5.序盤の列車アクション、2度のゴミ回収、飛翔による脱出、夜間の「脱獄」のシークエンス、そして溶鉱炉へ向かうコンベアーラインの活劇。いずれも縦の構図による遠近法に立体効果を活かした極上のサスペンス演出。同時に、水平軸から垂直軸へのアクションを複合させることで共通しており、空間表現としても大変充実している。(第一作でみせた、カーアクションから一転、ロケット上昇という見事な軸転換から全くぶれていない。)
それら空間造形術といい、暗いナイトシーンが支配する「サニーサイド」保育園の構造的隠喩といい、ポール・グリモーから宮崎駿経由の継承が窺える。(冒頭の同時上映『デイ&ナイト』の主題とも通じ合う)
絶妙にデフォルメされた全身表現によって付与される人形たちの喜怒哀楽の感情と生命感。内気な少女の細やかな仕草・表情変化の豊かさ。脱出シーンの切れ味の良いパンショットやダンスシーンの見事なカッティング。溶鉱炉の赤から、夜明けの美しい光への推移。全編見所に溢れている。
そして、文字に拠らずに行為の画面で語ったラストは大したもの。 【ユーカラ】さん [映画館(字幕)] 8点(2010-09-25 23:15:07) |
4.トイストーリー1が公開された頃は自分は小学校低学年生で、家にあったビデオを繰り返し繰り返し見ていました。そんな自分ももはや社会人、アンディと同じく成長し、この映画を見るのは非常に感慨深かったです。自分が幼かった頃、お気に入りのぬいぐるみと一緒に寝ていたことを思い出して、そういえばあの人形はいつの間にか無くなってしまったな・・とか、今でも持っているお気に入りだったぬいぐるみも埃まみれだな。。とか、自分に置き換えて見てしまいました。小さい頃からの友達のような登場人物たちに感情移入して、すごく切なくなりました。いつか将来、もし自分に子供が生まれたら、シリーズを通して見せてあげたい、と思う作品です。 【Fay】さん [映画館(吹替)] 8点(2010-08-15 19:30:11) (良:2票) |
3.とても良く練られたいい話でした.私は「いい話」を体験できれば,実写映画,アニメ,テレビドラマ,マンガ,小説,どれも全く区別せずに味わえる方なのですが,あえてアニメに拘るとすると,カリオストロやラピュタといった初期の名作を除き,ジブリは完敗でしょう.でも日本にはベクトルの違うすばらしい作品がまだまだたくさんあり,他の追随を許さないという点では,全くあわてる必要はなく,この作品だけでその牙城が揺らぐことはあり得ませんのでどうかご安心下さい.(まわりくど~く誉めてるつもり・・・) 【マー君】さん [映画館(吹替)] 8点(2010-08-03 22:36:37) |
2.3D吹き替え版で鑑賞。これまでパート1のみ遙か昔に鑑賞。そんな人でもバッチリ楽しめる作品に仕上がっている。何という内容ではないのだが、子供から大人までハッピーな気持ちにしてくれる万人向けの良作。 【Keicy】さん [映画館(吹替)] 8点(2010-08-02 19:31:01) |
1.二度ほど館内に響く大声で笑ってしまいました(恥ずかしい)。妻は母親の心情で泣き、10歳の息子も全編楽しんでいました。成長段階に合わせておもちゃは変わるものだし、いらなくなったおもちゃをフリーマーケットなどで処分することもある我が家では、今回の話の成り行きには途中からちょっと不安でした。けれど、ちゃんと必要とされる所で大切に受け継がれてゆくラストにホッとしました。小さな子供だった頃のアンディの顔が1~2作目とすると違っていて、なぜ変える必要があったのか疑問。お母さんは1から毎回別人みたいに変わるし。気になったのはそれくらいかな。その分、ウッディが単身で遭遇する女の子のキャラがとても可愛いです。2から登場した元気な子犬が、だらけて太った中年犬になってるのも微笑ましかったです。いつもウッディに色っぽく絡んでいたステッキとドレスの陶器人形は手放されたのか割れたのか今回は降板。バービー人形のボーイフレンドとなるケンの歩き方が笑えるし、彼のギャグには子供には分からない大人向けのギャグもあって、ちょっとした驚きでした。パニック映画なみのクライマックスもなかなかでしたし、エンディングに流れるスペインバージョンのテーマソングもウケました。はやくDVDで再見したいです。3Dで見ましたが、とくに3Dの必要ないかも。 【だみお】さん [映画館(吹替)] 8点(2010-07-20 13:21:30) |