22.2018.12/08 鑑賞。佳作。 【ご自由さん】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2020-01-02 15:10:55) |
21.「ハリウッドは人を噛んで吐き捨てる 私は食べかすだ」 とは、映画「エド・ウッド」におけるベラ・ルゴシ役のマーティン・ランドーの台詞。 奇しくも、今作の劇中、ウィリアム・ホールデン演じる売れない脚本家が、噛んでいたガムを吐き捨てるシーンがあった。当の本人に促されたとはいえ、朽ち果てたかつての大女優の目の前でのその行為は、かの台詞を如実に表しているようで心中穏やかでなかった。 新旧のスターが入れ替わり立ち替わり、次々に映画が生み出されてはその大半が時の流れと共に忘却の彼方に消えていくハリウッドの儚さが全編に溢れる。
ショービズの世界において栄枯盛衰は宿命である。特に時代がサイレントからトーキーに移り変わる映画史上の過渡期においてはそれは殊更に顕著なことだっただろう。 時代に取り残された者の苦悩と狂気が溢れんばかりに映し出された人間描写は見事だが、それをリアルに同じ境遇のサイレント時代の大女優に演じさせるとは。 演じる方も、演じさせる方も、「映画人」としての矜持が素晴らしい。
サイレント時代の大女優ノーマ・デズモンドを演じるのは、実際のサイレント時代の大女優グロリア・スワンソン。 まさに自分自身を投影した役どころを圧倒的な存在感と鬼気迫る表現力で演じきっている。 “大階段”を降り立ちカメラに迫っていくラストシーンでは、現実と創造の境界を越えた崇高なまでのナルシズムに支配された。
光り輝く世界の裏側に確実に存在する闇と人間の脆さを、ビリー・ワイルダーが卓越した映画術で映し出したこの映画の佇まいは「名作」の呼称に相応しい。 【鉄腕麗人】さん [インターネット(字幕)] 8点(2017-11-21 11:21:35) |
20.いい映画だけど、あえてこう言い捨てよう。 老害 |
19.うぉ、ラスト恐~ 【Junker】さん [DVD(字幕)] 8点(2009-02-15 02:42:29) |
18.実在の撮影所を舞台に多くの映画人を本人役で出演させたうえ、かつての大女優と大監督を完全に「遺物」として登場させるとは…。これはもはやフィクションではなくセミ・ドキュメンタリーといっても過言ではないかもしれません。余談ですが、本作と『雨に唄えば』をセットで観ると、過去の栄光にこだわるノーマ・デズモンドの気持ちが少しは理解できるかも。 【とかげ12号】さん [DVD(字幕)] 8点(2008-06-22 13:22:14) |
17.内容はよくあるのドロドロの恋愛もののだけれど、主演者の演技力と舞台のセットがいい。 【ホットチョコレート】さん [DVD(字幕)] 8点(2008-01-06 13:48:43) |
16.今更言うのもなんだけど悲しい位に恐ろしいグロリア・スワンソンの演技がやっぱすごい。 【たいがー】さん [DVD(字幕)] 8点(2006-07-11 15:24:28) |
15.面白い!ノーマ・デズモンドの必死さと異常性、人間関係のいびつさがよく表現されていました。 【H.S】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2005-12-23 15:45:01) |
14.グロリア・スワンソンのものすごい鬼気迫る演技にただただ脱帽するしかなかった.なんか怖さを感じる映画だった。最後にマスコミが押しかけたときにカメラに見せたノーマの顔が忘れられない。 【思込百遍】さん [DVD(字幕)] 8点(2005-11-10 15:39:36) |
13.怖いというより切ない。ノーマ・デスモンドには本気で同情してしまった。 【ゆきむら】さん 8点(2005-03-06 19:00:59) |
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12.脚本・配役共にすごいですね。スワンソンが出演を断らず、見事な演技を見せ付けたのはサイレントスターとしての意地だろう。パラマウントがいかにビリー・ワイルダーを敬服していたか、この映画を許可したことからわかるのである。 【T橋.COM】さん 8点(2005-02-26 16:03:27) |
11.初めて観ました。ノーマの老いを受け入れられない姿は強烈な印象ですが、自分にはマックスの存在が圧倒的でした。ノーマに仕える姿は執事としての忠実さを超えたものを感じましたが、最初のご亭主だったとは・・・自分の想像をはるかに超えるものでした。無償の愛というのでしょうか。ラストシーンの、マックスの別れを覚悟したような眼差しは胸が痛くなり、最後の晴れ姿を見届けてあげるから悔いなく精一杯演じよ、という思いがこめられたような「アクション」 この一言には胸が一杯になりました。心に残る作品です。 |
10.ワイルダー、ハリウッド監督7作目。この作品がブラケットと組んだ最後の作品となってしまいました。サイレントからトーキー、モノクロからカラーへ。そんな時代に刻まれるハリウッドの内幕、人間模様をリアルに写実しておりますねー。スワンソン、シュトローハイムを配すること、この作品そのものをモノクロで撮影することで、古き時代へオマージュが捧げられ、同時に風刺がなされます。作中、スワンソンが邸宅で見ている映画が、実際に自ら出演、シュトローハイムが監督した『Queen Kelly』だってんだから泣ける・・・。大スターを大スターのままに存在せしめる執事の姿は自らの存在価値をも賭けたシュトローハイムの執念のようにも見えます。そして、「映画のほうが小さくなった」のスワンソンの台詞・・・、今の時代の方が響いたりしますねー。自らに目覚めたジョーの悲劇、自らに目覚めぬスワンソンの悲劇。うならされるラストでした。 【彦馬】さん 8点(2004-05-21 19:22:37) (良:1票) |
9.どれほど不気味なシーンであろうと、いかに残酷な場面であろうと、常に諧謔を感じさせるところは、「さすがはB・ワイルダー!」と唸らされます。たとえば、大晦日の夜の2人だけのダンスシーンや、私のおかげでパラマウントが成り立っていると大見得を切る場面など、老いた大女優に悲哀をおぼえつつも、何ともいえないおかしみを感じてしまいます(さすがにラストはちょいとやりすぎだと思いましたが…苦笑)。また、いまさらいうまでもないことですが、キャストの豪華さにも注目。セシル・B・デミルは撮影現場で張り切っているし、シュトロハイムは「元監督」「元旦那」とそのまんまの配置だし、キートンは例の仏頂面でブリッジをやっているし。枝葉の部分でも楽しめる作品です。 |
8.そうだった ジョーは 冒頭でちゃっかり死んでいたんだったよね。すっかり忘れていたよ、最後まで。そしてラストはさ、もうさアレだね。ド迫力だね。黙って見てるしかなかったですもん。ノーマ・デスモンド。 個人的には階段を降りて来てるところで終わるのがベストだと思って見てたのですけども、ところがどっこい、最後の最後のカットで凄いインパクトを残しましたね。後味凄いと思いましたズラ。 【3737】さん 8点(2004-03-04 21:38:05) |
7.ただただ哀れ。狂った女優が唯一救われたように見えるところがまた黒い。ジョーは自業自得かなという気もするけど、一番救われないのはアーティー。その後の結婚生活がうまくいくとも思えず、何気にひどい扱いだ。 【ラーション】さん 8点(2004-03-03 18:13:30) |
6.チャールズ・ブラケットと共同でシナリオを書いていた頃の作品で、いわゆるラブコメディーの傑作群とは系譜が違います。映画界の内幕をパラマウント、20世紀、ザナックなどの実名を盛り込んで、セシル・B・デミルやキートンまでもが自身の役で出演しているとは驚きです。サイレント時代の大スターを演じたグロリア・スワンソンもはまり役で、彼女のグロテスクな存在感はハリウッドという映画社会の歪みを強烈に風刺しています。召し使いの男も同様で、この二人の狂気の様がハリウッドの象徴だとするならば、そこから出て脚本を書くこともできなければ、死んでもそこから抜け出せなかった売れない脚本家は、もともと脚本家から身を起こしたビリーワイルダー監督自身の投影でしょう。ラストシーンにおけるスワンソンの狂気迫るクローズアップには、映画界の恐さと共に、どうあがいても結局はハリウッドという奇妙な社会からは抜け出せない、という自身の覚悟が込められているのではないでしょうか。いずれにしても、忘れられない残像を残す強烈なラストカットです。 【スロウボート】さん 8点(2004-01-25 03:33:28) (良:1票) |
5.こーゆー映画何気に好きなんですよねぇ。ブラックな感じ。主人公は、もうちょっと反抗しても良かったんじゃないかなぁ。そんなだからよけいあのおばはんが調子乗るのでは…?そこが納得いかない。まあ個人的な考えなので。でもやっぱりこんな映画好きなんだなあ。 ラスト、ノリノリでカメラに近づく姿を見て、「あー幸せそう…。」と物悲しさと共に彼女を祝福している自分がいました。 |
4.怖い。そして、とても悲しい。「黙ってないで、私をぶって!どなって!でも、嫌いにはならないで・・・」この台詞にはぞくりときました。 【のほほん息子】さん 8点(2003-10-30 20:30:36) |
3.冒頭から死体が語りだす、落ち目のハリウッドスターの狂気を描くなど斬新な作りの作品。実際のスワンソン自身すごい派手な生活をしていたらしいが、あの時代の大スターは今とはだんちの扱いだったのでしょう。それが落ち目の大スターの狂う役、実際にもすでに忘れかけられていたスワンソン、実像とダブるようなこんな役によく出たなぁと思う。デミル監督本人が出てたりと興味深いシーンがある。 【キリコ】さん 8点(2003-03-07 15:34:29) |