5.3Dに関しては確かにこれまでの3D映画とは桁違いの出来と言えよう。でも黒い3D用メガネはその黒さゆえに相当画面を暗くしてしまい部分的に見にくいところがあった。かといってメガネを外すと当然黒メガネを考慮した画面は眩しすぎるくらいに明るい。3D映像に関してはまだまだ改善の余地ありかと。とりあえず3Dは無視して評価しようと思うのだが、それでもやっぱり映像が凄い。地球とは違う風景をなんの違和感も感じさせずに実写として画面に映し出す。これは素直に凄いと思う。巨大な枝の上を進んでゆく画づらが遠巻きにとらえられる。CGだからどこからとらえた画だろうが撮れるんだけど、しっかりとこの画を選んでいるってのがいい。空中戦の大俯瞰だってそう。空から落ちてゆく体を大きな葉が受け止めてゆくアクションシーンもそう。いい画、いい繋ぎを見せている。もちろん3D用画面ゆえか陰影に乏しいってのが決定的にダメで、夜の森の怖さが全く表現できていなかったりするのは絶望的ですらあるんだけども、それでも見たこともない「凄さ」がこの映画にはあって、それは映画の凄さではないかもしれないけど「凄い」って思ったことには変わりなく、その感動はこの映画の欠点を補うには余りある感動だったんじゃないかと思う。 【R&A】さん [映画館(字幕)] 7点(2010-03-23 18:45:37) (良:2票) |
《改行表示》 4.《ネタバレ》 映像は確かに凄い。CGの質も素晴らしいし、風景の圧倒的なビジュアルも驚嘆に値する。 でも、鑑賞し終わったあと一番最初に思ったのは「これ何てもののけ姫?」だ。 環境問題と人類の関わりというテーマについては他のレビュアーの方も 触れていらっしゃる様に、プロットがよく似ている。 だが、こちらの方がステレオタイプで底が浅い。そう考えると宮崎駿監督は ジェームズ・キャメロンより凄いのかな?とも思ってしまった。 もうひとつ、開拓者と原住民の対立というテーマでは新大陸にやってきたヨーロッパ人が 資源を搾取し、原住民を虐殺していった歴史物語を仮想の世界で描いてみたともいえる。 現実では、神の救済は無く、現地の文明はヨーロッパの文明に淘汰されてしまった。 だがこの映画では一応、原住民が勝利を収めて幕切れとなる。 アバターはハッピーエンドで良い。こうでないと後味が悪すぎる。 しかし、そうなっていない現実を思うとなんともやりきれない気持ちになった。 主人公の成長についてはあまり共感できなかった。 異民族との交流によって赤ちゃんから大人へと成長する物語だよということを 実際に言葉を使って説明してしまっているのが最悪だ。 ネイティリはしきりに「赤ん坊みたい」を連発しているが、 3ヵ月後には成人の儀式である。 なんだかどっかのTV番組でやっている、世界の僻地の原住民と 1週間くらい生活し、なんだかわかった様な気になって涙でさよならするみたいな 薄っぺらいドラマだ。他のテーマに比べると非常に出来が悪い。 しかし、それらを補って余りあるほどの映像と演出で最後まで観れてしまう力があるのは間違いない。お勧めかお勧めでないかと問われれば、間違いなくお勧めである。 よって採点表にしたがって7点献上です。 【おなや】さん [映画館(字幕)] 7点(2010-03-07 01:02:22) (良:1票) |
《改行表示》 3.表現されている以上の世界が設定としてその背景に隠れている、というのは、『機動戦士ガンダム』の「一年戦争」に代表される(戦史としての)メタ物語の典型であり、仮想現実的なキャラクター世界の手法そのものである。『アバター』も同じで、それが多くの人に今熱狂されている「世界観」というものだと思うけど、僕にはそれが模造的であるが故に映像としてもアカル過ぎて、陰影を感じない。全てが計算された「世界観」の一角のみを映像で示してみせる。それが設定としても映像としてもあまりにも「浅い」と感じるのは何故だろう。おそらくそれが自然ではない、人工の模造的映像の限界であり、設定そのものがデータベースからの類型としての演繹に過ぎないからなのだろう。そこに自然という驚きや想像力を超えた迫力が無いというのは、全てが所詮は数値変換の産物に過ぎないということが透けて見えるからなのだろう。 今後、こういったCGを駆使した新しい映像表現はどんどん進化していくに違いない。しかし、それはどうにもアカルすぎるのだ。(僕らのミライと同じで) 「明瞭な色分けは、それこそ仮想世界にのみ可能なのだ。現実は単純ではない。多層的で多面的だ。曖昧で不可分だ。ちょうど今日の天気のように。晴れでもないが雨でもない。曇りかと思えば日が差し込む。この曖昧さは、人の営みの実相でもあるはずだ」-森達也『東京番外地』- 上記は、正常な精神と「精神病」との間の差異についての森達也の言説である。 あえて言えば、『アバター』は精神的に正常にすぎる、そういう映像に思える。だから退屈なのだ。 と、ここまで書いて、僕が『アバター』を退屈だと思うのは、TVゲームを全くやらないからかもしれないと思った。ゲーム空間がこれまでどのように進化してきて、全面CGの『アバター』がどれほど凄いのか、歴史的にも技術的にもいまいちよく分からないのである。あしからず。 【onomichi】さん [映画館(字幕)] 7点(2010-03-05 00:37:03) (良:1票) |
《改行表示》 2.《ネタバレ》 タイトル以外予備知識なしで鑑賞。 ストーリーはキャメロンらしくなく、どこかで観たような感じで不満が残る。 面白かったけど日本アニメの影響を受けすぎてるって感じがした。 女パイロット・トゥルーディが海兵隊を裏切った理由は演じていたのが、ミッシェル・ロドリゲスだから。それ以外の理由はないが、ロドリゲスファンとしてはうれしい展開。「これが私の機体」の初登場時に死に様まで予想できてしまった。決戦時のブルーのペインティングは思わず拍手だが、顔だけじゃなく機体にまでやっちゃうから大佐に追いかけられた。味方であるパンドラ星の生き物は不思議な力で見分けてくれそうな気もするし、戦闘機は自分以外敵なんだから、何もしない方がカモフラージュになったんじゃないの。二十年前のキャメロンファミリーなら、この役はジャネット・ゴールドスタインあたりの役なんだろう。 もう一度みたいと思う作品。 パンフにミッシェル・ロドリゲスが2カットしか写っていなかったのが減点1. 【ねこちゃん】さん [映画館(字幕)] 7点(2010-01-04 21:47:19) (笑:1票) |
《改行表示》 1.《ネタバレ》 遊園地でジェットコースターに乗っているカンジ。 落っこちる体感とか面白かったです。 これからはどんどん3Dに移行して行くのでしょうね。 でも私としては刹那的体感よりも、しみじみ感動する脚本、深い考えや手作り感覚があるものが好きです。 時代に逆行するかもしれませんが、脚本の良い作品を今年も応援していきたいなと思いました。 【たんぽぽ】さん [映画館(吹替)] 7点(2010-01-03 19:20:30) (良:1票) |