5.今年、「断捨離」なんて言葉が話題になった。自分と物との関係を見直して、暮らしや人生を調えていくプロセスのことだそうだ。 人間は、その人生をまっとうしていく中で、様々なことを取捨選択している。 その最初の選択が、実は“おもちゃ”に対してのことなのかもしれない。
もちろん僕も幼少期にはたくさんのおもちゃで遊んだ。お気に入りは、トミカのミニカーや、ダイヤブロックの人形で、この映画の冒頭と同じように、“彼ら”を駆使してひたすらに空想の世界に没頭した。
でも、29歳になった現在、当時遊んだおもちゃで現存しているものは、ほぼすべて無くなってしまった。 どこかで無くし、誰かに譲り、そして捨てたのだろうと思う。
普通、記憶にも留まらないその「選択」を、この映画は最上のエンターテイメントをもってして物語る。
大学生になる“持ち主”が、自分たちをどうするのか。 大学生活に連れて行ってもらえるのか、屋根裏の物置に追いやられるのか、保育園に寄付されるのか、捨てられてしまうのか……。 そこからおもちゃたちのアドベンチャーが始まる。
ピクサーの魔法によって文字通り魂が吹き込まれた“ウッディ”をはじめとするおもちゃたちの躍動感と感情が凄い。 人間たちが現れ、ただの“おもちゃ”として振る舞う様にも、しっかりと感情が滲み出ている。
エンターテイメント性溢れるアドベンチャーを経て、おもちゃたちは、自分たちが持ち主に本当に愛されているという「幸福」を知る。 そして、おもちゃたちが選んだ自分たちの進むべき道。その「選択」が素晴らしい。
何かとの大切な“つながり”は、避けられない“別れ”があってはじめてその真の価値が見出されるものかもしれない。 あまりに愛くるしいこのおもちゃたちの映画に、そういうことを感じた。 【鉄腕麗人】さん [ブルーレイ(字幕)] 9点(2010-12-30 02:20:55) (良:3票) |
4.大好きなピクサー作品の中で 唯一のシリーズもの。 擬人化する現実味のない作風をディズニーが 作らせようとするが、 ピクサーがしたいことは そうじゃないとぼくは信じている。 ぼくらが気づいていないだけで 彼らはぼくらの知らぬ間に動き出し、 友情を育み、愛に生き、 幸せを求め、 人と同じように悪戦苦闘している、 そう思えることが ファンタジーの醍醐味だと思う。 だからぼくらは気付かされる。 幼い頃に遊んだ ウルトラマンの人形、 迫力満点の100/1ゴジラ、 合体する戦隊ものおもちゃ、 ぼくはどうしてしまったんだっけ、と。 いつからあそばなくなり、 どこへやってしまったのかもわからない。 お世話になったのに。 大人と呼ばれる年齢になった今、 この作品を通して 幼きころの追憶に帰らされる。 きっとぼくに子どもができたら、 おもちゃを買い与え、 そして子どもにこの作品を観てもらう。 泣いて、笑って、感動して、 ウッディやバズ、アンディたちを 好きになって、 おもちゃを大切にすることを 微笑みながら きっと感じてくれると思う。 友情や愛情、ものを大切に気持ち、 それらを強要ではなく、 ちゃんと感じることのできることが 本当に素晴らしい。 伝えたい想いは、 ウッディやバズから教わった。 まっすぐな優しい笑顔から、 強く強く伝わった。 大人も昔は子どもだった。 子どももいつかは大人になる。 全ての人間の心に届く おもいやりに満ちた作品。 ありがと。
【ボビー】さん [映画館(吹替)] 9点(2011-06-06 08:50:57) (良:2票) |
3.シリーズ続編で、しかも3が最高って作品はなかなか無いです。 【movie海馬】さん [映画館(字幕)] 9点(2013-02-19 00:51:14) (良:1票) |
2.ラストのアンディとの別れは号泣もの。お年寄りから小さい子供まで多くの人にぜひ見て頂きたい作品。 【キリン】さん [DVD(字幕)] 9点(2012-12-29 03:37:36) (良:1票) |
1.科学技術と制作費の向上はこの作品にはそのまま自由度の拡大になる満を持した3作目。前作を見た人は冒頭を見ただけでストーリーの想像がつくだろうから即刻ハンカチを用意するべき。10年間のブランクで、前作を子供の時に見た人達もいい年頃だということを考えると余計に感慨深い。バック・トゥ・ザ・フューチャーもゴッドファーザーも成し遂げられなかった、鮮やかな三部作の完結。 【Arufu】さん [DVD(吹替)] 9点(2011-09-26 16:09:52) (良:1票) |