《改行表示》 7.《ネタバレ》 妹が姉の治療のために犠牲になることを拒否。訴訟を起こされてテンパる両親の動揺が伝わってくる。 特に母親は長女を助けるために何でもしてきた。抗癌剤で髪を失って嘆く長女のために、躊躇なく自分も髪を剃ってみせる。まさに母の愛は海よりも深し。それだけに次女の反逆は晴天の霹靂だっただろう。 その妹の突然の反逆の隠された真相が良かった。ラストも絵空事のハッピーエンドや悲嘆に暮れるバッドエンドではなく、さらっと現実的なのがいい。 【飛鳥】さん [DVD(吹替)] 6点(2017-11-30 22:11:10) (良:1票) |
6.《ネタバレ》 現実にこういう家族が存在して、そういう治療法への警鐘でもあるのかな。 誰かの命を救うための「人」を生み出して、その命を使うべきではないって。 キャメロン・ディアスは役柄をよく理解していますよね、自分が娘を失うのが耐えられないから苦しめても生かそうとする母親で、「スペアの子」への愛情は少なめっていう。 アビゲイル・ブレスリンのシリアスな演技も見られたけれど、ケイト(ソフィア・ヴァジリーヴァ)の短い人生でも楽しい思い出もできたから、もういいのっていう感じが心に残りました。 ケイトの尊厳死の方にシフトして、(ポスターになっている)サラとアナの関係の方はぼやけてしまったのが残念。 思い出アルバムももっと手作り風だったらよかったけど、デザイナーさんが作ったとわかる小奇麗さ。 ラストを原作と変えたそうなのは潔いと思います。 下手に希望を持たせるとかえって残酷な場合もあるし、命にしがみつくだけが愛情ではないと思うので。 【レイン】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2012-07-07 07:00:03) (良:1票) |
5.《ネタバレ》 臓器提供を拒否して提訴した後も姉妹は仲が良く、見事に割り切って接していることが不思議でした。やはり異国の方々のメンタリティは理解できないなぁ、と思っていたらオチがありました。仕組まれた裁判だったとは言え、それが契機となって夫婦・兄妹・親戚・法廷関係者がタテヨコナナメに家族の繋がりを反芻する流れには無駄な描写や無理な押し付けが無く、じっくりしっとり描かれる。共感する部分はたくさんありましたが、テーマは母親のスタンスですね。本作は突き詰めるなら、母親の子離れの話でした。私は、人は究極的には自分の為に生きる存在であると思っているので、たとえ家族と言えどもドナーになることを当たり前のように考えていた母親の認識は認めたくありません。でも、否定もできない。理由は単純で、もし子供の頃の私が白血病に罹っていたら、私の母親もキャメロンみたいになったと思うから。いや、容姿の話じゃないですよ。子供の命を救うことを全てに優先させるって意味です。この命題には答えが出ない。病人である姉が最も冷静に事態を見つめていたことが、この作品の救いになっていました。本作のテーマは「母の愛情」の糾弾ではないので裁判の判決は控えめに表現されていましたが、実はガチンコの法廷ものに転んでも違った意味で考えさせられる良い映画になったと思ったのでした。 【アンドレ・タカシ】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2010-12-08 02:17:21) (良:1票) |
4.《ネタバレ》 アナが訴訟に踏み切った本当の理由を知ったとき、悲しく、胸に迫ったが、それならもっとほかの方法があったんじゃないかと思った。結局、ケイトの死の直前の、一番家族が心をかよわせて安らかに過ごしたい時期に裁判でもめてしまい、険悪な雰囲気で過ごしてしまった。そんなことにならない方法があったと思う。もし真実が明らかにされなかったら、アナは一生心の重荷と母からの憎悪を背負って生きていかなければならなかったはずだ。また、アナをケイトのスペアパーツとして人工的に創り出して利用した母から、アナへの心からの謝罪が聞きたかった。ラストシーンで、アナに複雑な表情で愛情を表現する母が映っていたが、彼女はどんな思いでアナを見ていたのだろうか。アナに誠実な愛情を持てるようになったのだろうか。それとも、ケイトと同じ遺伝子を持つアナに、いつもケイトの影を見続けているのだろうか。そんな疑問を残しながら映画は終わる。せめてもの幸いは、アナがそんなことにこだわらずに生きていく強さを持っていることだ。 【チョコレクター】さん [CS・衛星(吹替)] 6点(2010-10-29 12:09:01) (良:1票) |
3.《ネタバレ》 私も時々ウルウルしたくらいなので周囲はくしゅくしゅと鼻をかむ音ばかり。泣かせる映画ですががいわゆる「お涙ちょうだい」とは少しレベルが違う感じ。入り口は訳ありな出生の妹が臓器提供を拒否して親に対して訴えを起こすという深刻そうなテーマから入りますが、後半は姉を中心としたかなりソフトな方向に振れていきます。冒頭「これはハードな内容か」と身構えた者からするとやや腰砕けの感も否めませんが役者がうまく、演出もうまいのでうまくだまされた感じでそれなりに納得。妹の出生からするとこの様な展開は考えにくいとか、いくら何でもこの母親はおかしいとか思うところはあるのですが難しいことを考えずに素直に観れば感動できる作品。ベッキーみたいな妹と痛々しくも穏やかな姉、意外やキャメロンよりおいしい役まわりのお父さん、悪人が一人も出てこない映画で鑑賞後の印象はさわやか。 【ことひき】さん [映画館(邦画)] 6点(2009-10-23 18:26:03) (良:1票) |
2.《ネタバレ》 姉の命を助ける為に親の都合によって利用され産まれてきた妹、母親の愛に飢え、本当の愛を知らない妹の辛さ、一方で姉も姉で辛いのは観ていてよく解る。一人の命を救うために犠牲者扱いされるようにして産まれてきた妹、この二人の間で揺れる母親の気持ちなどよく描かれているが、それでも何かしっくりとこない。生きることの喜びや生きるってことの素晴らしさ、家族同士であれ、時には母親をも告訴するほどの妹の辛さなど、色んな事を考えさせられるよく出来た作品だけど、この点数が限度なのは母親の病気の姉に対する愛と同じぐらい妹にも愛情を注いでいれば、こんな事にはならなかったと思ってしまうのと、妹を犠牲にする姿が余りにも辛すぎて、私にはこれ以上の点数は付けられません。最後にこの映画のタイトルの「私の中のあなた」とは姉の妹への思いと妹の姉への思い、その両方に対する母親の思い、それこそが正に「私の中のあなた」を意味しているのであろう! 【青観】さん [映画館(字幕)] 6点(2009-10-17 17:49:58) (良:1票) |
1.《ネタバレ》 ええ、もちろん泣きましたとも!!この映画!!催涙度のみで言えば、今年ナンバーワンの作品かもしれません。常々自分の涙と下半身には節操なしだと思っているので、散々グシュグシュになりながらも、映画としての評価はこの点数にとどめさせて頂きます。要するに「泣ける」映画イコール、少なくとも僕にとって佳作止まりの「素晴しい傑作」にはならなかったわけで・・・。なんつーか・・・、ちゃんと真っ当な人生を歩まれている方には、絶対的に支持され、評価も高くなる作品ではないかと思います。わき道に逸れて、最早正規の軌道に戻し難い「非家庭的」人間にとっては、自分が欠落人間の烙印を押されてるみたいで、ポロポロ涙ぐみながらも、疎外感というか、終始非常に居心地が悪い気持ちを味わう結果に。主役キャメロンより、「リトル・ミス・サンシャイン」のアビゲイルちゃんよりも、場をさらったのは長女ケイト役の少女の、まるで「菩薩」のようなぶ厚い唇。人生を達観した境地の人間の表情っていうのは、まさにこの映画のクライマックスの彼女みたいな表情なのではないんだろうか?すっかり肥えたアレック・ボールドウィンや、久しぶりに観たら、往年の大女優べティ・デイヴィスに面影が似てきたジョーン・キューザックら、大物脇役のキャラが結構深くまで掘り下げられているのに、肝心の父親と失語症の長男の描き方が少々喰い足りない。元弁護士という役柄はともかく、ご贔屓キャメロンの初の三児の母親役はなかなかサマになっていました。もういい加減、ルーティンなラブコメの主役は卒業して、こういう役柄にシフトしていった方が良いんじゃないかと思いますね。 【放浪紳士チャーリー】さん [映画館(字幕)] 6点(2009-10-13 16:42:42) (良:1票) |