《改行表示》 8.《ネタバレ》 細田守監督の作品って前作の『時をかける少女』でもそんな気がしたんだけど、主人公たちが向かい合う問題、立ち向かう敵が外部からのものになっていない。 身から出たサビ、というか自分との戦いみたいなのが核になってる。 『時かけ』ではほとんど真琴の行動が原因で色々事件が発生するし、今作でも事件の原因は(主人公は健二というより陣内家全体なので)主人公=陣内一家の影の部分である侘助。 明確な問題、敵はあるけれど、それが微妙に“勧善懲悪”にはなっていない。 こういう所がかなり良心的でもあるし、細田監督の(良くも悪くも地味だけど)上手い所なんだなぁと思った。 それに加えて、今作は“進んだネット社会と田舎の大家族”っていういくらでも説教臭くなる題材を扱っている・・・のに、そうはならない。細田監督は「顔も見えず、匿名性の高いネットとかじゃなくて、やっぱり実際に人と人とが向かい合ってこそ“真のつながり”だ」なんてことは言わない。ネットも田舎のやかましいまでの大家族も、どっちも肯定して描く。この辺りネット絡み、家族絡みで嫌な事件が多いからこその細田監督の思いが強く出てるんじゃないだろうか。 ただ、あくまでこう言ったテーマはオマケみたいなもので、『サマーウォーズ』の一番の楽しみは『時かけ』からも通ずる登場人物たちへの愛着であり、OZの世界観(これ一番!)、そして大家族がそれぞれのスペシャリストとして活躍し、色んな人々が一丸となって試合に勝つ、何かを成し遂げる気持ち良さ。ただ、健二と夏希の関係や学校での立場についての描写はもっと欲しかったかな。あの2人は物語の軸にしては弱い。このキャラの薄さは結構大きな欠点だったりする。 物語自体の完成度や面白さとか衝撃度は『時かけ』の方がだいぶ上なんですが、『時かけ』以上にまたあの世界観に浸りたいという思いが強いのでちょっと甘めに9点とします。 ・・・うーん、今作も『時かけ』ももう一回観直してみたんですが、やっぱりすごく惜しいんだけど8点にします。『時かけ』と比較しての点数になってしまって良くはないのですが・・・。 【Sgt.Angel】さん [試写会(邦画)] 8点(2009-08-02 00:21:42) (良:5票) |
7.《ネタバレ》 MP3を例に挙げると、昔は、パソコンの知識をある程度持っている、いわゆるオタクな匂いのする人達しか知らない代物たったけど、今では、外に音楽を持ち歩いている人には当たり前のように普及しています。音楽界の商業としても成立してます。この映画では、OZという仮想空間が人々の生活に密着し、浸透しています。今で言うとmixi・Twitter・セカンドライフのようなSNS、何でも支払いできる携帯電話・スイカ、免許証のICチップの中の個人情報などでしょうか。最初はMP3のように、ある一部のコミュニティ内だけの代物だったとしても、時代の流れに切磋琢磨され角が無くなり、本当の輝きが見えた途端、瞬く間に全世界に浸透していきます。最近のアップル社の革新さのように、急速に。OZの世界観は、そう遠くない未来のように感じさせます。そしてその未来に対する警鐘が、この映画のテーマとして前面に出ています。でも、そんな便利そうなOZに対して正反対なポジションにいるおばあちゃんの存在が、強く心に残る映画でした。いくら最先端な技術にどっぷり浸かっていても、人として忘れてはならないもの、無くしてはならないものがあるんだよ、っていうこと。おばあちゃんのネットワークの多さ、そして太さは、伊達じゃない。そう簡単に誰でも気軽に作れるもんじゃない。そんな素敵なおばあちゃんの背中を見て育ってきた家族たちが、いざ仮想空間の中でピンチを迎えた時、見ず知らずの人達が協力してくれるんですよ。ちゃんと引き継がれたんですね。ちょっとしか面識の無い健二にでさえ、おばあちゃんの心がしっかりと引き継がれていましたね。結局、バーチャルでもリアルでも、人の心が伝わる伝わらないって部分は、同じってことなんですね。いつの間にか自分もおばあちゃんの家族の一員になったかのような錯覚がありました。清々しさが残る2時間でした。 【VNTS】さん [DVD(邦画)] 8点(2010-04-23 02:58:14) (良:3票) |
《改行表示》 6.《ネタバレ》 普段観ないんです。アニメ方面は。銀河鉄道999とか火垂るの墓とかチェブラーシカぐらいしかコメント書いた覚えないんですが。でも、ある人が観てらっしゃったんで 釣られて観てしまったんです。(魚かおまえは) でもそれは失敗でも後悔でもなかったさ。嬉しい誤算となってましたさ。いや、らりほ♪ で、ゴボウのように線の細い人間たちのキャラクターに至っては別にナンって思いは無いんだけど。アバターワールドのキャラクターに至っては敵キャラだろうが、雑魚キャラだろうが、ほぼ素敵☆ ホントどいつもこいつもビックリするほど自分基準のストライクだったんですよね。いや、ホント。 あと、そういえば、敵キャラ最後の黒いやつ(名前覚えてないがな 知らんがな) そう、あのアカウント集合体だかなんだかだって言ってたアレですが、よく見りゃ気色悪いんですが。まあ怖いのなんのって。わたしゃノロイ様を思い出してしまいましたよ。『ガンバの冒険』の。 ※アニメ史上最凶の悪役と言われる『ノロイ』をご存知でない方はコチラを参照。⇒ 【 http://www.h4.dion.ne.jp/~kakumei/moeanime4.htm 】 良い子のみなさん 見ても怖くてオシッコちびらないように ^^; 【3737】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2010-12-07 22:39:51) (良:1票) |
《改行表示》 5.細かい設定とか、無理があるとか、そういう事はこの映画の言いたい事ではない気がします。 理屈っぽい人は嫌かもしれないですね。 素直におもしろかったし、ちょっと感動しました。 ただヒロインがもっと魅力的だったらもっと良かったのになあ。 【bokugatobu】さん [映画館(邦画)] 8点(2009-09-04 19:35:15) (良:1票) |
《改行表示》 4.え?なんで皆そんなに酷評なの? 普通によかったよ。3回くらい泣きそうになったしね。 声優どうのいってますが、それを内容がカバーしてましたよ。 8点です。 【norainu】さん [映画館(邦画)] 8点(2009-08-13 22:50:38) (良:1票) |
《改行表示》 3.《ネタバレ》 同監督の過去作品「ぼくらのウォーゲーム」と殆ど同じ展開なのは笑ってしまった。ここまで同じなのは狙ってやっているのだろう。そして確実に「ぼくらのウォーゲーム」より面白くなっている。 親戚一同の雰囲気がとてもいい。 気になったのはデジタル世界の出来事がどうしても絵空事にしか見えないということ。現実世界とリンクしている設定なのだが、どうにもゲームをやっているようにしか見えなかった(笑)。それと主人公は影が薄すぎる!ヒロインは都合がいい女だし!カズマあたりを主人公にしたほうがよかったんじゃないか?あ、それだと「ぼくらのウォーゲーム」になるか 【ふじりんご】さん [映画館(邦画)] 8点(2009-08-06 14:49:22) (笑:1票) |
《改行表示》 2.本当に面白い! OPが終了するまでに上田に連れて行かれ、あっという間に観終わる。 登場人物が多く、それぞれのキャラが立っているうえ、各人見せ場があるため 多少消化不良になってはいるが、それでも十分楽しめる。 「時をかける少女」でもそうなんだけど、あの入道雲少しずつちゃんと動いてるんだよねモクモクと。 私は「鉄コン」も「ポニョ」もかなり気に入っているので 宮崎を越えたなどという評価はしたくないけど それぞれがまた次にもっと面白いものを見せてくれる事を期待しています。 【カーヴ】さん [映画館(邦画)] 8点(2009-08-05 08:27:39) (良:1票) |
1.《ネタバレ》 これが今どきのアニメか~!と膝を打つ素晴らしさ。前作『時かけ』は少々腑に落ちない出来だっただけに、今回は凄い!スタジオジブリもうかうかしてられないな。バーチャル世界でのサイバーテロ(と言っていいのかな?)が現実世界に侵食し、世界滅亡の危機が訪れる。そんな中、田舎の旧家で大祖母の誕生祝に集まっていた一族(と無理矢理巻き込まれてしまった主人公)が一致団結してその危機に立ち向かう。負け戦だと分かっていても人には戦わなければならない時がある。あんたならできる。「まだ負けてない!」ストレートに響く台詞の数々に涙が止まらなかった。ネットショッピングやオンラインゲームが当たり前の世の中、バーチャル世界に依存する危険性を説くと共に、ヲタクを礼賛し、人と人の繋がりに深い信頼を寄せる監督の想いが心地よい。マイベスト・アニメが『海がきこえる』の自分にとって、主人公とヒロインの淡い恋愛モードも甘酸っぱいカルピス味でグッときました。あえてマイナスポイントをあげるとするなら、ストーリーを分かり易くするための配慮なんだろうけど、格ゲー風の展開が多かったこと。花札や暗号解読といった知能戦だけに絞ってほしかったな。 【フライボーイ】さん [映画館(邦画)] 8点(2009-08-04 09:27:06) (良:1票) |