4.岡本喜八監督の他の作品、監督自身のもっと昔の作品を沢山、見てからだとこれは確かによく出来てはいると思うけど、私の好きな岡本喜八作品にある。感じられる馬鹿馬鹿しさというものが感じられない為に不満が残る。この年のキネマ旬報でも第二位にランクされるほどの作品だからつまらないはずがないし、それでも違う。岡本喜八監督ならもっともっと弾けていても良いぐらいである。岡本喜八ワールドとでも言うべき漲るパワー、躍動感、そして、何よりも他の監督では撮れないこれぞ岡本喜八作品だ!というものがこの作品にはない。よく出来た原作の映画化ならば、別に岡本喜八監督でなくたって良いではないか!これだけ面白い話なら岡本喜八監督じゃなくてもそれなりに面白い映画にはなるであろうと思えてしまうのである。少なくとも私にとっては何が何でも岡本喜八監督でなければ撮れない映画という気がしないのである。これが岡本喜八作品の中でも「肉弾」と並んで第2位にランクされているけれど、それなら映画評論家達にも映画ファンの間でもほとんど無視され、ベストテンは愚か30以内にすら入ってない「戦国野郎」やその他同じくベストテン入りしてない「血と砂」や「ああ爆弾」「独立愚連隊」シリーズの2作品などの作品こそ岡本喜八監督本来の映画という気がするし、同じ2位にランクされている作品なら絶対に「肉弾」の方が上であるし、そういう意味でもこの映画が岡本喜八監督のベストかと言われるとそうは思いません。 【青観】さん [DVD(邦画)] 6点(2010-08-29 18:05:16) (良:2票) |
《改行表示》 3.時代的に仕方がないのかもしれないけど、 音楽がいちいちダサいわ~。 【ケンジ】さん [DVD(邦画)] 6点(2013-11-12 17:44:57) (良:1票) |
《改行表示》 2.《ネタバレ》 最近見た映画のセリフで、「良い演技というものは、演技に見えない演技だ。」と言っていました。そういった意味では、確かに風間トオルさん達の演技は拙いのかもしれませんが、個人的には好きな演技でした。 なんかこの演技、役柄にあっていて、味があって、懐かしい感じがします。上手すぎないのが逆に良かったのかなーと。 ストーリー展開は中盤あたりから思った以上に早くなるし、せりふもやや聞き取りづらい部分があるため、何回か巻き戻しながら、鑑賞しました。 おばあさんや元女中頭といった方たちの人を喰ったような雰囲気と、警察関係者の必死な様子が対照的で楽しめます。 3人組が、最後には身代金や誘拐とは関係ない決着に落ち着いたのも非常に好感触です。 原作は見たことありませんが、十分楽しめました。 【たきたて】さん [DVD(邦画)] 6点(2012-05-21 03:26:48) (良:1票) |
1.《ネタバレ》 原作は、日本ミステリー史上に残る大傑作なんです。それも、和物には珍しく、人が死なない、犯罪なのにエンターテインメント感満載、読後感は爽やかという、ほかにはほとんど例がないという意味でも傑作なのです。それだけに、映像を見ても多分満足できないだろうと先回りしてしまい、これまで見るのを避けていましたが、今回意を決して見ることにしました。さて、2時間という枠内の割には、必要なポイントはほとんど押さえており、原作を大切にしていることが窺えます(本当は3時間欲しいけど)。配役で突出しているのは、岸部一徳と天本英世。これは見事に原作そのまんま。ほかの人たちも頑張っていますが、関西弁に慣れていない人が多かったのは残念でした。あと、私のとし子刀自のイメージは、前から勝手にミヤコ蝶々を想像していたので、北林谷栄には少し違和感がありました。緒形拳は、もう少し、井狩警部の「怒り」「激しさ」の部分を前に出してほしかったと思います。それにしても、日本ミステリー屈指の名場面「カメラ越しの対面」を本当に映像化してくれたのは嬉しい。私も小説の中の一視聴者になれました。 【Olias】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2010-08-01 00:44:01) (良:1票) |