52.ストーリーは難解。オスカルの奇声は不快。 【Miranda】さん 4点(2005-01-07 23:10:32) |
51.僕はもともと魚を見るのが苦手でして、こいのぼりにすら恐怖を感じるほどなんです。そんな僕ですからこの映画の生臭さは見るに耐えないものがありました。 オスカル少年は不幸だと思う。まず、親父が二人もいるなんて最低である。しかもポーランド人とドイツ人だなんて。母も母で、子に不倫を目撃させちゃあだめでしょ。他にも目の前でうなぎをさばかれたりだとか、サイテーの漁を見たりだとか。虐待といっても過言ではない。このようなR18指定を数多く見てしまった子供は、オスカルのように歪んだ子供になるのだろうか。やはり子供は健全に健やかに育てなければかわいそうだ。 ナチの集会がいつの間にかワルツになってしまうところが面白すぎました。 |
50.社会人を20年以上もしていると、この映画を思い出し、太鼓叩いて、”キェーッ”て叫んで、事務所のガラスを割りたくなることがある。 この映画、淀川長治さんが大好きな映画だったよ。昔々そのまた昔。毎週、深夜ラジオで、淀川長治さんの映画解説番組がありまして、この映画の解説の熱弁は今でも忘れやしゃせんぜ。この映画の少年と淀川さんがオーバーラップしてショウガナイのでござんす。二人とも大人になることを自分の意思で止めちゃったわけで。.....長い映画でござんすが、そこのお若いの。是非是非、ご覧あれ。 【atusiya】さん 10点(2004-11-30 00:20:50) (良:2票) |
49.3歳で自ら成長を止め、太鼓を叩きながら冷たい視線を送りつづけるオスカル、別名エロ探偵コナン(見た目は少年、性欲はオトナ! むしろクレヨンしんちゃんに近いか?)。この「冷たさ」のせいで、本作には、「グロテスク」「アブノーマル」といった言葉より「残酷」という表現の方が合う気すらいたします。映画全体をインモラルが貫き、敢えて「調和」には背を向け続けるかのよう。生れた瞬間から世界を冷静に見続けるオスカル。肉体的成長を止めた彼とは対照的に激しく迷走する大人たち。しかし彼もまた時代に飲み込まれざるを得ないのだが・・・。また本作、特異な音楽も忘れがたいものがあります。行進曲のリズムをオスカル少年の太鼓が狂わせてしまう場面、あるいは、母がレコードの音楽にヤケクソにピアノ演奏と歌をかぶせる場面(一種のヘテロフォニーだ!)、などにおける、不気味な音のカオス。やはり「調和」とは一線を画し続ける、不思議な映画です。ところで、その後のオスカル君の消息ですが、何でも、道頓堀「くいだおれ」の前で今でも太鼓を叩きつづけているらしいんです(んなアホな)。 【鱗歌】さん 9点(2004-11-24 00:21:02) (笑:1票) |
48.これほど理性の無い作品も珍しい。形こそ違うが時計じかけのオレンジといい勝負である。もう映画全体がシュールであり折れそうなほど曲がっている。とんでもなく歪んでいる。それが芸術的にさえ思える描写。壊滅的な傑作。 【モチキチ】さん 10点(2004-10-04 04:45:18) (良:1票) |
47.ぬめぬめと温かく湿った内臓を連想させるようなグロテスクさ。観る者の生理的嫌悪を確信的に掻き立てる描写。強烈な不快感。それは表面的なグロテスク描写のせいだけではなく、もっとずっと深い所、この作品の根底に流れる何かに、心の奥の柔らかい部分を鷲摑みにされてしまったからだと思う。オスカル少年は成長を止め、刻々と流れる世界に組み込まれない異質の存在となることで、ポーランド暗黒の時代を客員的な視線で眺め記録する、客観の視点の体現者となった。つまり彼はクロニクルの叙述者であり、無意識的な道先案内人なのだ。しかし同時にポーランド暗黒時代そのものの体現者でもある。正常に成長の轍を踏まず、ある意味幼少期から少年期を丸々欠落させた彼は、まるでポーランドの“失われた時代”そのものであるかのようだ。幾層にも堆積し歪曲した不快なまでの悪意、グロテスクなメタファーで形成されたこの作品。難解ではあるけれど、根底にあるものは単純極まりない。根底にあるものは単純に、人間の業なのだ。人間は自らの業による汚辱からは逃れられない。あれだけ大人の世界を否定していたオスカル少年だって、モラトリアムの最中にあってさえ、実のところやっていることは大人と何一つ変わらなかった。触れられたくないものを、最も汚辱に塗れた手で掴まれたようだった。それは私の心の奥に一点の消せない滲みを残して去って行った。そしてオスカル少年は、結局は自ら汚辱の世界に戻って行った。それは暗黒時代の終焉であると同時に、1つの観念的な戦争における、徹底的な敗退の証明でもある。 【ひのと】さん 10点(2004-08-01 11:14:57) |
46.すごく嫌いだが、とりあえずなんか映画自体に力があるので嫌々ながらなんか知らんが見てしまう。この頃友人の間で、何か気に入らない事があるととりあえず台所の隅でイワシ缶から魚をもしゃもしゃ食うというネタがちょっと流行った。 【あばれて万歳】さん 3点(2004-06-28 10:35:19) |
45.長くて重い作品ではあるが、アイデアの面白さとオリジナリティの高さにまずびっくりする。 その点では、30年、あるいは50年に1作、出るか出ないかの凄い作品でなかろうかと、私は睨んでいる。 年数に根拠は無いが、つまりそれだけ希有で傑出した作品であるということだ。 とにかく、死ぬまでに1度は観ておくべき作品である。 【あむ】さん 7点(2004-06-13 21:36:22) |
44.いやはや何と言うか、不気味であるが決して不快ではなく、奇妙に居心地が良かった。しかし、アレは3歳じゃなかろ。印象に残ったのはオカンをはじめとする大人がセックスのことしか頭にない中で、唯一プラトニックな存在だった(と思う)マルクスが死んだ時。「むかしむかし、太鼓たたきがいた。名はオスカル。むかしむかし、玩具商がいた。名はマルクス・・・」あのナレーション、子役とは思えん。凄い。 【山岳蘭人】さん 7点(2004-04-29 20:53:25) |
43.最初は結構おもしろそうな感じやったんやけどな~。観てるうちに飽きてきたっていうか、ダレてもた。淡々としてて、長いし。別にキモイわけでもなく特別胸にささるわけでもなく。ま、途中あんまり見たくないシーンはあったけど。この映画、深いんやろねきっと。難しい映画は苦手やわ。意味をいちいち考えなあかんから。まー見方にもよるけど、超能力少年が太鼓をたたいてる映画として観たら、そんなにおもしろくなかったな。でもオスカル少年はわりと好きやで。後サーカスの団長もえー味だしてる。だから最後まで観れたって感じ。 【なにわ君】さん 5点(2004-04-21 21:54:27) |
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42.あのオスカル役の子供がこの映画の成功の最大の要素でしょう。 子供でありながら眼は大人という、まさにあの役そのもの。 【BAMBI】さん 10点(2004-04-05 16:23:14) |
41.十年ほど前に観たきりだというのに、今でも突然に、この映画のことを思い出して吐きそうになる。二度と観たくない恐ろしく不快なる傑作。 【永遠】さん 9点(2004-04-04 08:35:22) (笑:1票) |
40.きもさを追求してた 【のりまき】さん 4点(2004-03-24 02:14:52) |
39.精神的にこの映画を見る気分でないときに見てしまった。難解な映画を好んだ10代の時に見たらよかったのかな??誰にも感情移入できない。時代もわからない。でも、太鼓をたたいてキャーとガラスを割る(なぜにこんな特徴が必要だったのか??まったくわけわからん)シーンは,何度も見るうちに、最後は慣れて笑えた。ごめん、芸術わからなくて。 【kithy】さん 5点(2004-03-14 01:05:51) |
38.意識的にモラトリアムしてしまった子供が眺める大人の世界、といったところでしょうか。子供のフラットな視線を通じてみると世界はこんなにもグロテスクで、生々しくて、なのにリアルで悲しいくらい滑稽に映る。それでも人は大人になることを余儀なくされている……。叫ぶたびに目をむくオスカルがちょっと不気味でした。 【虚学図書之介】さん 5点(2004-03-09 22:12:40) |
37.正直なところよく分からないですね。ベストセラーの映画化らしいので小説版読んでみようかなって思いました。オスカル(ダービット・ベネント)の演技は見ものでしょう。レジェンド/光と闇の伝説にも出演してますね、こちらでは舞台ぽい演技してました。 【ないとれいん】さん 6点(2004-02-28 20:19:10) |
36.過剰なまでのエログロ。人を受け付けない異物感。ひとつひとつのエピソードのアクの強さが、ランダムのように見えながら実は計算されて叩き付けられる大作。楽しいとも面白いとも感動するとも云えないが、こんなに凄い映画は中々ないのも確か。リンチ作品のように、監督の作家性で生まれた作品ではない(らしい)ところがまた凄い。 【GAGA】さん 10点(2004-02-27 17:00:31) |
35.レンタルや放映などで数回観ただろうか。生理的に馴染めないし気分も悪くなるのだが繰返し観てしまうのは、作品の力強さに魅かれるのだろうか。こんな映画は他にはない。嫌悪を感じるエロチシズムもリアルなのかも知れない。 【じふぶき】さん 7点(2004-02-16 09:51:06) |
34.太鼓が何を象徴しているのか、考えながら見ていたのですが、調和や統一と言ったものへの反感、反抗する自由といったものを奏でていたのではないかという仮説を立てました。しかし、ラストは意外で、また分からなくなりました。ここでの皆さんのご意見を見て、また考えたいと思います。 |
33.味わい深いながらも、毒気の強い映画だった。にもかかわらず、再度見たいという気にもさせてくれる魅力があるのも確か! ! 狂気のナチが台頭する激動のポーランド。3歳で成長を止めた少年オスカル(D・ベネント)の視線で、醜悪な大人社会を捉えているわけですが、何が飛び出しどう展開するのか最後まで興味は尽きない。脳裡に焼き付く強烈な場面も多く、とくに馬?の頭からウナギが出てくるシーンと、母親が魚をむさぼり喰う一連のエピソードが気色悪過ぎ! ! それにしても、シュレンドルフ監督の演技指導もあると思うが、オスカルを演じたベネント君(確か10歳ぐらいの子役)の悪魔っ子的なキャラクターと好演は生涯忘れられそうにない。 【光りやまねこ】さん 8点(2004-02-15 16:14:59) |