10.自分、原作つきの映画を見ていまいちだった時、まず原作を読んでみることにしてるんだけれど、この映画の場合もそうで、原作は実に面白かった。で、あらためて映画を見直してみると、これがつまらない。やはり他の多くの人がおっしゃってるように、小説で描かれた登場人物の内面を描写することにほとんど失敗してるから。あと、具体的な人物関係、設定、これも実は原作はかなり丁寧で分かりやすいのに、映画の場合非常に不親切で掴みづらい。この作品を映像化しようとした意気込みは買うけれど、やはり無理だったのでは?もうひとつ、一部原作のイメージと全く違うキャスティング(琴美とか)の意味が分からない。 【rhforever】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2011-05-26 09:24:53) |
9.全く予備知識なしに観てもらいたい作品。役者勢もそれぞれの味があり、話もなかなかおもしろく、もっとヒットしても良かったのに!と久々に思った良作だと思います。 【なこちん】さん [DVD(邦画)] 8点(2011-04-04 23:04:20) |
8.非常に実験的。 詳細を語らないので想像のみで観客を引っ張るにはチト演出がキツいように思えた。舞台劇のようだが映画でしか表現できないシーンもあり映画としては成立している、しかし多くのシーンである室内が暗く画質の荒さが気になるような照明はいただけない。 話は以外に面白く、犯人探しよりも人間関係を重視し、ラストに関係を逆転した上であの見下すような目から窓以外黒で引いて行き、タイトル、は結構凄い演出。 嫌だけどもっとベタに演出したら当たった映画かも。
【カーヴ】さん [DVD(邦画)] 6点(2011-03-30 09:05:28) |
7.見終わった後に色々と考えさせられる作品。しかし、共感できるかどうかは個人の経験によると思うので、人を選ぶ作品かもしれない。上辺だけの付き合い、ぬるま湯に浸かっているような心地よさとそこから脱しようとする葛藤、人には多面性があり、誰もが知っている面など存在しないということ…そのようなテーマを“リアルっぽく”描こうとした作品。 【Sugarbetter】さん [DVD(邦画)] 6点(2011-02-12 00:17:51) (良:1票) |
6.何故にあえてこれを映画で?といった感じ。全てが、ぼや~とした印象のまま終わってしまいました。他の方のレビューを読んで、理解できた点もありましたが。なるほど、原作の小説があるのですね。やっぱり、小説の緻密な内容を2時間の映像にまとめるのって困難なのでしょうか・・・。登場人物一人ひとりの背景が気になるので、原作を読みます。原作を読んでみたい気にさせてくれたので、プラス1点します。 【おおるいこるい】さん [DVD(邦画)] 6点(2011-02-01 12:13:17) |
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5.《ネタバレ》 なんかボヤっとしてて割と退屈な映画なのに、最後の方の展開が釈然としないというか、唐突過ぎるというか、もやもや。丁寧に見えて、良くも悪くも歪な映画だった。 【すべから】さん [DVD(字幕)] 5点(2011-01-03 19:00:53) |
4.《ネタバレ》 原作を読んだ一人として言わせてもらうが、 吉田修一に謝るべき。
一人一人のバックボーンがきちんと描かれていない為、 終始ぼんやりしたまま展開される。
未来のビデオテープに至っては、 原作を読んでいない方にとってあまりに説明不足。
肝心な一人一人の“内面”がきちんと描かれていない為、 ラストも全く共感できない。
【ナラタージュ】さん [DVD(邦画)] 3点(2010-10-11 23:25:23) |
3.《ネタバレ》 「キサラギ」のような一室で謎解きをしていく展開なのかと思いきや・・・当て外れ。 退屈なシーンも多いし、共感できるようなキャラもいないし、希薄な人間関係を描きたいのか?でも、その割に人生相談もしたりしてるけど、連続殺人犯だということは誰も問題視しない・・・「この部屋はチャットや掲示版(良質な)」というセリフがこの映画の全てで、「掲示版に素晴らしい文章を書き込んでたって、その人の本質までは絶対わからないし、それを読んだ方は自分の都合のいい解釈をする。人間はそうやって、いいとこ取りで生きてる」「だから、(この良質な)掲示板を荒らさないで(面倒な話題は持ち込まないでよ)」と言いたかったのかな、と解釈しておくが、やっぱりイマイチな作品でした。 【より】さん [DVD(邦画)] 3点(2010-10-09 18:33:02) (良:1票) |
2.《ネタバレ》 「誰が犯人か」みたいなのは、ワリと最初の方で判り易い伏線が出てくるので、謎解きが重要ではなくて、だけど、実はそんな事はみんな気付いてる、ってところがポイントで。この映画で描かれる1つのコミュニティは、各々が「自分にとって都合のいい存在」である事が大前提で結びついています。相手の見えない部分、闇の部分は、だけど自分に対して害を成さない限りは無関係、どうでもいいと。共生関係にある様に見えながら、絶望的な断絶状態にある、個人主義が行き着いた先は、閉ざされた個と、形はどうであれ「繋がっている」実感から生まれる安心感。その繋がりが、たとえ脆弱なものであっても、偽りや打算が編み出したものであっても、それを「絆」と信じて生きるしかない、そしてそこに自覚がありながら決して変化を望まないところに、この映画の深い深い闇があります。一人一人をケーキのように切り分ける構成には疑問が残りましたが(登場人物が相互作用でラストに向かってドラマの流れを作り出さず、映画すらもあくまでバラバラと切れている状態)、現代に生きる人の心の闇を上手く滲み出させた映画でした。 【あにやん🌈】さん [映画館(邦画)] 7点(2010-03-18 01:26:49) (良:1票) |
1.《ネタバレ》 今の日本に、映画的な普通の映画が撮れる監督がいたなんて。すごいぞ行定! 【以下激バレ】 その部屋には一見人生に接点のなさげな4人がなぜか共同生活している。親密といえる距離感を共有する一方で厄介を避けるための曖昧なルールがあり彼らはクールなふりをしつづけなければならない。例えば良介は友人が死んだと聞かされてもその部屋では泣かない。外部の女の部屋で泣く。互いに弱みを見せない(非難されない)生活はそこそこに楽しい。だがそこにはおのずと非現実感が生じる。通り魔のニュースを淡々と流し続けるテレビ。その画面の「こちら側」にいるということのみが唯一、この部屋での出来事が現実に他ならないということを示しているかのようだ。 …といったようなことを描出した前半は誠に雰囲気よく進み、私は目茶苦茶興奮して満点をつけてやろうかと思ったほどだった。しかしパチンコシーンあたりからやや失速。未来はベタなトラウマ告白よりイラストレーターとしてのヘタレぶりを描いたほうがよかったと思うし、尾行シーンは背後で覗き見する藤原の顔が端正すぎてまるでギャグ漫画だ。隣室の占い師を訪れた政治家による応援演説など、現実と虚構の錯綜による浮遊感を出そうとする試みはあるが成功してないと思う。 一番惜しいと思うのはラスト。ちょっと唐突すぎ。まず通り魔というのは何かに不適合な人物が行うというイメージが個人的にはあり、英語を話せるような会社員がやることとは思えない。「何でも自分に頼ってくるのがウザかった」ってのが動機というのではあまりに弱い。また「もうみんな知ってる」というサトルの台詞も唐突で説得力を欠く。なんでこの辺りの伏線を入れなかったのか。 オーラス、帰らないと言っていた筈の良助や未来や中絶直後の琴美までが部屋にいて何事もなかったように彼を出迎える。直樹は泣き崩れる。ここで4人が浴びせた冷たい視線は、「ルール守れよ」という意味である。それはわかる。わかって慄然とする人も中にはいるだろうが、しかし彼は殺人者なのであって、まかり間違えば殺される可能性もあるのであって、無問題に付すというのはいくらなんでも無理があると思う。ああ惜しい。もうひとひねりあれば。 「部屋はネット上のつきあいの暗喩であり、あなたが何気なくチャットなどしている相手は実は殺人者なのかも」といったところへ何とか結論持っていけなかったかな。また字数超過だ 【アンギラス】さん [映画館(邦画)] 7点(2010-03-06 22:40:00) (良:1票) |