在りし日に黄昏させてもらった作品ですね-僕は裏方君でした。ちょっと照れがあって、でもどこか結構誇らしげで。女の子についても「覚えがあろう?」って、あるに決まってんじゃない!のオンパレード。青春万歳一辺倒でなく、ちゃんと自分が抱えていたものに目を向けられる作品だなぁと感じました。ちょっと痛くて、かなり甘くて、何ものにも変えがたい刹那の宝庫。あったなぁ… 【瑛久】さん 8点(2003-09-14 12:52:30) (良:1票) |