5.《ネタバレ》 タイ映画でジャッキーばりの本格アクションが見られるとは。 考えてみればムエタイの本場なのだからおかしくはない。 なんといっても主演の少女が逸材で素晴らしい。 といっても、撮影当時23、4歳というからビックリ。 十分中高生で通用するほど幼く見える。 テコンドーの選手だったらしいが、何年も前からこの映画のために受けていたという訓練にふさわしい仕上がりで、一流アスリートのキレと輝きがある。
シリアスな緊張感ばかりではなく、ちょっとズッコケ気味なシーンも。 少女がブルース・リーの真似を始めたときは、コントのようでどうなることかと心配に。 ハエだらけの肉処理場は、笑えるけれど確実に食欲をなくす。 マフィアの手下がニューハーフだらけというのもタイっぽい。 阿部寛の決めのナレーションは、臭すぎるし取ってつけた感もあって思わず失笑。 全般的に阿部寛がかなり浮いて見える。
エンドロールの前にメイキング映像があったが、これが撮影現場の凄まじさを物語る。 アクションシーンで何度も当たっていたり、落下で打ちどころが悪かったりとケガ人が続出。 やられ役も含めて相当危険だったことがわかる。 それだけ真に迫っており、日本の女優の付け焼刃のようなアクションなどお遊戯に見えてくる。
NHK制作のドキュメンタリー「闘え!ジージャー」で特集されていたが、あどけない笑顔からは想像できない格闘技選手のような修練と、いつも救急車が待機するような危険と隣り合わせの現場が印象に残った。 自ら何度もダメ出しをして、納得がいくまでストイックに完全形を求める姿は、まさにアスリートそのもの。 【飛鳥】さん [DVD(吹替)] 7点(2014-10-18 21:23:55) (良:2票) |
4.《ネタバレ》 全体に漂う不協和音的な不穏な雰囲気。その中から徐々にアクションが立ち上がってくるのですが、まあこのアクションは、とにかく凄すぎです。人間の動きの限界に挑戦しているかのようです。ラスボスとの和風クラブ(?)対決のあたりですでにお腹いっぱいなのですが、さらにその後の和室対決では阿部ちゃんも乱入してくるし、そしてあのビル壁対決は、一体何なんでしょうか。思いつくだけでも大概ですが、それを本当に撮るか、と思わず突っ込んでしまいます。この作品そのものが、一発の鋭い蹴りとなって見る側に襲いかかってくるかのようです。気になったのは、敵のラスボスがムッシュかまやつに似ていること。 【Olias】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2019-09-05 01:28:06) (笑:1票) |
3.《ネタバレ》 ストーリーはてんでダメですけど、あの蹴りだけで7点つけても文句は言われませんよね。永作博美と稲垣早希を足した割ったような美少女が、蹴るわ蹴るわ。おおーそっから足が伸びてくるかーと見事な「美しい蹴り」に感心。ひとつ文句を言うならあのメガネジャージをもっと活躍させるべきだったと思う。結構濃い~キャラしてましたよ。 【Jar_harmony】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2011-09-21 23:20:57) (良:1票) |
2.いくら本物アクションでもこれみよがしなリプレイはアクションを停滞させるに留まらず観る者をしらけさせることを『マッハ!!!!!!!! 』で悟ったのか、今回のアクションはぎりぎりのところで停滞させないしらけさせない。足がそこからまだ伸びてくるか!なムエタイ独特のアクションと柔軟な身のこなしにジャッキー・チェン映画のパロディのような道具を使ったアクションがいい感じに絡み合う。主人公が、見た技を瞬時に再現できる特殊な能力の持ち主としている設定もうまい。ブルース・リーの映画を見ているからあの独特の奇声も出るのだ。見たものを再現する。映画の常套手段でもある。オマージュってやつ。さまざまな格闘系アクション映画が引用され、復讐劇に転じるクライマックスは日本の仁侠映画へのオマージュに溢れている。主人公の父親が日本人なのもヤクザなのも日本刀を持っているのも全部ここに繋がる。ちなみに最後の建物を利用したアクションは日本がほこるゲーム「ドンキーコング」へのオマージュに違いない。たぶん。おそらく。違うかもしれんけど。 【R&A】さん [映画館(字幕)] 7点(2011-01-11 15:12:36) (笑:1票) |
1.《ネタバレ》 妻投稿■(大好きな俳優だけど^^)阿部寛のエピソードはいらない。畳部屋の戦いで彼が出てくる意味が分からない。この人の無駄なチャンバラのせいで死者の数が何倍にもなっている気がする。で、結局お母さんが助からないうえに「彼は愛を知った」なんてエピソードで占められても、この映画において全く活躍しない阿部寛の内面なんてどうだっていーっつうの。この映画はジージャーの映画なんだから■あと、痛い映画を見せたいのは分かるが、やたら人体に物が刺さる痛さは誰も期待していないと思うよ。■とは言うものの知る人は知っているプラッチャー・ビンゲーオとパンナー・リッドクライのコンビの凄さは健在です。今回戦うのは女の子という設定ですが、彼女は自閉症の当事者で、テレビの格闘シーン(マッハやトム・ヤム・クンのシーンが出てます^^)を見ただけでそれを実際にやってしまう身体能力と記憶力の持ち主という設定。その演技は同じ無口キャラのトニーと比べ迫力の桁が違います。特に彼女が健常者の理不尽な暴力を受けた時や自分の家族を酷い目にあわせた奴と戦う時に見せる目は、トニーのように火が燃えるだけの虚構に満ちたものではなく、困惑と恐怖と悲しみと怒りといった複雑な感情が目の前のものに力集中して出来るギラギラしたものになっており、健常者に対して純朴な障害者を描くことを求められる日本映画では絶対表現することが許されない、「健常者秩序に対する反抗心」が表現されていたと思います。■監督はその反抗心をマサシの孤独な心と共鳴させることでラストを美しく締めようと考えていたのだとも思えますが、残念ながらそれは失敗しています。それが中途半端になるくらいなら、「ジージャーがお母さんを取り戻す!!!!!マッハガール!!!!!!」でやってくれた方がよかったです。そっちの方が得意でしょ。 【はち-ご=】さん [映画館(字幕)] 7点(2009-06-02 23:00:10) (良:1票) |