4.普段はセガールがやってるアクションを演技派のリーアム・ニーソンにやらせたという、本当にそれだけの映画なのですが、この意外な組み合わせが実に良い味を出しています。物語は直球勝負で何の捻りもなく、セガール辺りが主演していれば誰からも見向きもされない程度の話です。主人公の思惑通りに話がぽんぽんと進む、ご都合主義の塊のようなアクション映画なのですが、これを演技派俳優にやらせることで映画全体に妙な説得力が漂い、話の弱点がうまくカバーされています。アクション映画がある種の説得力を持てば、もう怖いものなしです。見ているこちらは、ひたすら突き進む主人公を応援し、悪人をバタバタとなぎ倒していく様に拍手喝采していればよし。かなり熱くなりながら見入ってしまいました。ここまでシンプルに燃えさせるアクション映画は久しぶりです。この脚本にこの俳優、ベッソンのヒットメーカーとしての慧眼には脱帽なのです。。。ベッソンは話を複雑にしすぎることもせず、ニーソンを得たからといってドラマを過多にすることもなく、派手すぎる見せ場も加えず、この手の物語に調度良い温度感を保っています。この判断力も、実は凄いのではないでしょうか。振り返ってみれば、本作は枝葉をつけようと思えばいくらでも付けられる話でした。ニーソンの親子関係然り、警察とヤクザの癒着関係然り。しかしそういった「おいしい部分」にはわき目もふらず、ひたすらにエモーショナルなアクションを追求した本作の禁欲的な姿勢も、大いに評価すべきでしょう。とにかく、アクション映画が好きな方には絶対におすすめの一本です。ここ数年で最高のアクション映画でした。 【ザ・チャンバラ】さん [ブルーレイ(吹替)] 9点(2010-06-10 21:50:52) (良:4票) |
《改行表示》 3.《ネタバレ》 元ジェダイマスターのクワイ=ガン・ジンが宇宙の正義を守る為ではなく、ダディとして娘守る為に滅茶苦茶やります。 元CIA工作員として家庭を顧みず家族を犠牲にして働いたツケなのか。妻とは離婚し娘とは離れ離れ。 時が経ち、元妻は絶倫豪族のような禿げた大富豪と再婚し、自身は引退しその日暮しの生活を送る今、 楽しみは美しく成長した娘を見守ることぐらい。 17歳の誕生日に購入したカラオケセットは元妻に駄目出され、元妻の再婚相手にはプレゼントの差を見せ付けられ。 と、ここまでは冴えないダディのプロローグ。。。 昔の仕事仲間から日雇いで歌姫のボディーガードのヘルプを頼まれ、悪漢を取り押さえた辺りからフォースの力を感じ始めます。 頭の軽そうな淫売金髪従姉妹とのフランス旅行を、娘に泣きつかれて許してしまったことから悲劇は起こり、、、 ダディとの電話中に人身売買組織に拉致されてしまう自体に!ダディはクールに怒りの炎を燻らせ単身フランスへと乗り込む・・・。 ダディ敵にしたらヤバイです。 元CIAの経験や人脈を生かし、娘の携帯から聞こえた内容からドンドン犯人を追い詰めて行きます。 芸術の都パリを舞台に基本、盗む、脅す、破壊するは当たり前。 途中に会った悪い奴は拷問されるか殺されるか。 無関係な人は殴られるか撃たれるか。 終わってから気付いたんですが、出てきた悪い奴は一人を除いて全員殺されてます。 ちなみに残った一人は生き地獄。(結果的に多分死んでる?) やり過ぎで若干引くようなダディの行動も途中からは楽しくてしょうがないです。 サスペンス調のはずなのに、ダディ暴れる度に映画館では微妙に楽しくて浮かれた空気が流れてました。 ラストのアメリカに帰国して何事も無かったかのように振舞っている姿(それどころか若干清清しい)は、 表では笑顔を振りまきながら、裏で大量殺人をしているサイコ野郎を彷彿させます。 多分娘は自分が助かる為に多数の命が散ったことを知らないはず。 将来「娘さんをください」と頭を下げにきた奴は、頭を上げた瞬間額を打ち抜かれることになるでしょう。。。 【ひで太郎】さん [映画館(字幕)] 9点(2009-09-04 15:37:50) (笑:2票) |
2.《ネタバレ》 一見情けないダメなオジサン でも他の方も仰せのとうり警備の場面で「おっ!?」と軽く思わせといて… 能天気でイラつくほどバカでおつむの弱い友達が突如さらわれたところから戦闘モードスタート! このへんの展開はうまいなぁ。 前半のやるせなさ、、、カラオケマシーンVS馬(あいたた~~)…今思えばここらへんから主人公に完全に感情移入全開(笑)…などぶっ飛び!! まあ、それなりにこういう無敵モード系映画(?笑)観てきましたがこれは強い!強い!!強い!!! おまけにホントにプロ的な身のこなしにあ然 ってか何人殺してんの? 一瞬セ○ール様を思い出しましたが(苦笑) 凄まじい戦いっぷりに正直衝撃&エキサイティングでした ※いやーーーやっぱ外国怖えぇぇ 海外に行く時は気をつけなきゃいけませんなマジで 【Kaname】さん [DVD(字幕)] 9点(2010-03-04 21:17:30) (良:1票) |
《改行表示》 1.《ネタバレ》 これはあまり『24』と関連させて観ない方がいいですね。というのも、そんなのなくても充分に痛快で面白い。おそらく娘の名前がキムだったり、父親の職業的にも『24』と合わせてキャンペーン張りたかったんだろうけど、これは日本の制作会社の完全な蛇足。大きなお世話ってやつでした。タイトルも原題は全然違うしねー。 とは言いつつも少しはテレビCMに影響されて観に行った『96時間』。冒頭はリーアムパパに対して、生活はくたびれてるし母娘からの扱いも相当ひどいし、大変ヘタレな父親という印象でした。そんな視聴者の見方が徐々に変わってくるのは、リーアムパパが有名歌手を悪漢から見事に守ったあたりから。「おい、けっこう武闘派じゃねーか」と多くの観客は思ったはず。 そして冒頭の印象は、誘拐の危機に娘から電話を受けたあたりから徐々に変化を見せ始めます。それが180度変わるのはピーター君という具体的なターゲットを捕らえたその時から。リーアムパパはジェットコースターばりに攻撃的に変貌していきます。そこからの展開の早いこと早いこと。これがジェイソン・ボーンシリーズとか、『レオン』とかならあいまあいまに女優とのラブストーリーを絡めてきたりするんですが、そんなの一切無し!!追い詰めて、殺す。追い詰めて、殺す。それが娘を助け出すまで続きます。 ほんとう、こんなパパを敵に回して犯罪組織のほうがお気の毒って感じですね。窃盗、脅迫は当たり前。知人の嫁さんは撃つわ、拷問はするわ。件のエッフェル塔破壊宣言はブラフではなかったようです。 この事件の後、家庭内でのリーアムパパの地位は不動のものになったんでしょうね(笑)。自分が正しかったことが証明されても傲慢にならずに、家庭に大してはあくまで紳士であったリーアムパパが好きになりました。 【TANTO】さん [映画館(字幕)] 9点(2009-08-31 16:26:29) (良:1票) |