6.岡本喜八監督の他の作品、監督自身のもっと昔の作品を沢山、見てからだとこれは確かによく出来てはいると思うけど、私の好きな岡本喜八作品にある。感じられる馬鹿馬鹿しさというものが感じられない為に不満が残る。この年のキネマ旬報でも第二位にランクされるほどの作品だからつまらないはずがないし、それでも違う。岡本喜八監督ならもっともっと弾けていても良いぐらいである。岡本喜八ワールドとでも言うべき漲るパワー、躍動感、そして、何よりも他の監督では撮れないこれぞ岡本喜八作品だ!というものがこの作品にはない。よく出来た原作の映画化ならば、別に岡本喜八監督でなくたって良いではないか!これだけ面白い話なら岡本喜八監督じゃなくてもそれなりに面白い映画にはなるであろうと思えてしまうのである。少なくとも私にとっては何が何でも岡本喜八監督でなければ撮れない映画という気がしないのである。これが岡本喜八作品の中でも「肉弾」と並んで第2位にランクされているけれど、それなら映画評論家達にも映画ファンの間でもほとんど無視され、ベストテンは愚か30以内にすら入ってない「戦国野郎」やその他同じくベストテン入りしてない「血と砂」や「ああ爆弾」「独立愚連隊」シリーズの2作品などの作品こそ岡本喜八監督本来の映画という気がするし、同じ2位にランクされている作品なら絶対に「肉弾」の方が上であるし、そういう意味でもこの映画が岡本喜八監督のベストかと言われるとそうは思いません。 【青観】さん [DVD(邦画)] 6点(2010-08-29 18:05:16) (良:2票) |
5.時代的に仕方がないのかもしれないけど、 音楽がいちいちダサいわ~。 【ケンジ】さん [DVD(邦画)] 6点(2013-11-12 17:44:57) (良:1票) |
4.原作の天藤真は、もっと名の知られても良い天才ミステリー作家であり、この大誘拐なんか傑作の一つに思う。それの映画化だったんだが、正直期待していなかった。なぜなら、ミステリーの原作付き邦画のほとんどが原作を冒涜してるかのように、面白くなくなっているからである。ところが、この作品はできるだけ原作を壊さないように旨く作られている、食わず嫌いでなかなか観なかったのが残念なぐらいだ。岡本喜八監督ということで、初期の高評価されている鬼才の感はないが、70年以降にしてやっと何かを生み出せた感の映画ではないか。岡本監督にしか撮れない映画ではないが、岡本監督だから撮れた映画化もしれない。 【min】さん [DVD(邦画)] 8点(2012-12-28 20:01:15) (良:1票) |
3.刀自の魅力で持っているといってもいい誘拐コメディー。身代金の額を童子から聞いて態度が一変するところが特に好き。(追記)1991年、平成時代の作品なんですね~。めちゃくちゃ昭和的な雰囲気なんですが。 【次郎丸三郎】さん [DVD(邦画)] 8点(2012-05-27 22:07:11) (良:1票) |
2.初めて見た岡本喜八監督の映画で、今回、約12年ぶりに再見した。北林谷栄扮する飄々とした刀自をはじめとした登場人物たちがとても魅力的に描かれていて初見当時と同じくとても楽しく見た。しかしやはり喜八監督の全盛期の映画をたくさん見た状態で改めて見返すと、面白いんだけど、喜八監督の映画としてはちょっと普通すぎる気がして何か物足りなさも残る。そこがやはりちょっと残念といえば残念だが、最後に国に対してさらりと釘をさすところに喜八監督らしさは少しだけ感じられる。でも、喜八監督ならばもっと弾けてもよかったのではないかと思うのも事実で、誘拐犯3人のキャラクターなど昔の喜八監督ならばどのように描いていたかもちょっと興味あるところなのだが、喜八監督はこの映画を作るために相当苦労したようで、その熱意に映画監督としての情熱を感じる。これが喜八監督の映画の中で評価が高いのはちょっと疑問だけど、娯楽映画としてはなかなか面白く仕上がっていて楽しかった。でも、喜八監督の喜劇映画としては「ああ爆弾」とかもっと弾けた映画のほうが個人的には好きだな。(2010年12月26日更新) 【イニシャルK】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2006-04-12 02:40:28) (良:1票) |
1.キャストの演技の拙さを憂うコメントが多いですけど、「それは見る場所を間違ってるゾ!」と声を大にして叫びたい。オイラも映画を見てから原作に触れたんですが、そこで初めてキャスティングの素晴らしさ、役作りの完璧さがわかりました。とにかく、この映画で見るべきは「串田執事=天本英世」「女中くら=樹木希林」「四男大作=岸部一徳」「次男国二郎=神山繁」「和歌山TV重役=藤木悠×中谷一郎(刀自を見て嗚咽を漏らすシーンのみ)」だッ! まるで文字と一体化したかのように原作の持ち味そのままの演技。まさに《神が降りてきた》状態だと思いまっせ。他の柳川一族や村人たちももちろん素晴らしいす。そしてこの100%な脇役に囲まれて、北林谷栄と緒方拳の名演が光らないわけがない! 誘拐犯3人組が演技で勝てるわきゃないっすよ。むしろ彼らには、泥まみれで山林を駆け巡った頑張りに「お疲れ様」と言いたい。私的には9点。でも、もっと評価されていいと思う映画なので10点にしてみました。(我ながら久々に熱苦しーコメントだ…)●2004/12/3:サービス期間終了 【エスねこ】さん 9点(2004-04-17 18:22:38) (笑:1票) |