《改行表示》 6.原作を読んでからの観賞。 やっぱり村上春樹の文学を映像化するのは無理だと感じた。 ーーーー 2024年3月 原作を約15年ぶりに通しで再読したので、映画も再鑑賞しました。(原作を20歳と35歳で読んだ時は全然感じ方が違って面白かったです) ほとんど映画覚えてなかったんですが、小説とわずかな過去の記憶を補完しあってみてました。 2時間越えなんですけど、退屈せずに最後まですんなり見ることができました。村上作品の小説は魅力的に感じるのですが、言葉で言うとやっぱり、うーん違うって感じです。 再読して好きなシーンが3箇所あるのですが、そこが映画ではなくて残念。 ①突撃隊が魅力的に描かれていないこと。 ②ミドリの父親との病室での会話が描かれていないこと。 ③永沢がスペイン語の勉強をしているところが描かれていないこと。 あとやっぱり原作でも、疑問になってるところが解決されず。 なぜレイコさんは、ワタナベと寝たんでしょうか。。 時が経って、また読み直すと気づくのかも知れないです。。。 2点→6点に変更 【へまち】さん [インターネット(邦画)] 6点(2017-12-03 13:33:38) |
5.これはちょっと無理があるのでは、、、。原作が好きで何度も読み込んだせいもあるだろうが、少し残念な気分。2冊の小説を約二時間でまとめるのは厳しいのではないかと思う。文学は文学にしか表現できないこともあるし、映画には映画のそれがある。結局、重複した部分を表現することになり、結果ときて中途半端になってしまう。映画としては首を捻るものだった。ただ、雰囲気、それは小説に通じるものがあった。もちろん、原作に近いから良い、というわけではないのだけれど。 【lalala】さん [映画館(邦画)] 6点(2012-01-15 01:38:52) |
4.観終わって、不快感が残った。恋愛偏差値の高い人しか恋愛するな、って言われてるような感じがして。恥かいて、自己嫌悪に陥って、ボロボロになりながら、掴むもんでしょう。え~い、腹が立つ! 【トント】さん [DVD(邦画)] 6点(2011-06-27 21:16:28) |
3.直子役に菊地凛子が決まった時点で原作と異にする作品なのだろうと思った。そして実際、映画の直子は原作の直子のように静かに狂ってゆかず、ひたすら生々しく、そう、まさに生きている人間の悲しみと苛立ちに満ちた狂い方を見せてゆく。トラン・アン・ユンが与えた息吹は原作から解き放たれた独自の世界を作ろうとする。しかし、、しかしだ。他方、松山ケンイチと水原希子はあの魅力的な村上春樹の世界を再現してしまっているではないか(言いすぎか?)。匂わない汗。香らない食事。どんなに激しいセックス描写があってもそれは文章でしかないという無機質な感覚。映画には向かなそうな、文章でしかない世界。それが村上春樹の世界なのだと私は思う。それを非現実的な響きを持つ、まるで読むように響く二人の声によって実に見事に春樹ワールドを作り上げている。監督もやられたクチなのだろう。この世界観に。だから独自を貫けずに二つの世界を中途半端に発生させてしまった。現実の世界と非現実の世界を右往左往する主人公というのはそれはそれで面白いのだが、現実の直子と非現実の緑というあべこべの構図にちぐはぐさを感じる。 【R&A】さん [映画館(字幕)] 6点(2011-04-19 15:32:03) (良:1票) |
2.原作のストーリーにあちこち穴があるように、映画の中にも穴は補修されずにたくさん残っている。けれど、ここは菊地凛子と松山ケンイチの芝居を、カメラワークと映像の色にものすごくがんばった監督を、素直に賞賛すべきだろうなあ、というのが第一印象。役者たちはことさらにうまいわけではないのに、うそを感じさせない裏づけのある芝居で、ぼくはストレートに胸を打たれましたよ。ただ、原作のもったいぶった、妙にペダンチックなセリフがやっぱり鼻につく。それで時々鼻白むこともありました。テレビでやってたらもう一回見ちゃうかな。その程度に気に入った一本です。 【ケルタ】さん [映画館(邦画)] 6点(2011-01-18 16:09:44) |
1.原作をほぼ忘れかけている状態で鑑賞したのが良かったのかもしれない。緑の演技の下手さに最初は辟易としたが、段々馴染んできて気にならなくなった。トランアンユンの技巧(意図的に斜めにするシーンなどなど)や映像の透明度、瑞々しさは素晴らしいと思った。大衆向け娯楽純愛映画ではなく、その点にまずほっとし、監督がこの物語をどう解釈したかが理解できた気がした。あの時代を切り取って、そして生きていくこと、成長していくことを主眼にしているのではないだろうか。直子の誕生日の時の台詞と、最後の台詞を考えれば分かりやすい。18と19の間を行き来すればいいのに、という直子と、死者はずっと17、21のままで遠くへ行ってしまう、というワタナベは明らかに異なっている。誰もが自らの「ノルウェイの森」観を基準にするが、監督の解釈を受け入れる余地は十分にあるだろう。原作を読んで5年後に観ることをおすすめしたい映画だ。まぁそれにしてもセックスシーンは中途半端過ぎて話にならない。村上春樹の生々しさが表現されておらず、口だけで濡れるだの勃起だの言ったところで下品なだけで生々しくない。そこは大いに不満だった。 【Balrog】さん [映画館(邦画)] 6点(2010-12-19 17:52:45) (良:1票) |