11.《ネタバレ》 大林宣彦版(1983年)と、細田守版(2006年)、多くの人々の記憶に刻まれたこの二作の間にもドラマを含め数々の『時をかける少女』が撮られてきた。そのすべてを観たわけではないが、両作に匹敵するレベルに達した作品は一つとしてなかったように思う。細田版以降初の再映画化となった本作もまた、残念ながらその一つとなってしまっている。監督谷口正晃は演出家としてあまりに底が浅く、その稚拙さばかりが目につく。奥ゆきのない平板な映像に映画ならではの魅力はなく、バストショットからアップで人物を捉える構図の多用もまた俳優たちの小手先の表情をくどくどと説明するだけで、まるで出来の悪いテレビドラマのようだ。夢物語としての幼稚さや突飛さは大林版も細田版も同様であり、SFジュブナイルとしての原作の性質上、在って然るべきものだ。だが、夢物語にひそむ、少女や思春期の普遍的な有り様を、きちんとその荒唐無稽の中に描ききれていないのが致命的だ。筒井康隆の原作以上に初恋の抒情と痛みを鮮烈に焼きつけた大林版にも、そんな大林版を覆し初恋を晴れ晴れと解放することで新たな金字塔を打ち立てた細田版にも、遥か遠く及ばない下手さだ。だがこのド下手くそな映画は、それでも下手なりに、ひたすらけなげに『時をかける少女』であろうとする。そのけなげさは主人公芳山あかりにも通じる。ふにゃふにゃと周囲に甘えるばかりで幼く頼りない彼女が、雨の中傘を差し自分を待つ涼太を前にふざけようとして、真顔になり黙りこむ。物語上まるでとってつけたような二人の恋ではあっても、この瞬間にだけは間違いなくウソいつわりない初恋の有り様が活き活きと映っている。さらに本作は、細田版が省き、省くことで新たなスタンダードを創造しえた意味で旧作の遺物となった「記憶の抹消」というテーマと、愚直なほど真摯に向きあおうとする。初恋を消去されるあかりの痛みは、あからさまなバス事故や死を用いずとも表現できたはずであり、やはり出来の悪さは否めないが、それでも愚鈍なこの映画は、軽やかな細田版が切り棄てた「深町くんの手のひら」の計り知れないその重みを、泣けてくるほど馬鹿正直に、まっすぐ見据えるのだ。逆立ちしても傑作とはなりえない本作は、けれどそんな風にバカが付くほど誠実な、愛すべき『時をかける少女』である。 【BOWWOW】さん [映画館(邦画)] 6点(2010-03-20 22:18:25) (良:3票) |
10.1983年の「時をかける少女」は、大林宣彦監督がノスタルジーたっぷりに描き出した映画世界に、原田知世というアイドルを荒削りな原石のまま息づかせ、映画全体から滲み出てくる素晴らしい初々しさをもって仕上げた伝説のアイドル映画である。 以降、幾度もリメイクがされてきた作品だが、2010年に生まれた今作は、リメイクというよりも、正真正銘の「続編」と言った方が正しい。
かつてタイムリープを経験した母親からある伝言を託された娘が、過去に遡り自らの両親、その友人らと接することで生まれる切ない物語。 そこには、大林版「時をかける少女」への尊敬と、映画という表現自体に対する愛情が溢れていて、映画自体の完成度以上の感動が生まれていると思う。
その感動の中心にあるのは、他の何でもない仲里依紗という女優の輝きだ。 この若い女優が、映画全体を走り回り、画面いっぱいに笑い、泣く。キャラクターに合致したその天真爛漫な輝きこそが、この映画の感動そのものだと思う。
1983年の「時をかける少女」が、原田知世が居たからこそ成立したことと同じように、2010年の「時をかける少女」も、仲里依紗がいたからこそ成立し、「映画」という表現自体の素晴らしさが溢れているのだと思う。
ラスト“2シーン”の仲里依紗の「涙」と「笑顔」、それを観るための映画だと言って過言ではない。 そして、そう言い切れることが、この映画の揺るがない価値だ。 【鉄腕麗人】さん [映画館(邦画)] 7点(2010-06-14 16:02:56) (良:2票) |
9.《ネタバレ》 映画でも文学でも音楽でも絵画でも何でもいい、有史以来ヒトは「作品」を創り、残し続けてきた。でも、どうしてわれわれは「作品」を創造するんだろう。自分の才能を世に知らしめようという野心や顕示欲? 他人の尊敬や社会的成功を夢見て? ・・・いや、ちがう。そんなものはあくまで「作り手」にとっての“問題”であって、「作品」とは無縁のものでしかないだろう。
創造の契機は、それこそ作り手の数だけある。けれど、いずれにしても、自分が“見た・聞いた・感じた(そして、考えた)”ものを、この世界の誰かと分かち合いたいという想いというか「願い」こそが、ラスコーの洞窟壁画を描いた原始人から現代のカネと欲にまみれた類のアーチスト(ですら!)に至るまで、すべての始まりであることを、ぼくは信じる。そして「作品」は、そんな「願い」に応えてくれる理想的な“誰か”が現れてくれるのを、いつまでも待っているのだ。
・・・この映画のなかに登場する8ミリ映画は、未来からやって来たヒロインに想いを寄せる大学生が撮った、まだ音入れも終わっていない「未完成品」にすぎない。しかし、やがて未来に戻った(と同時に、過去にタイムワープした時の記憶は失った)ヒロインは、その8ミリ映画を見て、自分でも理由が分からないまま涙を流す。もはやヒロインは、彼のことを憶えてはいない。でも、そのフィルムに込められた彼の“想い”は、間違いなく彼女の心に届いた・・・たぶん、それでじゅうぶんなのだ。いかにもチャチな出来損ないの8ミリ映画は、この時、本物の「作品」となったのである。
そう、高名なヒット映画のリメイク(というより、後日談を描いた“続編”)という体裁をきっちりと遵守しつつ、ぼくにとってこれは、創造行為をめぐる美しい「寓話」そのものだ。何よりそこに生命を吹き込んだヒロイン、仲里依紗の素晴らしさ! 彼女がここで見せる驚くべき感情表現の豊かさこそ、本作における最大の「価値」でありスペクタクルである。・・・特に、映画の最後を締めくくるストップモーション。彼女が見せたその一瞬の表情こそ、まさしく“美神[ミューズ]の微笑み”以外のなにものでもないだろう。 【やましんの巻】さん [映画館(邦画)] 8点(2010-05-25 17:34:48) (良:2票) |
8.《ネタバレ》 1974年っていうと、私が映画オタクになった年ですなぁ。この映画の中の映画オタクにはあんまりシンパシーを感じなかったけれど。さて、今回の『時かけ』。悪くはないのですが、『時かけ』のルールにぐるぐるに縛られた上、作る方もそのルールゆえの安易な物語作りでラクしてないか?と。原作と大林版とに依存して一本の作品として独立できていない上(芳山&深町の物語が大前提として存在していて)、物語は『時かけ』の縛り(時間旅行者に関わった全ての人間の記憶を消す)を反復するゆえに、過去の『時かけ』をなぞって『時かけ』ループの中に収まり、不幸がまた1セット追加されました、という状態。過去作に配慮して冒険してないんですよね。原作も過去の映画も壊さない、傷付けないための妥協の産物。アニメ版の方がよっぽど冒険してました。原作や大林版、アニメ版から逃げないで(あるいはそのお仲間にさせてねって姿勢でなく)もっと勝負に出て欲しかったですよ。あと、重箱の隅ですが涼太の部屋にあった映画のポスター関連、時代考証ミスが何点か。1974年2~3月時点で公開されてない映画があります。一方で仲里依紗主演の青春映画としては良くできていたと思います。豊かな表情をいっぱい捉えてましたし、チープな画づくりが気になったものの情感に溢れていましたし。なので『時かけ』としては落第、青春映画としては合格というところ。 【あにやん🌈】さん [映画館(邦画)] 6点(2010-03-17 13:53:40) (良:2票) |
7.《ネタバレ》 とにかくヒロインの芳山あかりが陽性で表情豊かで楽しい。タイトルを生かすため冒頭で無意味に元気よく走ってみたり、タイムリープの場面でも走りまくっていたのはご愛嬌。深町の本名を聞いた時の微妙なリアクションは可笑しかった。他の登場人物もみな魅力的だったが、変にナイスガイになった深町が、冷徹なようでいても情に負けて目こぼししてしまうのは少し見直した。彼も心に痛みを感じていたのかも知れない。
今回のヒロインが行くのは1974年で、その年代自体には特に必然性が感じられないが、劇中に出ていたような“窮鳥懐に入らば”的な律儀さが生きていた時代とすればわかるような気もする。現代人が体験する70年代の青春というのも、時間モノとしては面白い趣向かも知れない。また、この時代から見た21世紀のイメージは劇中に出たとおりの未来都市が典型だったのだが(ちょっと古臭いか)、その後実際に起きたのは、あかりが誇らしげに示した携帯電話に象徴される情報通信ネットワークの急速な発達だったわけで、この辺の現実認識は適切だと思う。
ところで劇中では、中学生の和子が「記憶は消えても…心で憶えてる」と言っていたが、それよりも現実に誰にでも起こりうるのは、劇中の涼太が危惧したように“記憶はあるが思いは失われる”ことだろう。そこで涼太が、いわばタイムカプセルに封入するような形で思いを残そうとしたのは自然なことであり、あかりの側でも記憶がないことで、かえってその思いだけを前向きに受け取れたようだった。また和子も実際には記憶を取り戻して、双方が相手をちゃんと認識した上で再会を果たしており、1983年版のシビアな印象がかなり緩和されていた。これは映画全体の雰囲気からすれば妥当と思える。 ただ、ストーリー作りのために死人が出たことだけは理不尽だ。能代の母はこの先どうすればいいのか。
なお余談だが、完全版DVDの特典ディスクには劇中映画の完成版が入っており、何となくその後の新たな展開を予想させる内容になっているが、これは完璧なハッピーエンドを期待する特別なファンの思いに応えようとするものかも知れない。 【かっぱ堰】さん [DVD(邦画)] 7点(2012-02-11 22:49:09) (良:1票) |
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6.《ネタバレ》 換骨奪胎というのだろうか?巧く作られていると思う。 今回、あるTVドラマの影響で、「失われた忘れじの想い」というテーマで知世ちゃん版を見直した勢いでこれも観てみたら、リメイクというより続編なのでびっくりした。 そして、知世ちゃん版で私が不満だった、「"真実の愛"と映画冒頭で示された、知世ちゃんの深町に対する思いが、全然納得できない」という問題が、今回、その部分が描かれていない事によって、却って問題なく受け入れる事ができたのが不思議、というか皮肉。そればかりか、薬学を専攻して、時間を飛び越える薬の研究を続けていたのを知って、「忘れじの想い」の強さに感動。
ところで、今回の時かけは、意識的に時間を越える話なので、前作のような「タイムリープの不思議」な感じがなくなった。母のメッセージを届けるという目的が付いた割には、あんまりそっちに熱心な感じがしないのは痛い所。でも今回の映画のキモは、涼太くんとの想いだから。 と、ここでふと思い出した。そういえば、昔「Wの悲劇」という映画がやはり原作を劇中劇に閉じ込めて、全く違う青春ドラマに仕立ててあった。あの頃は、観客はミステリなどではなく、薬師丸の青春ドラマを求めていて、作る側も原作本屋とのしがらみを乗り越え、それを成し遂げた。
ああっ!?今回の時かけも、この仲里依紗という少女のための映画だったのか。でも、そういう映画って、何故か魅力的だよね。 /*上記一行、2020.3.2変更*/ ……というレビューをさっき間違ってアニメ版の方に投稿してしまいました。 【Tolbie】さん [DVD(邦画)] 7点(2011-07-18 01:06:37) (良:1票) |
5.仲里依紗が素晴らしかっただけに勿体無いという印象。 他の役者も良かったし、映像的にはなかなかの出来栄えだったんだけど、どうも話が盛り上がらない。 過去を変えちゃいけないというルールは使い古された感じで、そこにどんなアイデアを盛り込むかがシナリオとしての面白味になると思うのだけど、ただ単純にルールが守られただけのストーリーにがっかり。 ラストの涙になんで泣いてるの?って思ってしまうくらい心に響かなかった。 僕は何か大切な記憶を消されてしまったのだろうか??? まあ、仲里依紗を鑑賞するという意味では損してないと思うので、点数は甘めにしておく。 あと、どうでもいい小ネタではあるけど、逆らったら末代まで祟られそうなタレント5年連続ナンバー1というのは面白かった。 【もとや】さん [DVD(邦画)] 6点(2011-03-24 17:56:36) (良:1票) |
4.《ネタバレ》 走るという運動の美しさに勝る運動は映画においてはないんじゃないかって毎度のことの様に思うのだけど、やっぱりこの映画を観ててもそれはそうで、あかりが駆けると、それは何やら美しくて泣けてくるもんだ。 そもそも映画における感情とか物語とかありとあらゆるそれらの整合性にあんまし興味がない自分としては、この映画のあまりにも割り切った出鱈目っぷりが好きで、それはあかりが合格発表の時に鞄の中からありとあらゆるものをぶちまけたにも関わらず次のカットではそんなの無視して立ち上がちゃう。何を描きたいか、今何を見せるべきなのかに重きを置き、あの鞄から出したあれらどーしたんだということなど、まぁそれはジャンプカットってことで繋がるってことでいいでしょと、すっとぼける。あそこで鞄にあれらを戻すショットを入れていたなら、あかりの感情は半減してこちらに届いていただろう。冒頭からその出鱈目っぷりさが目につき、これはそういう映画なのだと納得したのだ。 そしてラストはいい。亮太が作った映画のラストショットがあかりの背中だったのに対して、この映画のラストショットは背中を見せたあとの正面、更にはクロースアップのストップモーション。後ろとは亮太からの視線、つまり過去からの視線だ。前からの視線、それはあかりのこれからを予感させる視線。つまりラストショットの彼女の素晴らしい笑顔のストップモーションは、きっと素晴らしいであろう彼女の未来を予感させてくれるのだ。つまりたったふたつのショットであかりの未来を描いている。 【すぺるま】さん [映画館(邦画)] 6点(2010-04-12 01:03:49) (良:1票) |
3.《ネタバレ》 2006年の傑作だったアニメ版の記憶も新しいですが、こう何度も企画に上がるのは原作が世代を超えて愛されて素晴らしいからなんだろうな。原作の筒井はあまり好んでないようだけどね。 前半は安田成美の劣化も伴ってどうなるものやらと思いつつ観てましたが、過去に飛んでからは良かったかな。主役を演じた仲里依紗と、いかにも昭和の純朴で誠実な貧乏大学生という風情の涼太の丁寧に描写されたやりとりは甘酸っぱさを感じさせてくれた。 はっきり言うとストーリーは色々と穴がありますが、タイムトラベル物は整合性を考えると難しいですね。歴代の「時をかける少女」は未来を感じさせるエンディングだったけど、今作はう~ん…って感じの救いの無さが残念かな。 【ロカホリ】さん [映画館(邦画)] 5点(2010-03-24 20:32:51) (良:1票) |
2.《ネタバレ》 時をかける少女のお話だけど、元少女のお話でもあった。自分は世代的に元少女の方も楽しみました。主人公・あかりがタイムリープするのは、病床の母・芳山和子からあることを頼まれたから。目的は果たしたけれど、大切な人を失い、記憶を消される憂き目に遭うタイムリープでした。でも、30年以上の時を遡った少女の泣き笑いの奮闘のなかに清々しい情感が散りばめられ、ひとつの青春映画として充分な見応えがありました。仲里依紗の溌剌とした演技に依るところが大きい。彼女が大声を出すシーンでは真琴の顔が浮かんで何だか嬉しかった。さて、サブストーリーの元少女の方は念願かなって深町クンとの再会は果たしたものの、再び記憶を消されてしまう。それでも、あの個性的な男と結婚し、娘を出産し、離婚はしても翳りは見えず、なにより元気印の娘と暮らす彼女に自分は目を細めました。過去に縛られず、しっかり現在を生きている。いい人生じゃないですか。大林版の後日談としては心地よいシナリオで、安堵させてもらいました。ひとつ残念だったのは中年になった深町の台詞。確か「消し忘れ」という言葉だったと思う。「土曜日の実験室」の約束を指していたんだけど、その記憶を大切にして生きてきた芳山和子には酷な台詞でした。本人に聞かれなくて良かったと思う。その昔から深町は嫌いだったが、相変わらず嫌な奴でした。昔に比べてイイ男になっていたので尚更(笑)。余談だけど、ちょっと計算しました。今作の芳山和子は1972年に中学3年生だったから1992年・35歳であかりを出産して2010年現在53歳。でもそんなに老けていない。もし1983年の大林版を起点に考えるなら、26・7歳であかりを出産して2010年では43・4歳といったところ。これは安田成美の実年齢にピッタリ合う。実は原田知世でも合う。そんな好条件が揃っていながらも、あえて1970年代へ時間を遡らせたのはやはり世代の違いを目に見える形で描きたかったからと推測します。吉田拓郎、神田川、「2001年」やブルース・リー。それは1980年代では感じられない文化の違いでもある。安田成美は50代に見えなかったけど、70年代に思い出の多い自分には嬉しい設定でした。 【アンドレ・タカシ】さん [映画館(邦画)] 6点(2010-03-19 03:06:36) (良:1票) |
1.《ネタバレ》 正直、観る前は良作を期待していなかったのですが、実際に観たら思った以上の出来となっていて、とても良かったです。基本的な物語は大林版のその後のような感じに取れます(もちろん別の物語ですが)。 弓道シーンとかラストシーン近くの深町とすれ違うシーンとか大林版にオマージュを捧げています。 その上に声はアニメ版の主役の真琴の声の仲里依紗なので 彼女が明るく振舞い笑う所は細田版の真琴の感じにも見えて嬉しくなります。 1970年代の雰囲気を丁寧に再現していて、『あの時代』感は概ね出していると思いました。まぁ母親の芳山和子がタイムリープの薬を作り出してしまうトンデモ展開やタイムリープ・シーンの微妙なショボさ、西暦2600年の世界のチープさとか諸々、引っ掛る所はありましたけど些細なレベルとは思います。仲里依紗が『大人の女性の役は今後も出来るけど、学生の役は今しか演じられない』と語るように彼女の今しか出ない輝きをこの映画は見事にパッケージングしてるので実に魅力的・・相手役の中尾明慶の素朴な映画青年の役は見事にハマっていて、現代風のややアクのある女の子が彼の存在感のお陰で、いい具合に中和され異色カップル感が見ていて微笑ましいものになっていました。終盤では母・和子の想い人、深町との再会は大林版を観た立場ですとグッときますが娘のあかりは悲劇的な現実に向き合います。歴史を変えてはいけないどうしようもない無力感のまま、あかりの記憶を消されるシーンは切なさこの上無し、そういう残酷な現実をキレイ事でお茶を濁さず描いたのは好感持てます。そして『映画』との再会に導かれた『約束』の桜道のラストの切なさと爽やかさが入り混じった余韻は素晴らしい・・かなり健闘していると思います! 【まりん】さん [映画館(邦画)] 8点(2010-03-13 20:18:48) (良:1票) |