13.《ネタバレ》 ぼんやりといい映画でしたが、見た後に何も残らない映画だったなぁとも思います。ジブリは、お願いだからピクサーのように脚本をみんなで考えて練りに練ってほしい。あんなにきれいな絵が描ける美術スタッフがいるのに、こんなにお金がかけられる環境にあるのに、なぜこのレベルの脚本で作ってしまうのか。脚本の段階でこのレベルにしか到達できないことは予想できていたことでしょう。宮崎さんのように、脚本が普通でもレベルを引き上げることができた人ならいいけど、彼がやらないのなら、やらないぶん戦うだけの武器の準備をすることを怠らないでほしい。 【コダマ】さん [映画館(邦画)] 6点(2010-07-26 00:49:07) (良:5票)(笑:1票) |
《改行表示》 12.《ネタバレ》 とてもこじんまりとまとまってしまった感はありますが、ハウルやポニョのようなぶっとんだ展開よりかは好きです。 とても狭い世界のストーリー。なのでそこで描かれる人間関係なんかがストーリーの主軸になっていくのでしょう。 ですがこの作品で描かれる人間関係って結構希薄。病弱の男の子。小人のアリエッティ。アリエッティの家族。小人を捕まえようとするハルさん。おまけで猫。基本はこの人たちだけのストーリーなんですけど、登場人物が少ないわりに、心の交流みたいなもんが後半僅かにしか描かれません。 そもそもアリエッティたちが引越しを余儀なくされたのは、翔のエゴが原因。なのにわずかな交流で、まるで旧知の間柄のようにアリエッティと翔が別れの挨拶を交わすラストシーンには若干の違和感を感じます。 また、翔がなぜアリエッティ達が住んでいる場所をいとも容易く見つけられたのか、説明不足な部分も多い。 とは言え、アニメ映画として非常に完成度が高いのも確か。 小人目線の世界の再構築はとてもわくわくして面白い。 また、ハルさんがからみはじめてからはちょっとサスペンスフルな展開が面白い。ハルさんがアリエッティの母を見つけちゃうシーンはもはやホラー。『みぃ~つけた~』は怖すぎるでしょう。 翔の部屋に鍵をかけちゃうハルさん。クビにされたっておかしくないでしょうにそこはスルー。 ハルさんがこの作品を盛り上げてくれたのは間違いないですが、なぜハルさんが小人の捕獲にそこまで情熱を燃やすのかは謎のまま。 【たきたて】さん [ブルーレイ(邦画)] 6点(2021-03-24 13:43:02) (良:3票) |
《改行表示》 11.《ネタバレ》 TV放送されていたので深く考えずに鑑賞しました。序盤からぐいぐい引き込まれる流れはなかなかGood。各キャラクターの位置関係もわかりやすくて全体像はとても見やすいものになっていますが、だからといってそれが各キャラの深さにまではつながっていない印象です。一見すると深そうに見えて、実は案外浅いということが中盤以降だんだんと理解できてきて、やはり文学作品のような深さは出せていないなぁと思いました。アリエッティパパさんは寡黙さと優しさを見せるものの、最初の言葉通り「挑まなくてもいい危険というものもある」ということで、結局引っ越す(逃げる)という決断が彼最大限の行動になってしまっていて、こちらもチョット残念でした。 他のレビュアーがおっしゃるように、マイノリティ・絶滅危惧種・各自の価値観・その他いろいろ深く考えることもできますが、まあ解釈は各自の自由で良さそうです。(私は難しく考えず、自分が昔感じたような初恋や一夏の思い出といったライトな感覚で全体を見ました) 樹木希林キャラがイマイチ立ち位置不明な点と、結局男の子が引っ掻き回しただけで終わってしまった点、「滅びゆく種族」とか「僕の心臓の一部だ」とかのセリフにはちょっと変な違和感を感じたのでこの点数にしておきますが、ラストは結構好きでした。男の子の手術がどうなるか判らずアリエッティが向かう先も判らないのは非常に良かったです。このまま続編無しで物悲しく&気持ちよく終るべき映画だと思います。 ちなみに、「借りぐらし」に言及するとすれば人間だって自然界から搾取しならが生きていますので、まあお互いドローなのかなと思っています。。あと、小人さん用に作ったドールハウスが大して生かされていなかったのがとても残念でした。エンディングあたりで空想でもイイので夢の生活を見せていただきたかったところです。 【アラジン2014】さん [地上波(邦画)] 6点(2020-09-10 15:44:27) (良:1票) |
《改行表示》 10.《ネタバレ》 こういった設定の映画である以上「小人から見た世界」が面白く描かれていれば問題無いと考えながら視聴した為、まず満足。 部屋に飾られている大きな時計が人間の腕時計だったり、お茶を淹れる際にも水滴が大きかったり、猫や狸が巨大な獣だったりと、色々楽しかったですね。 逆さに伏せられた硝子のコップを、物珍しい美術品のように眺めるアリエッティというシーンも印象深い。 ……ただ、虫が巨大なサイズで気持ち悪かったのは難点かも。 ダンゴムシをボール代わりにして弄んだりする描写なんかは、ちょっと引いちゃうものがありました。 タイトルになっている「借りぐらし」に関しては、いくら作中で「人間から借りているだけ」と主張されても、明らかに泥棒だよなぁ……と思えてしまい、ノリ切れず。 もうちょっと小人なりに人間の生活に貢献しているとか、借りた分を些細なお手伝いなどで返してみせる描写があれば納得出来たのでしょうが、小人はひたすら人間を恐れて隠れつつ盗みを働いているだけですからね。 ただ単に「借り」と「狩り」のダブルミーニングにしたかっただけでは? と感じられました。 ドールハウスと小人の寸法がピッタリ同じというのは、ご都合主義だとばかり思っていたのに「実は小人の為に作らせた代物」だったと判明する辺りなんかは、上手い脚本だなと感心。 アリエッティの母親救出の件で、さながらスパイ物めいた音楽と演出になったり、窓を開ける際に「人間には出来ない事でも小人なら出来る」と示す流れになったりするのも良かったですね。 原作の元ネタと思しき「秘密の花園」を読んでいるシーンなんかも、思わずニヤリ。 「秘密の花園」→「床下の小人たち」→「借りぐらしのアリエッティ」の三作品には、それぞれ四十年以上の間隔が空いている事を思うと、魅力的なストーリーラインは時を越えて受け継がれるのだと、しみじみ実感させられます。 そして、事前に調べなくても「ヒロインの描き方が全然ロリコンっぽくない」という時点で宮崎監督作じゃないと気付いた本作なのですが、これも結果的には良い作用を齎したんじゃないかと思えます。 小人の美少女なんて、如何にもフェチ心をくすぐる題材だし、やりようによっては幾らでもエロティックに出来たのでしょうけど、そちらは極めて薄味な作り。 それが物足りない人もいるのでしょうが、自分としては好みなバランスでした。 むしろ脚本と監督の溝というか、作中の台詞と全体の流れが噛み合っていないのでは? という点が気になりましたね。 脚本を書いた人がビッグネームな時に起こりやすい現象なのですが、監督さんが脚本に気を使って、書かれていた台詞をそのまま採用してしまったがゆえに生じる違和感のようなものがありました。 その最たるものが「君は僕の心臓の一部だ」というクライマックスの台詞であり、確かに感動的なのですが、それまでの流れを考えると、どうしても(そこまで言う程の深い交流があったかな?)なんて思っちゃうのですよね。 死にゆく病人と滅びゆく種族とで、シンパシーを感じたのだろうけど、長年連れ添った恋人同士じゃあるまいし……なんて、ついつい意地悪く考えてしまいました。 別れのシーンは、台詞だけでなく、音楽や演出も悪くなくて、グッと来るものがあっただけに、そこが凄く残念。 それと、中盤に母娘で針仕事をしながら「この大きな袋は何なの?」と娘が尋ねるも、母親は答えないというシーンがあるんですよね。 ここ、てっきり気球かヨットの帆を作っていて、それが引っ越しの際に役立つのではと予想していたのですが、見事に外れました。 こちらは、ちょびっとだけ残念。 でも、本作には「薬缶に乗って河を移動する、静かなエンディング」の方が似合っていたようにも思えますね。 希望の象徴と言うべき海のポスターを効果的に活用し、単なる悲劇では終わらせず、より良い明日に向けての「旅立ち」を感じさせる終わり方であった点も含め、中々に心地良い映画でありました。 【ゆき】さん [DVD(邦画)] 6点(2017-05-10 10:18:04) (良:1票) |
9.虫嫌いの私としてはちょっとキツかった…というのはさておき、単純にもっと面白く出来たのではないかと思うわけです。いろいろフラストレーションたまったので、せめて男の子に家政婦さんをぶっ飛ばして欲しかったですね。 【なこちん】さん [ビデオ(邦画)] 6点(2012-01-05 01:55:03) (良:1票) |
《改行表示》 8.《ネタバレ》 アリエッティが独断で角砂糖を返しに行ったところ、家政婦がイジワルなところ、お母さんがやたらと消極的で役立たずなところ、翔が勝手に台所を取り替えるところ、そして草っ原で翔がアリエッティに例の話しをするところが醒めポイントでした。 よくよく考えたら好きなジブリにはこの醒めPが限りなく少ないことに気が付きました。 あと、見所である「借り」のシーンをもっと増やして欲しかった。 若いころと違い、大人になって寛容さは随分と身についたつもりでしたが、翔の暴言を許容できませんでした。 自分が辛い境遇に置かれていることが他者を傷つけても許される免罪符になるとは思いません。 年端も行かない子供相手に何いってんだ…と言われればそれまでですが。 【りんす】さん [地上波(邦画)] 6点(2011-12-20 21:01:05) (良:1票) |
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7.《ネタバレ》 純粋に作品の評価として6点。小人は長年人間を敵視してきたようだが、アリエッティは翔に協力を求めた。お父さんは弱さを受け入れ、違う種族に頼るのを恥と考えるだろう。しかし、新たな関係を築けるかもしれないと感じさせてくれたアリエッティと翔の友情は清々しい。ただジブリがこんなものを作る意味は全然分からない。ジブリである意味がない。他でも作れるんだから。「ジブリだ、ジブリだ」ってありがたがって見ているのは宮崎駿という一人の天才が残した遺産なのであって、作画の水準やジブリ流の演出が他と比べて特別優れている、などという事はない。勘違いしないでほしい。オリジナルで勝負できる監督が出てこなければ、ジブリは今の地位を絶対に失うから。 【リーム555】さん [地上波(邦画)] 6点(2011-12-17 00:46:46) (良:1票) |
《改行表示》 6.《ネタバレ》 【メインテーマ】『両親とは縁が薄くてたまにしか会えず、病弱ゆえに友達もいない孤独な少年。数日後には心臓手術を控えており、静養のために母の実家に引っ越す。少年はそこで小人を見る。そしてよかれと思い、ドールハウスの台所を小人の家に据える。人間に見られたら引っ越すという家訓を持つ小人は、少年と対話しにいく。少年は自分の命が儚いことから、小人に「君たちは滅びゆく種族なんだよ」と失言を吐く。小人は「どんなことがあっても生き延びる」と反論。小人のためによかれとしたことが最悪の事態をまねき、意気消沈する少年。しかし小人に助けを求められ、生け捕りにされた小人の母親の救出に成功。初めて人を助ける(守る)という行為をしたことで自信を取り戻し、手術と向き合う勇気をもらう。別れの場面で「君は僕の心臓だよ」というのは生きる勇気を与えてくれたことに対するお礼。小人も人間は悪い人ばかりではないことを知り感謝の涙を流す。小人達は新しい住処を求めて旅にでる』以上のようなことを表現したかったのだろうが、失敗している。少年の心が描けてないから。 【疑問点】①少年は押入れの床下に小人の家があることをどうやって知ったのか?そもそもどうして押入れの床にドアがあるのか?②借りぐらし=失敬ぐらし。小人と人間が対等でないとテーマが成立しない。小人が一方的に人間に従属していたのでは自尊心が育たない。何か恩返ししないとね。③途中小人二人が縫っている大きな袋は何だったのか?④コオロギの脚を食うって何事?人間から借りるんじゃなかったの?⑤いつか海を見たいという母親の伏線は? 【感想】少年と小人の心の交流を中心としているため、アニメ特有の冒険や空想物語のマジックが薄味が薄味になってしまった。小人世界の世界観を表現することに汲々として、人間が描けておらず、冒険も中途半端、起伏の少ない展開で収束。小人にジャンプ力とか飛行能力とか、何か特殊能力がほしい。敵役があの家政婦では役不足でしょう。誰も危機感をもっては見ない。家政婦も小人に対する執着心も唐突すぎる。伏線が必要。蝦蟇にさらわれ結婚を迫られる「親指姫」の方がよほど悲壮感がある。鴉や狸の描写はうまいのだから、もったいない気がします。 【よしのぶ】さん [DVD(邦画)] 6点(2011-09-13 18:29:22) (良:1票) |
《改行表示》 5.《ネタバレ》 昔ミクロマンという玩具があり、よく家の中を冒険させたりして遊んだものだった。この映画はあの懐かしい日々の感覚をひさしぶりに思い出させてくれた。 【以下バレ】 …映画の感想はそんだけ。 私は日本のアニメ事情に詳しくない人間なので不思議に思うのだが、絵柄までそっくり継承することに作り手は違和感を抱かないのだろうか。師匠以上のものは決して作れませんよというメッセージなのかな。 もっと言うと、日本のCG事情というのはいったいどうなっているのだろうか。というのも従来のアニメ画では『デビルマン』を映画化することはまず不可能だからだ。一方、『ヒックとドラゴン』を作った連中に依頼すれば、すぐにでもあの『デビルマン』が、満足できる形で映像化できるのではないかと思う。この現実を現場の人や広告会社やファンはどう捉えているのか。 意地を張っていつまでもアメリカに追随しない、ということだけはどうか避けてくれますように。 【アンギラス】さん [映画館(邦画)] 6点(2010-08-31 23:49:53) (良:1票) |
4.今までのジブリより分かりやすくてよかったと思います。音楽もよかったです。大竹しのぶさんには役不足だったのかしらね。。と余計な心配してしまいました。 【HRM36】さん [映画館(邦画)] 6点(2010-08-15 01:07:48) (良:1票) |
3.《ネタバレ》 6点満点の映画というイメージ。突然、自然破壊や絶滅動物の話をするあたりに唐突さを感じました。物語の展開があそこに集約されているのに、それが唐突でちょっとどうかなと思いました! 【ようすけ】さん [映画館(邦画)] 6点(2010-07-31 21:03:54) (良:1票) |
《改行表示》 2.《ネタバレ》 なぜトトロはあんなに面白かったのか・・・。トトロのほうが「言葉は通じない」「よく見るとトトロ不細工」というハンデがありました。しかし田舎での生活や、姉妹のキャラクター、お母さんが病気で入院という設定をよく生かして映画を作っていたと思います。 一方アリエッティは、「人間に見られてはいけない」「見られたら引っ越し」翔は「両親は離婚」「心臓の病気」「もうじき手術」という設定を、説明はするけれどそれ以上に深みを持たせたり広げたりできていない。小人を捕まえようとする家政婦も、自分が小さい頃小人を見た経験を説明するけれど、なんであんなに必死に捕まえようとしたのか?キャラクターの行動理由が理解できないままエンドロールを迎えてしまいました。そこはちょっと残念。 毎回声優について叩かれるジブリ作品ですが、今回はほぼ100点です。神木くんと志田ちゃんが秀逸。二人ともいい感じに育ってるねぇ・・・なんておばさんなことを思ってしまいました。 【キュウリと蜂蜜】さん [映画館(邦画)] 6点(2010-07-27 21:35:50) (良:1票) |
1.《ネタバレ》 小人の暮らしの、その細部にこだわった愛情溢れる描写はさすがのジブリ。たとえば液体の表面張力による粘性にまでこだわった映像表現は『ミクロの決死圏』『インナースペース』『ミクロキッズ』のどれもが成しえなかったワケで。でも、肝心のアリエッティがカットごとに顔変わっちゃってます。かつて『ナウシカ』は原画担当ごとの個性がナウシカの表情に色濃く出ておりましたが、アリエッティの場合はもう少し基本的なところにやや問題があったような気が。美術と共に5.1chを活かした音響設計が見事。最初は、彼女達が奏でる音は人間サイズのそれで、実際はあり得ないと思いましたが、彼女達に届く人間の出す音の方を巨大な、広大な空間に鳴り響く音として表現しているので、対比の方法としてアリだなぁ、と。雰囲気のある音楽と共に、音を楽しめる映画です。そして、映画の中身については・・・うーん。あんまり楽しくないんですよね。善意と悪意と、その両方が小さな一家を追いつめ、追いやってゆく。そこにあるのは、過去の破壊と現在の混沌と小さく閉ざされた未来。あのお手伝いさんは不快なだけの存在で、後半は見るのが辛い状態でした。やけに教訓が目立ってしまいますが、もっと明るい希望を感じさせる、あるいは楽しく弾んだものであっていいと思うんですよね。素材が良いだけに、ちょっと残念。 【あにやん🌈】さん [映画館(邦画)] 6点(2010-07-17 12:49:27) (良:1票) |