4.《ネタバレ》 いや~泣いた。まず主人公が自分の親父にそっくり。頑固で口が悪くて付き合い方が不器用で、子供達から疎まれてて。笑 特にぐっと来たのは3点で、まず余命幾ばくもないと告知を受けた(らしい)後の息子への電話のシーン。あ~こういうぎこちない感じ、わかるな~。このすれ違いが結局身体を張っての事件解決に繋がっていくわけですよね。 それから若造牧師が、ベトナム戦争で上官に命令されて人を殺した記憶に今もさいなまれているのはさぞつらいだろうと理解を示した時に、「ひとつ間違っている。命令されたんじゃなくて、自分から殺したんだ。それが恐ろしいんだ。」みたいな台詞のシーン。このリアリティに戦慄を覚えました。 そして最後に教会で息子達との接し方がわからなかったと懺悔するシーン。わかる、わかるよ~!今思い出しても泣けてくる~
とにかく、頑固親父が描く古き良きアメリカっていうものが、距離も時間も遠く離れたこの自分に、これほど深い感動を味わせてくれたことに非常に驚いています。イーストウッドと同年代の典型的アメリカ人がこれ観たら、それはもうさぞかし心揺さぶられるんだろうなと思うと、同年代の日本人監督にこのようなすばらしい作品を撮って欲しいと思わずにいられませんね。 【HAMEO】さん [映画館(字幕)] 8点(2009-05-06 17:10:25) (良:1票) |
3.ネタバレなしで。ここでの評価がむちゃくちゃ高いのも頷ける佳作だった。見た後こんなにも温かな気分になれる映画はそうそうない。しかもいわゆる「いい映画」然とした映画ではなく、笑いどころも思った以上に多い。友達誘って気軽に観にいける作品。 グラントリノってのは全盛期(前世紀)のアメリカを生き抜いたアメリカ男児の誇りそのものみたいなもんなんだろう。アメリカのじーさんってのはカッコいいね。いやむしろイーストウッド「が」カッコいいのか。老いた自分をネタにギャグを撮れる御歳78歳、恐るべし。 |
2.《ネタバレ》 最後の20分はもう言葉に言い表せないくらい凄い。 タオに金網越しに「贖罪」するシーン、指で銃の形を作り不良達を打ち抜くシーン、 グラン・トリノが浜辺沿いを走るED、テーマ曲等々全てにおいて格好良い。格好良過ぎる。 自らの死によって暴力の連鎖を断ち切り罪を認め許しを請うラストはこれまでの映画でイーストウッドが演じてきたキャラクターの言動に対する贖罪の行為であり、40年越しの「クリント・イーストウッド」という名の物語の締めくくりにふさわしい最高のラストでしょう。 彼の鋭い眼光が、銃を持ったときの「何が起きるか分からないドキドキ感」が「ダーティ・ハリー」の、「夕陽のガンマン」の頃からなんら変わっていなかったのが凄く嬉しかったです。 【bolody】さん [映画館(字幕)] 8点(2009-05-03 22:09:25) (良:1票) |
1.《ネタバレ》 イーストウッドは彼の国が抱える社会問題を盛り込んだのでしょうか? 親を/祖父をリスペクトできず、葬儀すら普通にできない、息子達・その妻達・孫達。 未だ根強い人種差別。 日常化してしまっている暴力、犯罪。 あまりにも安易な銃の保有、そして発砲。
いくつかは我々日本人にも突きつけられた問題でもあります。 が、彼の国の人達ほどには直面していないのも事実であり、そこには当事者ではない日本人には決して解らない諸々があるのでしょう。 私には、解る、と軽々しく使うことが出来ません。
名作だと思いますが、日本人と米国人とでは思いを寄せるところが異なると思います。 【hyam】さん [映画館(字幕)] 8点(2009-04-27 19:48:21) (良:1票) |